【書籍感想】黄金の騎士フィン・マックール
書籍の感想です。今回は「黄金の騎士フィン・マックール」です。【中古】 ケルト神話 黄金の騎士フィン・マックール ケルト神話/ローズマリー・サトクリフ(著者),金原瑞人(訳者),久慈美貴(訳者) 【中古】afb先日読んだ炎の戦士クーフリンと同じく有名なケルト神話の英雄のお話です。なのですが、結構趣きが違います。クーフリンのお話とセットというわけではないのですね。赤枝騎士団のクーフリンより時代も下ったフィアンナ騎士団の話は別のお話と思った方が良いかもです。フィン・マックールですが、英雄って破天荒でめちゃくちゃな人が多いですが、フィンは結構まともですね。もちろん、嫉妬したり、怒りに駆られたりシーンもありますが、人間味がある感じでした。さて、フィンの部下といえばディルムットオディナですよね。私はfate/zeroが大好きなのですぐにそう思っちゃうのですが、ディルムットより目立つ部下もたくさんいます。ゴルマックモーナは本当は父親の仇なのですが、フィンが力を示し、団長に就任した際、忠誠を誓い、その後多くの戦いでフィンを助けました。ディルムットはやはりグラーニアとのエピソードが強烈で、強いんだろうけど印象悪いです。わがままなグラーニアが悪いんだけど、それに折れて従ってしまうディルムットは忠義の人というよりはちょっと情けない人な感じがしました。特に自分たちを庇護してくれている巨人の守っているナナカマドの実を食べたいというグラーニアの要求を飲んで、巨人を倒してしまったのは最悪ですよね。フィンが様々な敵を許してきたのに、ディルムットを心からは許すことができず、癒やしの水を与えることができなかったのは自業自得なのでしょうか・・・フィンやディルムットその他の英雄のことが生き生きと感じられる本でした。