不安や心配事を抱えたときの対応方法を考えてみました。
これは自動車の運転を思い浮かべると分かりやすい。
車の運転で左カーブに差し掛かると、道路の左端の白線に視線を合わせています。
その白線に沿って運転しています。
右にカーブしてところでは、中央車線に視線を合わせています。
どの方向にカーブしているかによって、視線を合わせる場所が変わります。
カーブが続く道路では、注意の集中場所は次々に切り替わります。
この注意の切り替えは無意識ですが実に的確に行われています。
ここで重要なことは、カーブしている道路では、誰でも注意や意識を特定の場所に集中させているということです。
集中させるポイントを逆にしている人はいません。
そんなことをすればよそ見をしているのと同じことです。危険運転となります。
試に意識して逆にしてみましたが、まともに運転できませんでした。
交差点に入って右折する時は、青信号の交差点に人がいないかどうか細心の注意を向けています。
同時に対向車線からの直進車の有無も確認しています。
問題がある場合は、いくら急いでいても動くことは許されません。
別の心配事などを考えて心がうわの空になると注意散漫になり重大事故を起こす場合があります。
高速道路で追い越しをかけるときも細心の注意を払っています。
右のウィンカーで追い越し車線に走行車がいないかどうかを確認しています。
注意や意識は、後続車の有無にあります。
いないことを確認して車線変更して追い越しをかけます。
追い越しが終わると、今度は左のウィンカーで後続車との車間距離が十分にあることを確認して走行車線に戻ります。
不安や心配事を抱えている場合、車の運転から学ぶべきことがあるようです。
それは不安や心配ことがある場合、一旦はきちんと注意を向けることが必要になります。
例えば戸締りが気になる人は、戸締りがきちんとできているか目で確認する。
動作確認を行う、呼称点検を行う。
このとき、うわの空で心ここにあらず状態で確認をしていると、あとで戸締りをしたのかどうか不安が沸き起こってきます。
強迫行為をしない人でも疑心暗鬼になります。
今ここに注意や意識を集中させることが必要です。
問題がないことが確認出来たら、注意や意識をすぐに他のものに向けることが必要になります。
そうしないと天気の良い日に拡大鏡で太陽の光を一点に集めるようなことになります。
太陽の光を一点に集めると燃えやすいものはすぐに炎上してしまいます。
規則正しい生活や凡事徹底を心がけていると、次々に不安や心配は湧き上がってきます。
普通はそちらの方の不安や心配事に関わることになります。
神経症に陥った時は、気になる一点にいつまでも注意や意識を集中させています。
この方向は精神交互作用により不安や心配事を化け物のように大きくしてしまいます。
不安や心配ごとへの対応は、一旦きちんと意識や注意を向けて確認する。
問題がないと判断した場合は別の不安や心配ごとに注意を移していくことが肝心です。