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テーマ:時代小説がダイスキ(438)
カテゴリ:読んだ本(時代)
「北斎殺人事件」,「広重殺人事件」へと続く三部作の1作目である
高橋克彦の「写楽殺人事件」(1983)を読んだ。浮世絵の版画を重視する「江戸美術協会」のボス西島俊作教授の助手として4年目の津田良平を中心とする話。 対立組織である「浮世絵愛好会」の嵯峨厚の自殺をきっかけに,津田や彼の先輩で西島から破門された国府が事件に巻き込まれていく。 連続殺人事件のアリバイトリックや動機の齟齬(執念と金銭)などミステリとして読み応えはじゅうぶんだったが,それ以上に,「写楽」の正体を追い求める津田と,彼をサポートする国府にワクワクした。結論を出した彼らも浮世絵の「名探偵」である。 以下「雑感&まとめ」ですがネタバレ不可避なのでご注意ください。 ☆「現在」の事件については,「こんな刑事いるの?」という気もするが,尾行を気づかれてからやたらと情報を伝えてくれる岩手県警の小野寺刑事がとても魅力的なキャラクターだった(笑) ☆秋田蘭画ってなじみのない言葉だったが,佐竹藩となじみの深い平賀源内が伝えたということで雰囲気だけはなんとなくわかった。これは同じ作者の「京伝怪異帖」(→日記はこちらから)などを読んでいたためで,さらには,「写楽=源内」などという妄想もしてしまった(笑) ☆写楽が近松昌栄であるという仮説は,800円の「清親序文入り,肉筆画集」が,嵯峨による贋作だったことで結局否定されるのだが,写楽が秋田蘭画家の1人であれば,写楽の活動期間や蔦屋との関係などクリアできる点も多く,とても魅力的だ。 ここは特にネタバレ!! ☆シリーズを通して贋作がモチーフになっている。 「作っても儲からない贋作→贋作ではない」から「目的をもった贋作」への転換は見事としか言いようがない。 画集の序文を地理辞典の序文から作り,「怨念」を晴らそうとした嵯峨の怒りは,怖いけれどとてもきれいだった。 高橋克彦の作品についての日記は,フリーページ 読了本(日本) (高橋克彦)からごらんください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ → ミステリ・サスペンス・推理小説全般 (↑関連トラバの集積場所) こちらもクリックをよろしく! → このブログのRSSのURL → RSS ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 楽天ブックス 記事関連のオススメ日記 みみままの読書部屋(たあちゃん2さん) つまずく石も縁の端くれ(一村雨さん) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/03/22 12:37:58 AM
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