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テーマ:世界遺産紀行(1093)
カテゴリ:ペルーの遺跡
停電で予約録画が不安視されていたNHKスペシャルの“マチュピチュ天空の城”。電気が回復して少しだけ録画されていたのがわかった・・。
再生された番組・・懐かしい伊武雅刀のナレーションにうっとりしたのも束の間・・。 どうもナレーションで語られている内容が事実や定説とは違うことに私は居心地の悪さを感じ始めた。 そのおかしなところの指摘をさせていただくと・・ 1.アメリカの考古学者ハイラム・ビンガム ・・ ビンガムは歴史学者であり、考古学を勉強したことも教えたこともない。ハーバード大学やエール大学で南米の歴史や政治を教えいていた。 (アメリカ議会の略歴Wikipedia)。 National Geographic Adventure Classicsのハイラム・ビンガム 著インカ・ランド(Inca land)の前書き(Introduction)では“Bingham was not a trained archaeologistビンガムは考古学を学んでいなかった”“Bingham was an explorer, not an archaeologistビンガムは探検家であって、考古学者でなかった”…と考古学者として研鑽を積んだ人物であることを繰り返し否定している。 2.トレオン(Torreon通称 太陽の神殿)下の洞窟(通称 王家の墓←これも間違っているけど)を・・「インカ皇帝パチャクテクの墓とされる・・」したナレーション 見たんですか?あんた・・。 パチャクテクのミイラはポロ・デ・オンデガルドによって1559年にトコカチ(クスコ市内の現サン・ブラス地区)の雷の神殿から発見されたとスペイン人(アコスタ、コボ等)年代記作者は記している。 ちなみにこの洞窟(誤称 王家の墓)から、ビンガムの研究グループは遺体を発見していない・・。 う~~ん、少し見ただけでもツメの甘さが見られるな・・。数ある番組制作の中の一番組ととらえるとこのレベルでもしようがないのかな・・って。 まあ、NHKの番組ってみんな信じがちだから・・。 「え~、ココってパチャクテクの墓でしょう!」 なんて主張されたらたまったものではない・・。 ああ、ガイド泣かせ・・。 パチャクテクの墓・・のところでDVD録画は途切れた・・。停電がそこで始まったのだろう・・。 でも私には・・ 「もう見なくってもいいわよ」 と言わんばかりのタイミングで終わっていたのだった。 ちなみに私のお勧めのインカ本はこれね・・ 誤報・虚報の戦後史 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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