まんまこと(畠中恵)
畠中恵の「まんまこと」(2007)を読んだ。神田の古名主のお気楽息子高橋麻之助とそのまわりの面々を中心としたお話。親友でやはり名主の息子である八木清十郎,同心見習いの相馬吉五郎,押しつけられ許婚の野崎寿ず,病身の水元又四郎などのキャラクター設定もよく,全体のほのぼのとした雰囲気もよい。ただ,ちょっともの足りないのは,鳴家が出てこないせいか……(笑)本作に関しては「文体」と「背景」に関してちょっと不満が残ったが,この作家に大いに期待をしていているからこその不満でもある。「江戸時代のしいたげられた女」的なものを前面に出してこない書きっぷりには小気味よさを感じるし,シリーズ化して「畠中調」を完成していってほしい作品でもある。登場人物のお気に入りは,……,やはり清十郎だな(笑)畠中恵の作品についての日記は,フリーページ 読了本(日本) (畠中恵)からごらんください。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ → 時代小説(←関連トラバの集積場所)こちらもクリックをよろしく! → このブログのRSSのURL → RSS ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━楽天ブックスまんまこと 畠中恵