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カテゴリ:統合失調症
...早期発見、早期治療。
どんな病気だって、同じ。 精神科の病気だって、同じだ。 自分の行動にいちいち干渉して命令や禁止をする声が聞こえる その場にいないはずの人に監視されているように感じてしまう テレビが自分のことを喋っている 時計が急に読めなくなった 尖ったものを見ると目に刺さるような気がして目を開けていられない 自分が電車の中でお腹が空いたと思うと電車の中の人全員が「あの人、お腹が空いているんだ」と思うように感じる 誰かに話しかけられただけで触られているように感じる 自分の「オナラ」がマンションの上の階の人に聞かれているように思う 服を着ているのに周囲の人が自分の肛門に注目していると感じてお尻を押さえてしまう 職場の書類を自分の服に挟んで帰宅しているような気がして干した洗濯物まで確認する 幻覚とか、妄想とか言うと、「私はそんなことない」と言う人が多いが、こういう症状を何年も我慢している人は、実は沢山いる。 何年も聞いていれば、「聞こえないはずの声」は「聞こえるはずの声」になってしまう。 確信されてしまってから病院に連れてこられる患者さんが多いが、一番最初はそうでなかったと思う。 「あれっ?おかしいな。そんなはずないのに」と思ったはずなのだ。 そんなことを言うと周りがおかしいよ、そんなことないよ、と言うから、隠し通そうとする。 そして自分の中で、「忙しすぎたかな」「ちょっと寝ていないせいかな」と言い訳するうちに、確実に病気は進行してしまう。 実在するものと確信しているのだから、当然病気という意識はなくなる。 本当にテレビが自分の噂をしているのだから仕方ないし、みんながその人のお尻に注目しているんだから家から出られなくなるのももっともだ。 「そんなことないよ」と言われれば言われるほど、誰も分かってくれない、とますます孤立感を強める。 そんなものを薬で治療するなんて言い出す精神科医を信じろって言っても無理だ。 患者さんを取り巻く家族も、自分の身内がよもや精神病なんて、という気持ちが強い。 信じられない、否定したい気持ちが強いから、言ってることがおかしいな、と思っても「ちょっと疲れているんじゃないの」と片付ける。 上に挙げた例の中に、近い症状のある人、勇気を出して、早く受診をしてください。 今は薬も進歩しました。 治療が遅れるほど、精神病は以後のあなたの人生に、爪痕を残していきます。 何年も放置していたという大物クラスは別にして、せめてもう1年早く私のところへ来てくれればだいぶ違ったのに、と思う患者さんがどれだけ多いか。 早く治療を始めれば、隔離なんてしなくてよかったり、沢山の薬で鎮静をかけなくてよかったり、社会生活を失わなくて済んだりするのに。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年10月15日 22時39分38秒
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