HYATT REGENCY LOBBY
ハイアットのロビーは、5層分の大きな吹き抜けに、巨大なシャンデリアが3つ下がっていて、ロビーからエレベーターの動きがシースルーで見えます。 夫に言わせると、建築的に特徴があるデザインではないそうだけれども、私はこの空間が好きで、一度このホテルに泊まってみたいと思っていました。でも、部屋に入ってみたら、モダニズムデザインで、この華やかなロビーのイメージとはかけ離れていたので、少し驚いたのだけどね。 5日目の午後、夫にセッションの予約が入っていたので、東京に不慣れだというクライアントさんをロビーに迎えにいくと、そこで偶然にもホテルウエディングのセレモニーが行われていました。 シャンデリアの下には赤絨毯が敷かれ、椅子が並べられており、神父がアカペラで聖歌を歌うなか、列席者がシャンデリアの下で談笑をしていました。 ロビーでウエディングを行うということをこれまでに想像していなかったので、その光景はただただ驚きで、自分のなかの結婚式に対するイメージがガタガタと崩れて、心地いいほどでした。すると突然、喝さいが起きたので、人々が見上げている視線の先を追うと、2階部分のエレベーターに、純白のウエディングドレスに身を包んだ新婦がいました。新婦の笑顔と美しさに、列席者はもちろん、ロビーにいる人々はすっかり目を奪われ、ほとんどの人々が立ち止まっていたのです。 なんともいえない不思議な感覚でした。この巨大なシャンデリアの下で行う結婚式は、レッドカーペットを敷き、椅子を並べただけで、とてもシンプルなのに、なぜか私の心をとらえて、心が感動で満たされていました。 私がこのホテルの、この空間を好きな理由は、こういったセレモニーが時に行われ、祝福のエネルギーが満ちているからかもしれない、そんなふうに思ったのでした。