カテゴリ:行動のポイント
森田理論学習の要点の「行動の原則」に「感情と行動は別物」というのがあります。
対人感情には、憎しみ、反感、怒り、腹だたしい、嫌悪感、不愉快、憤り、むかつく、うんざりする等があります。 こういう感情が湧き上がったとき、すぐに相手に反撃を仕掛ける人がいます。 このような対応は一時的にカンフル剤的な効果はありますが、最終的には自分のほうが孤立してしまいます。 そのことは誰でもよく分かっているのですが、同じような失敗を繰り返してしまう場合があります。 その原因は、子供の頃に苦しみに耐える、欲しいものを我慢するという訓練や経験が不足していることが考えられます。 そのつけが大人になって深刻な問題を引き起こしているのです。 しかし子供の頃の経験不足を大人になって取り戻すことはできません。 どのように対応すればよいのでしょうか。 森田の感情の法則①で、「感情はそのまま放任し、またはその自然発動のままに従えば、その経過は山形の曲線をなし、ひと昇りひと降りして、ついに消失するものである」とあります。 この法則の活用方法を考えたほうがよいと思われます。 腹立ちや怒りの感情は、そのままにしておくと自動的に反撃のスイッチが入ってしまいます。 時間をかけてゆっくりと対応することは困難です。 そこになんとか風穴をあけることを考える必要があります。 2019年10月27日の投稿記事が参考になります。 「突発的な怒りの感情は6秒でピークに達し、それをやり過ごせば次第に鎮静化すると言われています。その6秒さえやり過ごせば、怒りに任せて他人を傷つけたり、人間関係を悪化させる行動を控えることができやすくなります」 腹が立ったとき、怒りでぶるぶる震えたとき、指折り数えて6秒待つという戦略をとるのは如何でしょうか。 突発的な怒りの感情は一山登るのにたった6秒しかかからないということです。 一山登れば後は下降していく運命にあります。 6秒待つだけなら意識すれば何とかなるような気がします。 それを座右の銘として持ち歩き、絶えず意識づけを行う。 次に、相手から距離を置くことを考える。 例えば「腹が痛くなったのでちょっとトイレに行かせてください」などと言って相手から離れる。 そのようなことができるようになれば、「感情と行動は別物」として取り扱うことができるようになります。 何度失敗を繰り返しても構いませんので、この能力を身に着けるように努力しませんか。そうなれば敢えて多くの人を敵に回すことはなくなるはずです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.05.24 06:33:10
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