live image 7 sept
2008年4月26日(土) 午後4時大阪フェスティバルホール 座席1階F列R16番 「live image 7 sept」に行って来ました。大阪のフェスティバルホールでは25~27日に開催されましたが、私は26日(土)に行きました。会場は満員御礼、立ち見席も完売という盛況ぶりでした。 出演者は、いずれも今活躍の有名な豪華アーティスト。それでいて入場料は 7,800円。普段は専らクラシックコンサートに出かける私にとっては、かなり安いという印象を受けました。 今年で8回目を迎えるシリーズですが、私は今回が初めてでした。出演するアーティストがあらゆる世代のファンを網羅していることもあって、会場に集った聴衆は若い人から年配の人まで様々です。クラシック音楽ファンの私のお目当ては古澤巌氏と宮本笑里さん。彼らが出演しなければ、恐らくこの先も行くことはなかったでしょう。 ステージ上は、中央にグランドピアノ、向かって右にキーボード、左にティンパニやドラムなどのパーカッション、後に弦楽オーケストラ。さらにその後に、300インチはあろうかと思われる巨大液晶モニター、ステージの両側には巨大スピーカーが設置してありました。「live image 7 sept」 開演! まずは、オーケストライマージュとピアノの羽毛田氏によるオープニングテーマ曲「Song of LIFE」で始まりました。音楽に合わせ、液晶モニターには美しいイメージ映像が流されました。PAでの演奏に慣れていない私にとっては、初めのうち巨大スピーカーから流れてくる大音響でかなり耳が痛かったです。このあとは出演者が一人づつ登場し、それぞれの作品を演奏披露しました。第1部 第1部のトップバッターは松谷卓氏です。 登場してまず演奏を披露。1曲目はリフォームのTV番組で有名な「匠」。その後、本人のトークをはさみ、さらにもう1曲が「Stargaizer」。いずれの作品も松谷氏自らがピアノを演奏して、バックではオーケストラによる合奏です。この後もこういったスタイルでコンサートは進んでゆきます。 次はバンドネオンの小松亮太氏。 バンドネオンというのはアコーディオンをコンパクトにしたような楽器で、音も似ていますし、演奏の仕方もほとんど同じですが、動きのある音楽に適しているようです。演奏された曲は「土手と君と」。そして、子どもと電車を乗っている時にアイデアが浮かんだという「夢幻鉄道」です。映像はCGで銀河鉄道999のようなシーンが映し出されていました。 3番目に待望の宮本笑里さんが登場しました。 いきなりソロから入る曲で「Fantasy for Violin and Orchestra」。スピーカーで拡声された笑里さんのヴァイオリンからは、彼女の緊張が伝わってきました。しかし、オケが加わると生き生きとした伸びのある音色が響きました。それにしても、笑里さんはお人形のように本当に可愛いですね。 実は今回、笑里さんはこのイベントに初めて参加しました。自己紹介トークで、彼女の父である宮本文昭氏の助けがあったことを話してくれました。さて2曲目、カーペンターズの楽曲「I Need to be in Love(青春の輝き)」で私にとってサプライズが。笑里さんに紹介されて、なんと古澤巌氏が登場し、デュオ演奏が始まったのです。私は知りませんでした、既に彼らがこの曲でCDを出していることを。私にとって思わぬ出来事だったので、最も聴きたかった2人が共演する姿を見て感激のあまり目頭が熱くなってしまいました。古澤氏はこの後ソロ演奏でも登場します。第1部の結びは加古隆氏です。 加古氏は大阪府出身だそうで、彼がまだ若い頃、ここフェスティバルホールで、カラヤン&ベルリン・フィルやパリ管弦楽団などの演奏を聴いたという思い出を語ってくれました。演奏曲は映画「明日への遺言」のテーマ曲、グリーンスリーヴスをモチーフにした「ポエジー」、そしてNHKスペシャル「映像の世紀」メインテーマ曲「パリは燃えているか」です。いずれの作品も名曲で、オケと共に加古氏自らがピアノを演奏。しっとりと聴かせてくれました。第2部 さて、休憩をはさみ第2部の最初は、このイベントの音楽監督を務める羽毛田丈史氏です。 オープニングでも登場した羽毛田氏のピアノとオケによる演奏で、曲目はNHKスペシャル「地球に乾杯」テーマ曲、同「病の起源」 live imageバージョン、TBSテレビ「ROOKIES~愛のテーマ~」でした。 次は元ちとせさん。奄美民謡をモチーフにした独特なスタイルが売りの実力派シンガー。 ちとせさん、もちろん生は初めてですが、ずいぶん久しぶりに見たなぁという印象です。体をクネクネさせながらの振り付けで、奄美民謡っぽく歌うあの独特のスタイルは健在でした。彼女も笑里さん同様、今回初めてイベントに参加されましたが、緊張のためかトークでは言葉に詰まりそうになるシーンもありました。でも、本職の歌ではしっかりその歌唱力を発揮していました。作品は「失われたものたちへ」「あなたにここにいてほしい」「恵みの雨」の3曲です。この最後の「恵みの雨」は、山口智子さん出演のシャンプーのCMでもお馴染みです。 さぁて、次はいよいよお待ちかねのヴァイオリニスト古澤巌氏が登場。テレビ朝日のドラマスペシャル「鹿鳴館」のテーマ曲が演奏されました。バックモニターにはそのドラマのシーンが映し出されましたが、古澤氏もチョイ役で出演していたそうです。それなのに、映像は豪華キャストを差し置き、大正チックな装いの古澤氏があたかも主役を張ってヴァイオリンを弾く姿ばかり。不可解なこの映像について演奏後の古澤氏曰く、実は有名キャストとは別撮りで、彼らが映っていないシーンを、わからないように古澤氏の映像とうまく貼り合わせ編集して、このコンサートのために用意した映像なのだそうです。それを聞いた聴衆は大爆笑。これまで比較的おとなしかった会場が、この古澤氏の登場でパッと明るくなりました。ベテランらしく笑いを誘うトークで聴衆の心をしっかり捉えていました。 ところで上の画像を見てください。まるでドラマ「のだめ」でミルヒ役を演じた竹中直人氏そっくりではないですか!ですから、あたかもミルヒがヴァイオリンを演奏しているような図になっていました(笑)。白色の帽子がよく似合っていてカッコいいし、アゴに当てるためのカラフルなハンカチーフもオシャレで、本当に紳士的でした。 さて、2曲目でまたもやサプライズ。なんと、モンティ「チャールダーシュ」の演奏です。クラシック音楽は聴けないと思っていましたので、これには大感激。演奏家の腕の見せどころたっぷりのこの作品で、カッコいい古澤氏の演奏姿。いや~もう涙が出そうでした。 そして最後3曲目は、バンドネオンの小松氏も交えて「Fine Day!」を演奏。軽快な音楽に会場は一気に盛り上がりました。 さあ、このコンサートのトリを務めるのはギターデュオのお二人“ゴンチチ”です。今年でなんと結成30周年を迎えたそうです。それにしても、彼らも歳をとったなぁ~とそんな感じです。彼らも共に大阪府出身です。 演奏曲は、この6月公開の映画「歩いても歩いても」のテーマ曲、女の子とおじいちゃんが出演する製薬会社のCMでお馴染みの「課外授業」、そして化粧品のCM曲で超有名な「放課後の音楽室」でした(曲名をクリックすると作品が聴けます)。 大阪出身ということもあってか、彼らのトークはめちゃくちゃ面白い。会場を大爆笑の渦で巻き込みました。ネタも幾つか持っているみたいで、会場によって出すものが違うようです。絶対涙流して笑えます。ですから、実際に生で聞いてもらいたいです。もちろん、音楽もネ♪ それぞれ出演者の演奏は終わりで、最後3曲の作品がオーケストラに加えギター、ピアノ、ヴァイオリン、バンドネオンの大合奏です。その作品とは「Sound OF Wind」、「リベルタンゴ」、そして「My Favorite Things」でした。聴衆も手拍子で参加しました。 演奏が終わると出演者すべては、手を振りながらステージのそでに退場し、ステージも照明が落とされました。バックモニターにもスタッフロールが流され、これでコンサートは終わりかと思われました。しかし、聴衆の熱狂的なアンコールによって、再び出演者らがステージに姿を現わし、さらにもう3曲の作品が演奏されました(これはお約束です)。 古澤氏と笑里さんによる「黄昏のワルツ」。また彼らのヴァイオリンデュオが聴けて感激!それから、ビートルズのヒットナンバー「Hello Goodbye!」。そして、本当にこれが最後の最後、聴衆も総立ちで演奏された「情熱大陸」で今回のコンサートは幕を下ろしました。コンサートが終わって ヴァイオリニストの古澤巌氏と宮本笑里さんのデュオが聴けたことが、とてもうれしかったです。あまり知らない他の出演者の作品も、どこかで聴いた曲が幾らかあり楽しめて良かったと思いました。 来年はもう行かないと思います。でも、このコンサートを通して古澤氏のファンになってしまいました!笑里さんゲストで、古澤氏のリサイタルが7月にあるので考慮中です。トップページにある「ブログランキング」のクリックをお願いします!!