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ヨーロッパ夢の旅通信

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2005年06月07日
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カテゴリ:英国
あるイギリス人から聞いた話。

サハラ砂漠(だったような)をクルマで走っていたら、遠くのほうにえっちらおっちら自転車で走っている奴がいた。

見るとどうも日本人らしい。

あんまりしんどそうなんで、近づいてとりあえず「調子はどうだい?」と声をかけてみると、息も絶え絶えになりながら「喉が渇いた」という。そこで水を差し出し、「良かったらクルマに乗っていくかい?」ときくと、彼は差し出された水を一気に飲みほし「ありがとう、でもまだ頑張れるから」と、またえっちらおっちら走り出した、という。

彼は首を振りながら私に問うた。

「いったい、日本人は何でそんな気狂いみたいに頑張るんだね?」

なんでも、彼のいいぶんだと、サハラ砂漠であれ、オーストラリアの砂漠であれ、自転車で横断している奴がいたら、大抵それは日本人だそうだ。

まるで修行僧みたいにストイックに挑戦している日本人の若者をもう何人も見たという。

かと思うととんでもなく軟派な奴らもいて、ノリで砂漠に来てしまった、どうするんだろう、こいつは、という若者もいるのだが。

それにしても、日本人はどうしてそんな冒険をしたがるのか、と聞かれて、私はう~ん、と返答に窮してしまった。

若い頃は誰しも自分の限界に挑戦してみたいという気持はあるだろう。それって日本人に限らず、万国共通のことではないのか。

しかし、そのイギリス人に言わせると、それは極めて日本人的なことらしい。

イギリス人は世界中いろんなところへ歩いているし冒険もするが、砂漠を自転車で、なんていう類のことはしないそうだ。文明の利器があれば、それを使うし、その点では合理主義に徹する。そもそも自転車で横断するなどという冒険に意義を見出すひとは少ないという。

ふうん、そうなんだ、と私はかなり驚いた。

確かに、砂漠を自転車で横断するストイックなフィリピン人とかブラジル人とかいうのは、想像しにくいが、イギリス人もそうなのか。そういわれてみれば、そういう気がする。

このストイックさは日本的といえば日本的なのかもしれない。

(アメリカ人ならどうだろう?意外にありそうだが・・)



日本には精神主義の伝統がある。

物質主義に毒された現代においてもなお、精神主義の伝統は随所に残っていて、

私なぞも、ぎりぎりのところまで自分を追い詰めたときにしか見えない光景というものがあるのなら、その光景を垣間見てみたい、と思う。

もう何かに挑戦するエネルギーさえ自分に残っているのか疑問に思う年代になってもまだ、研ぎ澄まされた精神的境地にあこがれている自分に気づく。

頑張って富士山に登って、朝日が昇るのを眺めるときのような。

そういうものの素晴らしさを、日本人て、きっとどこかで学んできたんだろうな。


精神主義が裏目にでることもままあるけれど、でもやっぱり、大切にしてほしい伝統、かもしれない。






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最終更新日  2012年04月07日 07時05分00秒
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