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カテゴリ:見たものの感想など
ここのところ、その面白さにどっぷり嵌まっています。
「アンダカの怪造学」日日日(あきら)作 シリーズ物で、全10巻、番外編2巻で最近完結しました。 日日日(あきら)さんの作品は「うそつき 嘘をつくたびに眺めたくなる月 」から始まって、「ちーちゃんは悠久の向こう 」「私の優しくない先輩」「蟲と眼球シリーズ」「狂乱家族日記シリーズ」「ピーターパン・エンドロール」と、結構読んでいます。 その世界の異質な感じと、登場人物のネーミングセンスをものともせずに読んでいくと、読みやすい文章と真摯なテーマの追求にぐいぐい引っ張られていきます。 作者がしっかり地に足をつけて、書きたいことを背伸びせず、自分が紡げる言葉で作っていく姿勢にとても好感を持っています。 が、「アンダカの怪造学」に関しては、6巻目まで読んだところで放り出していました。 主人公の優等生的な態度、その性格の良さに周囲がだんだん協力的になっていく的展開がちょっとつまらなくて。 さらに主人公にべったりなカワイイ系の怪造生物がうっとうしくなってきて・・・。 多作なのと、最近漫画化・アニメ化・映画化と露出が増えてきたから、肝心の小説が薄くなってきた? ・・・なんて偉そうに思っていました。 ごめんなさい!浅はかでした! 7巻からの展開、目が離せなくなりました。 もともと脇のキャラがどれも立っており、それらの脇キャラが出揃い、いままで張られた伏線がどんどん集約されていく展開になってくると面白くならないはずがない! お話自体はかなり悲惨な出来事の積み重ねで、でもそれがあるからそれぞれの生き方がある。 という前向きな姿勢は素直にこちらも心が熱くなります。 主人公に感化されて協力者に・・・なんて薄っぺらな展開ではなく、それぞれのキャラが自分らしく生きるために結果的にひとつの流れになっていくのは説得力があります。 実はまだ最終巻と番外編の2は未読です。 本当は全部読んでから感想なりお薦めを書いた方がいいのでしょうが、今はひとりでも多くの方に早くこの作品を読んでほしい気持ちで一杯です。 空井伊依(すかいい いより)と非常に読みにくい主人公の名前や、虚島罠奈(こじま わなな)、片津理夢(かたつ りむ)等、「ふざけてるんかい!」とすべてのキャラに突っ込みを入れたくなるネーミングセンス。 さらに、体操服・スクール水着・メイド服・・・と意味なくコスプレてんこ盛り(しかし、いわゆる<萌え>とは乖離している^^;)なのにもめげず、ぜひぜひご一読をお奨めします。 この方の作品は「蟲と眼球シリーズ」でもそうでしたが、ちゃぶ台ひっくり返し的なことを平気でするので、ラストまで気が抜けません。 あと2冊(本編はあと1冊で終わり;;)しかないのが寂しいですが、きっと全部読んだらまた読み返したくなるだろうな・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年05月28日 17時19分50秒
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