日米開戦後、南方に派遣された女流作家、林芙美子の、当時の女性では到底経験することのできない、軍部に監視された徴用という名の‘懲用’
手記なのか小説なのかといわれているが、
占領後のインドネシアの島島などを視察してまわった様子が詳細に描かれている。
難解な漢字が多くて、大変苦労しました。
ほうかん【幇間】 りゅういん【溜飲】 とうかい【韜晦】 など。
聴き慣れない言葉、‘交換船’‘復帰邦人’‘デング熱’・・・・・
新宿の自宅が林芙美子記念館になっている。秋になったらいってこよっと。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
昭和十七年、南方へ命懸けの渡航、束の間の逢瀬、張りつく嫌疑、そして修羅の夜。波瀾の運命に逆らい、書くことに、愛することに必死で生きた一人の女を描き出す感動巨編の誕生。女は本当に罪深い。戦争に翻弄された作家・林芙美子の秘められた愛を、桐野夏生が渾身の筆で灸り出し、描き尽くした衝撃の長篇小説。