テーマ:家を建てたい!(9928)
カテゴリ:建築目安箱
新年を迎えたと思ってダラダラしているとあっという間に3日も過ぎて、
早くも帰省ラッシュのニュースです。故郷で過された時間はいかがでしたか? さてさて、年末年始ということや、アクセスアップなどの対策でしばらく 建築の話が置いてきぼりにされていましたので、軽くお話をしましょう。 何のお話をしようかと、考えてふと思いついたのが、建具のデザイン。 最近は既製品のドアが主流となり、和室でも障子戸や襖も既製品が多く 使用されるようになって来たとはいえ、和室の場合は、 まだまだオーダーの建具が主流だとは思います。 そんな中で、たまに聞かれるのが、「襖や障子って、選べないんですか?」と いうご質問。つまり、洋室のドアなどは縁取りがあったり、落とし込みがあったりのドアのカタログを見ながら、部屋の雰囲気と併せて打ち合わせをするのですが、和室の場合は、展開図程度で(あればまだいいほうで)、建具表なんかよっぽどじゃないと図面作成のなかには入っていないので、和室の建具の雰囲気がイマイチ掴めない。ということなのですね。 で、打ち合わせのときの業者からの答えも「普通の建具ですから・・」 説明のしようがないんですね。 大体、木製建具の説明まで出来る営業マンは少ないと思いますよ。 そりゃ、襖と障子の違いくらいは話せるでしょうが、押入れの襖と 間仕切りの襖では作り方が違うなどという、マニアックな解説は知らなくても いいことなので、誰もそこまでは突っ込まないですね。 ただ、この木製建具の部分が、建て替えなどのときの古い建物の記念として 何かを残したいときに、結構役に立ったりするんですよ。 昔のおじいちゃんの大事にしていた掛け軸を襖に張ったり、 古い家の欄間の一部を障子戸に組み込んだり、部分的な細工が一番できる パーツなんですね、建具というのは。。。 なにせ、取り外しができます。いやになったら取り替えることが出来る 建築の部材の中でも一番重宝な部材なのです。 他の部材でも、取り替えることは出来ますが、工事が発生します。 建具はよそで作って持って来ればいい。 でも、カーテンとはまた感覚が違うんですよね。 洋室のカーテンは奥様が、ああでもないこうでもない、、、といいながら 結構楽しみながら選ぶのに、和室の障子戸はデザインしないでしょ? もちろん予算もありますから、何でも出来るというわけではありません。 でも、 障子戸だって一工夫すれば、結構おしゃれにできるんですよ。最近は。 障子紙が3’×6’一枚の大きさになってから、障子戸のデザインが ある程度自由になってきたのがそのためです。 以前は障子紙のサイズの規格は地方によって違っていて、大体縦幅が 24センチ~27センチ程度でした。 つまり、その障子紙のサイズで骨は組まれるわけです。もちろん強度も 関係はしてきますが、その障子紙のサイズの中でどれだけデザインするか ということが決まりごとだったのです。 ・・・ので、障子戸の強度を損なわない程度で、無理なRなど使わなければ そこそこに自由な提案が出来るわけです。 襖も同じです。 襖の種類の「いろは」など講釈してもスペースが足りないので、それはまた 別の機会にするとして、最近は襖も縁を黒く塗らずに、白木で制作される頻度が高くなってきました。 黒く塗った縁のほうが値段は「高い」or「安い」?さあどっち? 塗ってある縁の襖のほうが「安い」のが一般的です。 なぜなら?・・・塗ってしまうので、縁に使う材料の粗隠し(あらかくし)ができちゃう。 少々傷物でも塗っちゃえばわからん。。。です。 白木はそうはいきません。最近はスプルス(北米桧)という材種が多く使われますが やはり、木目がそのまま出ますので、それなりに材料も吟味されます。 最近は設計士もこの手のタイプを好んで使うので、襖の縁は白木。。。 というのが一般的になってきてしまっているようですが、 私は、自然保護、木材の有効活用を考えても、塗り縁でまかなう。 それが自然に優しい家造りなのかな。。。なぁ~~んて勝手に思っています。 無垢材、白木材を使うことはやっぱり少し自然に優しくないかな。。。と。 ま、そういう議論を始めると、割り箸がいいか、悪いかの話にまで発展してしまうのでそれは、皆さん個人個人で判断してください。 で、黒縁の襖でも、表面に張るのは襖紙に限定されているわけではありませんから、 和紙タイプのクロスでも選んで張っちゃうと結構おもしろ。。い。。 ここまでやると、クロス屋さんに嫌がられるかな。。。 と、まあ、カーテンと同じ雰囲気で部屋のデザインコーディネイトに関わることが出来るのが、なんと、和室の建具であった。。。という、お話をしたかったわけです。最近は畳敷きの部屋が見直されてきて、でも、和室はね。。。 という方のために、和洋室などという部屋の種類まで出来てしまった。 作りは洋室で畳敷き。 これ、実は一番実用的です。床は厚さ55ミリ~60ミリの断熱畳ですから、暖かいし、一番は、音を吸収すること。2階には一番適した床材だと思います。 匠の技を披露しなくてもいい程度の和洋室で雰囲気を変えてみるのも 部屋造りのポイントなのではないでしょうか。 新年なので、軽い話題にしてみました。 ここをプチっとしていただくと私は勇気100倍! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/01/03 03:06:32 AM
コメント(0) | コメントを書く
[建築目安箱] カテゴリの最新記事
|