テーマ:家を建てたい!(9930)
カテゴリ:建築目安箱
きみきみ3さんからのお問合せ。 >うちのHMは2階建てはベタ基礎、3階建ては布基礎なんですが、いろんなところでベタ基礎が一番強くていいとよく言われているのに、3階建ての布基礎って大丈夫なんでしょうか? 祝まん☆てんさん、よければ教えてください。 ご質問ありがとうございます。 BBSの字数制限で足りないと思い日記にてお答えいたします。 木造の3階建ての基礎構造は、地耐力測定後30KN以上であれば布基礎での施工が可能と建築基準法では定められています。 お問い合わせのHMさんでは、地盤調査をされていると思いますで、布基礎で施工という段取りになっているものと思います。 阪神大震災以後、住宅の基礎も布基礎からベタ基礎へ移行し始めてはきましたが、決して布基礎が耐力不足で、劣っているというわけではありません。 3階建ての基礎であれば、2階建ての基礎よりも構造的な内容が違ってきます。 では、ベタ基礎と布基礎の使い分けの基準は? 前述の建築基準法施工令第38条の制定による、地耐力から基礎の構造が決められる法で強制される構造と、法規制をクリアした上で予算による判断。大きくこの2つだと思います。 ベタ基礎は図示の通り、平面部も全てコンクリートを打設しますから、鉄筋やコンクリートなどのボリュームは大きくなります。しかし、深く掘削しないために残土の発生が布基礎よりは少なくなり、工期が短縮できます。そのためベタ基礎と布基礎では予算的には差は出ますが大きな差ではないと、私の経験上判断いたします。 ただ、木造の3階建てと2階建てでは構造基準が違いすぎますし、建築基準法上も規制がまるっきり違いますので、全体的な判断で比較するのがいいと思います。 そのHMさんが取り入れている布基礎の工法が、ベタ基礎と比較してなんら差が無ければ布基礎でも差し支えないとは思います。繰り返しになりますが、布基礎がベタ基礎より劣っているということはありませんからご安心下さい。 基礎が後々問題になるのは、形状や工法ではなく、クラック(ひび割れ)などが発生したりするからです。これは作業工程の問題ですから、監督さんやメーカーの営業さんにはくれぐれもきちんと施工するようにお願いしてください。 完成後の基礎のひび割れは、ある程度発生します。これはコンクリートの乾燥収縮による、構造的に影響の無いものです。ただ、問題があるひび割れも、「乾燥収縮クラックです。。。」などと言って逃げてしまう担当者もいますので、どのひび割れが大丈夫か大丈夫でないかしっかりと確認しましょう。 いずれにしてもお問い合わせの「大丈夫なの?」ということについては、大丈夫だと安心できるまで施工会社と打ち合わせをされるべきだと思います。 「大丈夫?」という判断基準は個人差があります。施工会社と建築主の価値判断の大丈夫度合いが食い違ったときに問題になると思われます。 しっかりと施工会社さんとお打ち合わせ下さい。 これで、答えになったでしょうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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