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2016.07.22
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朝ドラ「とと姉ちゃん」を唐沢寿明さんが登場するようになってから見始めました。

「暮らしの手帖」の名編集長だった花森安治氏をどう演じるのか興味深く見ています。

この朝ドラを最初は見てなかったので、西島秀俊さん(父役)が開始一週間で逝ったことを後で知ったので西島さんの姿が一目見たかったのですがアフターフェスティバル(後の祭り)、

(とと=父)亡き後の少女時代の回を2〜3回見ましたが

話が単調に感じられてあまり面白くなかったため

唐沢さんが登場するまで待つことにした次第です(苦笑)。

 


 

上記の本は書店で見つけて購入したのですが、これ一冊で朝ドラモデルの大橋鎭子さんと花森安治さんの半生、「暮らしの手帖」の歴史が大体分かります。

個人的に大橋さんが好きだったという「お肉」=「すき焼き用の牛肉をサッと焼いて大根おろしを添え、レモンを絞ってしょうゆをかけたもの」の写真がとても美味しそうでしたので

私もこれを読んでからたまに食べる牛肉はその調理法で食べています。超簡単で美味しい!です。

暮らしの手帖社には「天国に一番近い島」の故森村桂さんが大卒後に一時勤務していたことがあるのですが

森村さんの著書「違っているかしら」に暮らしの手帖社で仕事が合わなくて苦労した話が書いてあり、会社も人物も仮名ですが大橋さんや花森さんが直接言ったと思われる言葉がそのまま書いてあって大変興味深いです。この本は絶版なので私は数年前に古書店で購入しました。

吉永小百合さん主演で映画化もされていて花森編集長は宇野重吉さんが演じたそうです。

 

結果として 森村桂さんは約一年半で退社に至るのですが、

花森安治氏が事実上の退職勧告 をしたシーンが「なんと的を得たことを!」と感心したので以下引用しておきます。

「きみにいっておくことがある」

「はい」

何だろう。こんなことは、はじめてだった。

「人は、ものごとに対して考えるそれぞれのモノサシを持っている。ある人は、Aのことに対しては六センチ、Bのことに対しては二センチ、またほかのある人は、Aのことに対しては五センチの尺度Bのことに関しては二・五センチの尺度で、ものを見ているかもしれない」

「・・・・・・?」

「ところが、どの人もみんな三十センチなら三十センチのモノサシでものごとを考える。少しくらい途中がちがっていても、だいたい同じ長さのモノサシになる」

「・・・・・・」

「しかし、どうも、君の場合は違う。三十センチにはならない、目盛り自体がちがうのだ」

「・・・・・・」

「それが、君の場合、ぼくは悪いことだとは思わん。悪い方より、むしろ良い方にはみ出しているんだと思っている」

「・・・・・」

「だから、おいておきたいと、ぼくは思っている。しかし、ここにいる以上はそのモノサシではいかん。みんなと同じ、三十センチにおさまるモノサシに、どんなに時間がかかってもしなければ、やっていけない。

(中略)

もしそれが、辛いと思えば、その三十センチでないモノサシで押し通すことだ。それには会社づとめではだめだ・そして、今度はもっと苦しいことがいっぱい出てくる。

どっちが君にとって幸せか、わしは知らん。ただ、どっちかを選ばなければ、君は一生宙ぶらりんだ。」

「すぐには解らんでもいい。いつか解る時が来る。

その時、今いったことを思い出すのだ。つらいだろうが、君のためだ。生かし方によっては、生きるとわしは思っている。どっちに決めるかは、自分で考えなさい。(後略)」

 

「違っているかしら」にはとと姉ちゃん=大橋さんの人間味溢れる語録もかなり書いてありますので

次回の日記ででも紹介しようと思います。

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最終更新日  2016.07.23 00:13:49
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