小林やすのり氏の新刊本「脱原発論」を読もう!
9月に入り、猛暑もようやく過ぎ去りつつあります。計画停電を煽っていた電力会社(政府)も、結局「停電テロ」までは出来なかったようで、全国で実際に停電をした市町村は皆無でした。常識で考えれば、これで原発再稼動をする口実の一つは消え去りました。国内の電力の供給量が、原発を稼動しなくても足りているのは、もはや周知の事実ですからね。経済産業省OBの古賀茂明氏も度々マスコミを通じて電力の供給量が原発を稼動しなくても足りているとはっきり公言していました。そもそも首都圏を含む関東一円の大電力消費地域では、今年一つの原発も稼動しないのに、何故か最初から計画停電の対象から外してましたね。昨年よりも供給量は悪化していたのに、おかしな対応だと思った人は多かったようです。東京電力は、昨年あれだけ電力不足で騒いで消費者に節電を呼びかけていながら、実は、余剰電力をこっそり他の電力会社へ送電していたことも一部のマスコミによってばらされていましたね。電力会社は、原発の故障や事故はやたら秘密にしたり誤魔化す割りに、火力発電所に対してはささいなトラブルを理由に(火力発電所の)稼動を止めたり、電力不足と言いながら、実際には稼動させていない火力発電所が幾つもあります。大飯原発が再稼動した途端、稼動を止められた関西の火力発電所もありました。(やはり、電力供給量に余裕があったんでしょうね…。)安全性の高い火力発電所を止めて原発を再開するという、多くの国民からすれば理解しにくい決断でした。国内の火力発電所の燃料は、ほとんどが比較的安い液化天然ガスを使っています。 石油を燃料に使っているのは3割以下だったと思います。海外では採掘が進み、液化天然ガスは今後更に安くなりそうですし、日本領海にも豊富な埋蔵量が発見されて将来のエネルギー確保に明るい兆しが見られます。一方、原発のエネルギー・コストが安いというのは、どう考えてもおかしな話です。使用済み核燃料の保存費用や地元自治体へ支払われる様々な原発マネーの経費。未だに一度も稼動していない高速炉もんじゅ或いは六ヶ所村にある使用済み核燃料再処理施設にこれまで注ぎ込まれた何兆円という無駄な税金。未だに事故処理が進まず危険な状態が続いている福島第一原発の事故処理費用。それに国家予算を圧迫する事故被害者への賠償金…。どう考えても採算が合わないのは明らかです。早速、火力発電の燃料費を口実に値上げを言い出しました。これは、全く本末転倒な話で、更なる原発事故が起きたら、更に値上げするつもりなんでしょうか?国民をなめているとしか思えません。使用済み核燃料の再処理問題は全く未解決のままで、今後も解決する見込みはありません。一方、使用済み核燃料を冷却保存するプールは、既に国内各地で飽和状態。あと数年で満杯になるようですから、原発を稼動し続けるにはどだい無理な問題があります。そもそも、燃料のウランも「化石燃料」ですし、その埋蔵量は少なく石油よりも早く無くなる見込みです。それに、使用済み核燃料は、冷却しながら今後10万年間以上も安全な状態で保管し続ける必要があるのですから、不可能と言っても過言ではありません。電力会社の現場の人間だったら、果たして原発による発電を続けたいと本気で思っているのかアヤシイのでは?…と僕は感じています。天変地異が増加しつつある現在、少なくとも世界で最も地震の多い日本で(調査によれば、最新型でも震度6以上には耐震力のない)原発を稼動し続けることは更なる大事故と悲惨な放射能被害、そして国家財政の破綻を招く最悪の結果を招く可能性が…。最近、福島第一原発の事故の真相や厳しい現状がようやく一部のマスコミによって表面化していますが、まだまだ危機を脱したとは到底言えない状況なんですよ!小林よしのり氏は、再稼動を強引に進めようとする国への警鐘として新刊書「脱原発論」(小学館)を最近出しています。これを読んで頂ければ、今回の福島第一原発の事故が未だにいかに深刻な状況なのか、或いは原発稼動に何故反対するのか、少しはご理解してもらえるのでは?と思います。楽天ブック、或いは主な書店の店頭にあるので、宜しければご一読してくださいね。【送料無料】脱原発論 [ 小林よしのり ]価格:1,785円(税込、送料別)