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じゅびあの徒然日記

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2007年07月08日
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カテゴリ:うつ病
休職の診断書を作成することは立場上多いが、私が何のために書いていると思う?
患者さんに、仕事を休ませるため?
答えは「否」。
患者さんをいつか元通り、仕事に戻すために、診断書を書いている。

休職の診断書は、それで終わってはいけない。
診断書の期限が切れ、あるいは復職の診断書を書いて、戻す。
休職の診断書を書いた以上は、復職まで責任を持たなくてはいけない、と思っている。
だから、自分が復職させられないと思う人に、休職の診断書は、絶対に書かない。

一応、うつ病と診断できる女性の初診患者さんがいた。
ここ1週間出勤できなかったと言う。
仕方がないね、と1ヶ月間の診断書を作成し、処方を出して、2週間後に外来予約を入れた。
だが、その患者さんは来院しなかった。
1ヶ月後、診断書が切れる頃になって現れ「やっぱりまだ行けません」と言う。
指示通り内服を続けること、そのためには予約どおり来院しなければできませんよね、と話すと、「今度こそ、ちゃんと予約どおり来るので、どうしても診断書を書いてください」と言う。
一度作成した責任もあって、やむをえずもう1ヶ月、追加で作成した。
その患者さんは、やはり、来なかった。
休職の診断書を、医者に書かせるためだけに、来院したのだ。
彼女が来院しても、もう二度と診断書は書かない、と決めていたが、彼女のほうもそれを察したようで、二度と来院しなかった。
医療機関は星の数ほどあるから、また他へ行って、書かせたのだろうか。
奈良市の職員のニュースは耳が痛いが、一人一人の医者がどうにかできる範囲ではない部分が多い。

朝出勤しようとしたら、声が出なくなりました、と来院した男性があった。
声が出なければ電話も受けられないから、会社には休めと言われたとのこと。
診察に来たときは、何の問題もなく声が出ていた。
仕事に行かなくてもよい、と思うと、何ともないのだと言う。
仕方なく、まず2週間診断書を書いたが彼は「2週間でよくなるとは思えない」と不満。
だが、「とにかく薬をのんで、効果を見ましょう。その具合でしか、どれくらいの休職が必要か、判断できないですから」と帰ってももらった。
2週間経って彼が来院したが「やっぱり昨日の朝、声が出なくなりました」と声に出して言う。
内服したか、と尋ねると、のんだら眠くなったので、最初の2回しか、のんでいないと言う。
それでは治療にならず、いくら診断書を継いでもどうにもなりませんから、必ずのんでね、とまた2週間。
ところがまた、最初の数回しか服薬してこない。
そんなことが、既に2~3ヶ月続いている。
そろそろ、休職の診断書を作成するのをお断りするつもり。
ご本人に治療する気が全くないものを、復職させるのは私には無理。

昨日の朝仕事に行けませんでした。
今朝起きたら仕事に行く気が起きませんでした。
明日も、行けそうにありません。
だから「休職の診断書を書いてください」って、そんなのありか!?
もちろん、この中には本当に病気の人もいないわけではない。
だが本当に病気の人は、もう少し長い期間、ちゃんと悩みぬいてから来院されることが多い。

今の職場がイヤだから、休職の診断書を提出して、傷病手当金で3ヶ月、その後有給休暇の残りを使って、退職してしまおう、と考える人は多いようだ。
そんな人に私は言う。
「辞めるつもりなら、きちんと出勤して、退職しなさい。病気扱いのまま退職したら、失業保険も出ませんよ。」
今既に休職中であれば、「辞めるのだったら、一度復職してからにしてくださいね」と言う。
これは脅しではない。本当。
失業保険っていうのは、いつでも働ける状況の人が、仕事さえあればいつでも働こうとしているのに、探しても仕事がない、という状態に対して初めて支払われるもの。
病気で働けない状態が続いて、そのまま退職しました、では、「働けない状態」と判断されるから、失業保険が下りないのだ。





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最終更新日  2007年07月08日 20時13分31秒
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