何もないまちなんか絶対無い
という実感を味あわせていただく素敵なツアーでした。「赤平を100倍楽しむツアー」です。最近でこそ、北海道の宇宙開発の拠点である植松電機(カムイスペースワークス)が立地していることで知られてきましたが、夕張並みの財政赤字のまちで、炭鉱亡き後、住んでいる人は「なんもないっしょ」ってあきらめがちな空気でした。で、一丁やってみるかと、地元JCを中心に実施した手作りツアー。どうしてどうして。見るもの体験するものたくさんあるじゃないですか。実施した本人たちが驚いていたのもびっくりではありましたが。ランの栽培で大きなシェアを持つ、赤平オーキッドに始まり、フローリングシェア日本一の空知単板、高級かばんの板垣に、日本発世界標準のコロ付旅行カバンを生み出したエースラゲージ赤平工場、いわずと知れたロケット開発を手がける植松電機、あ、あとその昔を支えた赤平の炭鉱の立坑跡の見学も。午前中の産業観光だけで消化不良になるほど盛り沢山。昼は、エルム高原で「たいまつパン」つくり体験に、即席燻製と地元のワインラムで作ったラムシチューと贅沢三昧。その後は、空知単板さんの端材を活用したマイ箸作り。さらには、山の守り神の赤平神社で赤いダイヤ絵馬に願いを書いて、石炭をもらって、宮司がちゃんとお払いをしてくれ、おまけに、神社の御神酒がこのご時世を反映してお酒じゃなくて、オリジナルのジンジャーエール。最後のお土産は、赤平名物の火祭りの赤ふんリレーになぞらえて、赤ふんでした。僕も含めてですが、市外から、下は保育園年長ぐらいから上は愛知からの移民の70ぐらいのおじいさんおばあさんまでみんな満遍なく楽しめるツアーでした。視点の切り替えと、もてなしの心がちゃんとあれば「なんもないまち」なんてこの世にないなと実感できる一日でした。