無理をしましょう
多くの方は、「こうやるんですよ、さあやってみましょう」というと、首を横に振ってテレ笑いをします。失敗と痛さへの恐怖なのでしょう。例えば、投げ技を覚えるための受身です。その受身を覚えるのに痛いからと尻込みはなんとも解せません。無理と思う前にやるのです。ちょっと前にはやったビジネス語に「見る前に飛べ」と言うのがありました。ましてや武術は頭で考えてばかりいては上達しません。やるのは身体です。無理というのは、困難を承知で強引に行う、こと(さま)と辞書にあります。不可能なことではなく困難なことなのです。困難なことは、不可能と思わずにただ一歩踏み出せば良いのです。仕事でもどの世界でも無理をして一人前になって行きます。汗を流したいだけなら他のことをした方が楽です。周りは無理することが嫌で、ただ上達した人を羨んでいる人間のお相手をしているほど余裕はありません。自分のことで精一杯なのです。昔の歌で無理も道理の一つです。というのがありましたが、自分の心にブレーキをかけずに少し無理をしましょう。少しの無理を重ねていくと、ある日最初の無理があほらしく思えますよ。きっと後輩たちに「そんなことで怖がってどうする」とか言いたくなります。それが継続という力です。