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カテゴリ:言の葉
*小島政二郎は「落窪物語」が大衆小説である根拠として、次のような九つの要素を挙げている。 1.仕組み(プロット)のあること。 1.登場人物に、同情される人間と憎まれ役とがはっきり対立していること。 1.どうなるかと言ふ不安(サスペンス)を絶えず孕んでいること。 1.涙。 1.ユーモア。 1.復讐の快感。 1.気の利いた会話、冴えた技巧。 1.読者を飽かせぬ進行の速度(テンポ)。 1.終わりが余りにも---お伽噺のやうに目出度し目出度し過ぎること。 これは小学館日本古典体系「落窪物語」の解説(三谷邦明氏)、--平安朝の大衆文学--の箇所に書かれていた文章からの抜書きですが、文脈と関係なく目に留まった事柄であったので、メモ。 この九つの要素は、私たちが毎日耳目に触れている、ニュースの取り上げ方と受け取り方にも微妙に働いていること、 改めて感じたのであった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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