察しと思いやり
旅行に行った際、仲居さんに何を期待するでしょうか。大抵は、ホテルの施設説明と、スケジュールの確認(共有化)、食事の時の飲み物は何にするか、といったことが標準になってるでしょう。でも、お忍びの旅行なら説明は短くしさっさと出て行ってほしいと思うかもしれない、何のプランもたてずに行くのんびりした旅行だったとしたら、地元の観光地の情報とか聞きたいかもしれない、どちらにしても旅行でホテルに泊まっている事実には変わりがないが、事情が異なっている。 つまりメニュー(マニュアル)にあること以外にも、滞在時間を楽しんでもらうという付加価値(サービス)を期待されていて、それを察するということころに付加価値があるのです。 日本人の美徳して「察しと思いやり」という言葉があるが、これがまさしく顧客満足の本髄なのではないでしょうか? しかしこれが難しい。「察し」が間違えてしまえば、「思いやり」はただのお節介となってしまい、サービスどころの騒ぎではなくなってしまいます。 京都では「お茶をもう一杯いかが?」=「はよ帰れ」という合図らしいです。まさしく察しろというサインが存在するのもまた、日本の文化。察するのは施しをする側だけでなく、される側にも必要なんですね。プロジェクトマネージメントもただメニューをこなすだけでなくこうした「察しと思いやり」のコミュニケーションが必要なんだと思います。