『バラカ』桐野 夏生
とても衝撃的で、胸をえぐられるようでした東日本大震災そして原発事故から、世界をまきこんだ、ここまでダークな物語を紡ぎだすとは・・・悲しいかな、どんな状況にあっても人間の本質は変わらない被曝しても生きていかなければならない原発事故なんてなかったのように利権を貪る政治家や大企業小さな声は抹殺されてしまう民主国家ではなくなってしまう、今の日本そのものですバラカ [ 桐野夏生 ]私の「震災履歴」は、この小説と共にありました。重力に逆らい、伸びやかに書いたつもりです。まだ苦難の中にいる人のために、ぜひ読んでください。 桐野夏生今、この時代に、読むべき物語。桐野文学の最高到達点!震災のため原発4基がすべて爆発した! 放射能警戒区域で発見された一人の少女「バラカ」。彼女がその後の世界を変えていく存在だったとはーー。ありえたかもしれない日本で、世界で蠢く男と女、その愛と憎悪そして勇気。想像を遥かに超えるスケールで描かれるノンストップ・ダーク・ロマン!子供欲しさにドバイの赤ん坊市場を訪れる日本人女性、酒と暴力に溺れる日系ブラジル人、絶大な人気を誇る破戒的牧師、フクシマの観光地化を目論む若者集団、悪魔的な権力を思うままにふるう謎の葬儀屋、そして放射能警戒区域での犬猫保護ボランティアに志願した老人が見つけた、「ばらか」としか言葉を発さない一人の少女……。人間達の欲望は増殖し、物語は加速する。そして日本は滅びに向かうのだろうかーー。桐野夏生が2011年夏から4年にわたって、危機的な日本と並行してリアルタイムに連載してきた作品が、震災から5年を経た今、ついに書籍化!