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2010.01.14
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カテゴリ:読書
これも、1月9日朝日新聞の、「もっと本を再読ガイド」のコラムで紹介されていて
興味を覚えて買ってみたものです。

エドワード・ゴーリー(1925-2000)
シカゴ生まれ。独特の韻を踏んだ文章と、独自のモノクローム線画でユニークな作品を数多く発表している。

『おぞましい二人』は、訳者柴田元幸氏のあとがきによると、
1965年明るみに出た「ムーアーズ殺人事件」に、心底動揺させられ、その陰惨な出来事が頭から離れなくなり、資料を読み漁った。そしてそれを物語にせずにはいられなかった。「どうしても書かずにはいられなかった」のはこの本だけ、と作者が語っているそうだ。

「ムーアーズ殺人事件」と呼ばれる事件とは、イアン・プレディ、マイラ・ヒンドリーという男女が、4年にわたり5人の子供を残虐に殺して荒野(ムーア)に埋めていたというもので、イギリス中の人々の憎悪を買ったという。


最近2年以上にわたって、主に英米の犯罪捜査ドラマを見続けていたせいか、あまり驚かなかった自分が、ちょっと怖い気もする。
だが、ゴーリーの絵本という形態で目の当たりにすると、心に食い入ってくるものが違うようだ。
クリミナルマインド、ロー&オーダー、CIS 、法医学教室、などのドラマはこの絵本に味付けしたものみたいに感じるほど、事実の原型が抽出されているように感じる。


少年による児童殺傷事件が神戸で起きた時も、その衝撃が演劇や小説その他に多くの作品を残した。だが「絵本」という媒体では私は知らない。
私も神戸の事件をもとに詩を書き、今も整理できていないので、また見直してみたいと思う。

映画の『誰も知らない』も、事件をありのままに描こうとしていた部分はあると思ったが、この絵本はもっとシリアスでリアルなものを感じさせる。
細かなところまで分け入っていかねばならない、という気持ちにさせられる。


『うろんな客』はどこかで読んだ記憶がある。
ネットで紹介されていたのか、病院や調剤薬局の待合室でだか。
こちらはくすっと笑ってしまう。
そして、まあまあ、でもほんと、いかんともしがたいのですよね、なんて。







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Last updated  2010.01.14 14:38:32
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