円高の場合、どうしますか?ー外貨預金 最終章ー
なんとか今日で終わらせますから(汗)、外貨預金のお話、もう少しおつきあい下さいね。銀行などの外貨預金の説明を聞いていると、「円高になっても ドルのまま引き出せば、損は出ません」と言われることがあります。本当に、そうでしょうか?・・・「ウソ」です。厳密に言うと、「損が出ても、分かりにくい」というだけなのです。また、例をあげて説明しますね。○1ドル=120円で、100万円を預け入れしたとします。(為替手数料は、往復2円) ↓ 100万円=約8,264ドル ↓ これに、少し利息がついて 8,500ドル ↓ しかし、1ドル=100円と円高になったので、 ドルのトラベラーズ・チェック(T/C)で引き出すとします。 ⇒この場合、8,500ドルを8,500ドルで使えたので、 一見、損はないように見えます。 ↓ ところが、もし、100万円を 外貨預金に預けずに、円で持っていたとしたら、 1ドル=100円ですので、 (為替手数料は、往復1円) 100万円=約9,900ドルで両替できますよね! 外貨預金に預け入れしていた場合は、 そのまま、円で持っていたときと比べて、 8,500-9,900ドル=-1,400ドルも 損をすることになります。こうやって、考えると、外貨預金の場合、円高だと、やっぱり損だということがお分かりいただけると思います。・・・コワイデスネ。では、最後に外貨預金に代わる外貨商品をご案内します。それは「外貨MMF」です。海外の公社債に投資し、運用益を分配する投資信託です。詳しく説明すると、またシリーズ化しないといけなくなるので、ここでは簡単に、特徴をあげておきますね。*預け入れ単位が、外貨預金より小さい。 →外貨預金は、10万円からが多いですが、 外貨MMFは、千円から一万円くらいで始められます!*金利が、外貨預金より高い。*為替手数料が、外貨預金より安い。 →特に、ネット証券の手数料は安いです!*流動性が、外貨預金より高い。 →いつでも引出し自由、積み立てもできます!*税金が、外貨預金より有利。 →為替差益が出た場合、外貨預金は税金がかかりますが、 外貨MMFは、税金が引かれません!しかし、外貨預金ではできる、外国との送金や、クレジットカードの決済には、使えません。また、預金ではないので、外貨ベースでも、元本保証はされていません。よって、外国との送金等は、「外貨預金」資産をためる、増やすには「外貨MMF」と使い分けるといいと思いますよ。以上、長くなりましたが、外貨預金シリーズでした。 (完)