えがおの時間

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• 声っ声っコエーッ！（発症から196日）

  クェッ、クェッ、クェッ、チョコボール～、というのがありましたが・・・それはさておき、今日は、長女の足のことで阪大病院に行き、その後、お父さんの石切生喜へと、病院をハシゴした。長女のほうは、ひどい痛みが出るなどトラブルがない限り、半年後の検診でよい。阪大の用が済んで買い物し、長女を家へ送って石切へ向かうと、もう午後７時。病室に入ると、お父さんの表情が良かった。今、かなり意識がいい状態だな、というのがわかった。昨夜、夫と同郷で大学時代からの親友から私にメールが届いたのでお父さんに伝えた。「お父さん、○○○○さん（フルネームで）からメール来たで」というと、「何て書いてあった？」えっ？　今、はっきりしゃべった！　このところ、イエスかノーかの返事はしてくれることがとても増えてはいたけど、私の話かけから、逆に質問してくれたのは初めて！しかも、声っ、声っ、声っ、声出たっ、声出た～～っ！「単身赴任先の東京から５月１，２日はこちらに戻って来てるので、面会に来るって」伝えると、うんうんとうなづいてる。村瀬さん、あなたは夫にとってラッキーボーイ（オヤジ？）だわ。１月に面会に来てくれたときも急に症状が改善したものね。なんか、タイミングがスゴイ。生駒と石切が近いこととか話をしていて、ついでにまたノートパッドを見せて、字を思い出す練習。それから、テレビのチャンネルを変えると、阪神VSヤクルト、中日VS巨人をやってた。「巨人好き？」と聞くと黙ってる。「中日ファン？」と言うと、うなづいた。オッケー、ちゃんと分ってる。たまたま、今日はキャッチャーが谷繁じゃないみたい。テレビ画面に映ってる中日の「キャッチャー誰か分る？」と聞くと、「わからない」と口パクするお父さん。でも、この覚醒がなかなか続かない。５分くらいかな。脳が傷ついているせいか、使うとすぐ疲れてくるみたいで、また意識がぼーっとしてきたのが分った。ジェットコースターのように状態が変わる。これも脳卒中を起こした人によくあることみたい。読んだ本、いずれにも書いてあった。でも、時が経てばだんだん安定してくるらしい。しばらくして薬を持ってきた看護師さんに今あったことを興奮して伝えると、看護婦さんがお父さんに、「メールになんて書いてあるか聞いた？」と聞くと、お父さん、憤然とした表情で「聞いてない」と首を振りながら、口パクする。え～、今、言ったのに～、もう～っ！看護師さん、その反応に、「まあ、いじわるねー」だって。こういうのに慣れてる感じだ。すぐ忘れてしまうのも、脳卒中後の後遺症によくあることみたいだ。その後、あ・い・う・え・お　から五十音順をすべて言う練習した。スムーズに口パクできるので、「ST（言語聴覚療法士）の先生と一緒に練習した？」「してない」と口パクで言いながら、首も大きく横に振る。試しに、「歯磨きはした？」と聞くと、同じく「してない」と口パクしながら、首を横に振る。毎日、してもらってるはずなんだけど、お父さんったら～。

  2006年04月28日

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• 予知夢（発症から195日/転院7日目）

  一昨日、久しぶりにお父さんの夢を見た。２月18日以来。私が肩を貸して、ゆっくり、家の中に入るところ。そう、お父さん、歩いてる。睡眠のリズムが狂ったので、夜中、寝疲れず、朝がたに少し眠ったときに見た夢。寝ているけど、普通より自分の精神が研ぎ澄まされているような感じだった。予知夢だと思う。たぶん退院して家に帰る日なんだ。予知とか霊感などまったく信じない合理主義の私だが、お父さんが入院してから違う感覚が生じている。予知夢について試しに調べてみると、ユング心理学で有名な集合無意識から説明できるようだ。 --------------------------------------夢解釈のサイトからの引用：http://www.kawachi.zaq.ne.jp/dream/08foresight.htm「同居家族や夫婦などのように心理的影響力の大きい関係にある人とは無意識レベルでつながっていることが多く、相手の人が意識していなくても、相手の人の無意識内容が自分の無意識を通して自分の夢に現れる（ユングはこれを神秘的融即による相互浸透と呼んでいます）ことがあるようです。これは動物としての人間の心に備わった生理的な仕組みのようです。」 --------------------------------------さて、今日は病院に着いたのが、もう午後８時前だった。フリーでのビジネス翻訳の仕事は、お父さんの発症以来、全部断わった。運営責任を負っている語学学校の仕事に絞り、こちらも、スタッフに仕事を任せてきた。頼りになるスタッフばかりで、この半年、仕事を徐々に調整し、今では、週に何度か学校に出さえすれば、後は家でPCと電話があればたいていの仕事がこなせるようになった。何でこんなに仕事を終えるのが遅くなったかというと、得意！？な整理整頓をやっていたからだ。連休中にオフィスレイアウトを変えるため、自分の書類を午後から片付けていて７時過ぎまでかかってしまった。さて、お父さんは、転院して初めて、ノドの気管切開部につけてあるカニューレを交換した。だいたい１週間ごとの交換だ。これがまた刺激になって、今夜もやたらと痰が多い。血交じりの痰を何度も出して、やっと落ち着いて眠った。今日はちょっとお疲れなんだと思う。ごく短時間、ベッドを起こして、ボールの受け渡しをしたり、字を見たり、話したりした。お父さんの意識症状は、時間単位、日単位、週単位で波がある。たぶん、ここ数日はたっぷりの休息がいるんだと思う。

  2006年04月27日

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  ペコちゃん系スマイル（発症から194日）

  一昨日、書き忘れた出来事。お父さん、笑った！　書き忘れる前に今日は先に書いとこう。看護師さんに野球の話してもらったお父さん。藤井寺出身の看護婦さん、野球のことはあまり知らないけど、弟さんが野球をやっていて、小さい頃から近鉄バッファローズのファンだったそう。この話を聞いているときに、お父さんの目が輝きだして、しまいには、微笑んでいる。看護師さんが「○○さん、もう一回笑って」というと、最高の笑みを見せてくれた。ペコちゃん系の、おめめパッチリ、口を横に大きく伸ばしてのスマイル。発症前に何度も見た表情。今日はちょっとぼーっとした感じだった。せっかくBSで中日の試合が放送されているというのに、少しうなづいたものの、あまり見る気はないみたい。オレンジのアイス棒を冷凍室で作っておいたので、これで口の中を刺激。綿棒を味付けしたオレンジジュースのペットボトルを出して、「お父さん、これやで。この味わかる？」と聞くと２度目で、わかったという表情をしてうなづいた。ベッドを起こし、キャッチボールを一通りした後、ノートパッドをお父さんに持ってもらった。こうしておくと、手にはめたミトンをはずしても、チューブを引き抜いたりしなくてすむみたい。ノートパッドには、太いマジックで大きく書いた文字があるのでそれを一生懸命ながめている。以前、書いた文字石切生喜病院いしきりせいき　　ひらがな転院４月２１日　　　　数字それから自分の名前と家族の名前公文の魚の絵のフラッシュカードもした。絵を見せて、「まぐろ」と言って聞かせ、裏返して文字も見せる。全部で５０枚くらいだけど、集中してじっと見ていられた。あいかわらず痰は多いけど、熱もない。今日、鼻のチューブから砂糖水？を入れていた。大丈夫なので、明日、ラコール（流動食）を再開。明日は、２回、１回につき200ｍｌで、徐々に増やしていくとのこと。

  2006年04月26日

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• サックスとピアノの生演奏（発症から193日/転院5日目）

  今日はもともと音楽運動療法に出るために職場に出ない予定だったので、予定は延期になってしまったけど早めに病室に行くと、お父さんがいない・・・急いでナースステーションに行くと、今、音楽運動療法室に行っていると！昨夜遅く、先生が、トランポリンなどはやらないけど「音楽を聴かせる」ことにしたらしい。http://plaza.rakuten.co.jp/fujishirodai/diary/200603070000/急いで行ってみると、野田先生がサックスを吹き、もう一人、ピアノも一緒に弾いてくださっていた。そして、前田先生が杏仁豆腐を手にもち、曲の合間にお父さんに食べさせてる！まだ嚥下造影検査もしていなくて、前田先生本人の言葉によると「ルール違反なんだけど」術後半年ぶりの食べ物。お父さん、ちゃんと食べて飲み込んでる。やっぱり上手に食べられる。絶対食べられると前から思ってた。お父さんの意識レベルのスコアリングをしたけど、ほぼ満点だったらしい。前田先生いわく、「音楽運動療法適用にならないくらい良い」３か月できっと相当良くなる。

  2006年04月25日

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  少年野球のコーチだから（発症から192日）

  明日の音楽運動療法はオアズケになった。土曜から体調をくずしているのでしかたがない。今日は昨日より意識状態が低い。私が来ても、話しかけてもボーっとした感じ。それでも、野球ボールをわたすと意識が上向いてくるのがわかる。スプリングスティーンとサザンのCDジャケットを見せて、どちらがいいか聞くと、スプリングスティーンを選んだ。洗面台を見ると、昨日、売店で買っておいた「吸引歯ブラシ」が袋から出してコップに立ててあった。言語療法士さんが来てくれたのだ。理学療法士さんが病室に来てくれた。最初のうちは、リハビリ室ではなく、病室に来てくださる。あいかわらず、お父さんはボーっとした感じで、先生が呼びかけてもすぐ眠ってしまう。お父さんのことをできるだけ早く知ってもらって、リハビリを積極的にしてもらうために、前の病院でどうだったか、野球をしていたことなどたくさん話をした。先生がボールを使ってリハビリを始めると、がぜんお父さんの反応が良くなる。「ボール持つと変わりますねぇ」そりゃそうだ。ボールを見ると血が騒ぐ。毎週末は少年野球のコーチをやり、プロ野球、MLB、ドラゴンズファン。野球歴は、40年近くになる夫だ。今日も、テレビのニュースにも反応が良い。良く見えるように、めがねをかけてあげた。

  2006年04月24日

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• だいじょうぶ（発症から191日/転院3日目）

  今日はお父さん、大丈夫かなぁ？と心配しながら病室に入ると、起きていてすぐに私のほうを見た。表情がいい。「きのうたいへんだったからすごく心配したけど、おとうさん、大丈夫？」と聞くと、おとうさんの口が動いた。「だいじょうぶ」昨日と一転、なんだか元気そうだ。「今日は吐いてない？」と聞くと、首を横に振った。よく口を動かせるので、名前を言う練習をした。家族全員の名前、おじいちゃん、おばあちゃんの名前、全部、口パクで言えた。両手にミトンをはめられている。その手がいそがしく動いている。ミトンをはめたままで頭を掻こうとするので、代わりに掻いてあげた。今朝は、鼻から入っているチューブを自分でかなり引き抜いてしまっていたので、ミトンをはめられたらしい。下の売店で週刊朝日を買って来て、いくつかお父さんに読んであげた。ソニーの社外取締役が、カルロス・ゴーン氏からトヨタの張氏に代わったこと、文部省がスーパー・サイエンス・ハイスクール（SSH）に指定した高校が東大・京大の理科系に生徒をたくさん送り込みつつある、という記事。内容、しっかりわかってるみたい。まだ、いつもこんなに覚醒しているわけじゃないけど、覚醒している時間が増えてきている感じがある。とにかくほっとひと安心。ここの病院、私立なので、前の国立の病院より、はるかに経済性重視（至るところに見られる）。でもそれは、サービス低下ではなくて、効率・節約につながっている。医療サービスの質はとても高いと感じる。看護師さんが部屋に来る回数が非常に多い。お父さんの担当は、看護師さん一人ではなくチームでしてくれている。そのチームの看護師さんが分業で、検査、体位交換、オムツ、検温、血圧、点滴など、調べにきてくれて、そのたびにお父さんの様子を確認してくれている。何かあるとすぐにとんできてくれるし、しかもベテランの看護師さんが、複数でとんできてくれる。昨日の状態急変時も、対応がすごく早かった。総合病院であらゆる診療科がすべてあることも良かった。これが、もし、リハビリ専門病院に転院していたら、こんなわけにはいかなかったと思う。公・私・NPOのサービスについて以前、研究していたことがあるので、経済性とサービスの質というところについ、関心が向く。

  2006年04月23日

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• 負けないで！to 転院ストレス（発症から190日）

  午後３時前、着替えのパジャマ、タオル類、背中や足にあてるクッションを両手に抱えて病室に入ると、看護師さん２人がベッドサイドにいた。お父さん、嘔吐していた。今朝かららしい。紙オムツを顔の横にしいて、嘔吐物を受けている。熱は朝38.9度出たらしいが、座薬を使ってもらって下がりつつある様子。胃腸がもともと強くない。昨年１０月に入院してからも、下痢や嘔吐に悩まされた。一度、消化管出血も起こし、輸血している。少し眠っても、痰で咳き込むと、その刺激でまた吐き気が押し寄せてくる。吸引しても吐き気がくるし、しなければ、痰の咳き込みでどちらにせよ吐き気がくる。私が来てからも何回も吐いた。途中から、茶色の液体がどんどん出て（たぶん消化管出血）、すごく心配になった。何度目かに、目を大きく開けたので、上から顔を見せるとしっかりこちらを見ていたので意識はしっかりしている。口にたまった痰まじりの唾液を「出していいよ！」「出していいよ！」と大きな声で何度も声をかけると、私がティッシュを口元に持っているのを確認し、そろそろと自分で痰を押し出すことができた。病室で胸部と腹部のレントゲンをとり、何時頃だったか、夜になってから、腹部CTもとりに行った。主治医の先生も駆けつけてくれた。内科の先生らしき方と一緒に診てくれた。レントゲン写真もCTも異常はなく、腸閉塞など急性の悪い病気の心配はない。血液検査結果も大丈夫。強力な胃腸の薬、吐き気止めの薬を投与して点滴で栄養補給をすれば乗り切れるだろう、とのこと。胸をなでおろした。今は、お父さん、落ち着いて眠っている。お父さんのしんどそうな顔、茶色い嘔吐物を見ていると、かわいそうでかわいそうで、私も辛かった。NCUにずっといたお父さん。昨日、半年ぶりに外の空気を吸い、タクシーで転院。相当な負担だったのだろうと思う。小さい音でサザンのCDをかけた。昨日、貼り始めたベッドサイドの写真、今日さらに追加。夜に入ってからは、モーツァルトのCDに変えた。そばにいて、何もできないのが辛い。ショックのせいか、私もフラフラめまいが止まらない。午後８時過ぎに病室を出た。帰宅してからもめまいが止まない。次女、三女が寝てから、三女の横で布団に横になっていると、長女が「おやすみ」と声をかけてきた。呼び止めて、今日病院であったことを長女に話した。話を聞いてもらっているうちに、めまいがおさまってきた。

  2006年04月22日

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• リハビリが楽しみ（発症から189日/転院1日目）

  朝9時頃、民間の介護タクシーで出発。何かあってはいけないので、主治医の先生が同乗してくださった。心強い。高速道路、スムーズに流れていて十分早く到着。救急外来で検査やCTをとって、治療計画の説明を先生から受けた。1.四肢運動機能障害に対する療法（理学療法・作業療法）2.嚥下障害に対する摂食訓練3.意識障害に対する音楽運動療法4.水頭症に対するシャント術後状態の管理5.気管切開を閉じる→言語療法摂食訓練の前に、来週木曜に嚥下造影検査をして、どの程度うまく飲み込めるかどうかチェックする。これをもとに摂食訓練のリハビリ計画が立てられる。それから、リハビリ室から作業療法士の方が状態チェックに来てくださった。作業療法士さんが、「足を立てて」というと、お父さん、右足をすーっと引いて膝を立てた。すごいやん！左は立てることはできないけど、いったん、立ててもらった足は、滑り落ちずに立てておくことができる。完全に麻痺していると、立ててもらってもすぐに滑り落ちてしまうらしい。気管切開をしているお父さんの場合、言語療法士さんがまず、歯磨き指導もしてくれるらしい。まだ転院１日目でわからないことばかり。病院が変わるとやり方が違う、ということがたくさんある。少しとまどうことはあるけど、１週間もすれば慣れられると思う。それからこの病院では看護師さんだけでなく、ヘルパーさんも大活躍のようだ。時間ごとにオムツ、体位交換にまわってきてくれる。国立と私立の違い。急性期治療専門病院と地域の総合病院の違い。今日お会いしたヘルパーさん２人は、患者に愛情持って接してくれる年配のおばちゃん。今のお父さんにとって、いろんな人と接する時間は尊い。お父さんの部屋は個室。MRSA保菌者のお父さんに選択の余地はない。１泊ホテルなみの料金だけど、トイレ、洗面、テレビつきで超快適だ。ドラゴンズファンのお父さん、ドラゴンズの中継はなかったけど、早速、野球中継を見た。ニュースも見た。今日は転院にくわえて、いろいろ検査があってとても疲れている様子なのに、テレビは見る気満々。ＢＳで、ソフトバンクとオリックスの試合があった。「オリックスは元阪神の中村監督やん」「今日は大リーグにいた吉井の先発やわ」私の言うことに、ちゃんとうなづいてくれる。

  2006年04月21日

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• いよいよ明日転院！（発症から188日）

  とうとう、転院までこぎつけた。10月15日のXデイから188日。半年が過ぎた。半年かかったけど、この３週間のお父さんの回復には目覚しいものがある。ボールの受け渡しはとてもスムーズに出来るようになった。意思の疎通もかなり出来るようになった。今夜、病室で、看護師さんが書いてくださった転院先へのサマリー（添書）に目を通してサインした。サマリーには、３月２３日のV-Pシャント以来の劇的な回復ぶりが書かれているものの、生活については、「全介助」の文字が並ぶ。実は、昨夕、38.2度の熱が一度出て、NCUが大騒ぎだった。先生も心配してすぐバンコマイシンを点滴。私が病院来たときに、すぐ説明を聞いた。でも、お父さんの顔を見ると、しんどそうじゃない。私が来たときは冷やしてもらい、すでに37度くらいに下がっていた。お父さんにしんどいか聞いても、首を横に振る。大丈夫そうだ。ただ、くしゃみをして鼻水を出していたので、きっと少し風邪を引いたんだと思う。これまで半年間の間に、山あり谷あり（谷が多かったけど）で、すごい波があった。その経験から考えると、今回の熱はそんなに心配なさそうな直感がした。今日行ってみると、やっぱりお父さん、変わらず元気そうだ。熱も出ていない。私にとてもいい笑顔を見せてくれた。さあ、お父さん、一緒にがんばろー！明日からは、新しい病院で「全介助」から「自立」へ向けて出発。

  2006年04月20日

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• I was born to love you（発症から187日）

  私が勝手に選曲した、音楽運動療法の候補曲。●Belinda Carlisle　　　Heaven Is A Place On Earth●Rolling Stones　　　　Start Me Up●Dixie Chicks　　　　　Goodbye Earl●Queen　　　　　I Was Born To Love You●Bruce Springsteen　　Born In the USA　　　　　　　　　　　　Born　To　Run　　　　　　　　　　　　Badlands●サザンオールスターズ　　　ミス・ブランニュー・デイ　　　　　　　　　　　　　　C調言葉にご用心　　　　　　　　　　　　　　夕方Hold On Me●井上陽水　　　　夢の中へ●山下達郎　　　　Loveland, Island （夏向き）●Puffy　　これが私の生きる道●ZARD　　負けないで●倉木麻衣　　Secret of My Heart●Garnet Crow　　　　Mysterious Eyes夫は音楽好きでレパートリーが広いので、選ぶのが難しかったけど、夫のPCのハードディスクに入っていて、よく聞いていたと思うものを選んだ。好きなはずなのに、QueenだけPCに入ってないのでなぜかな？と思っていたら、アルバムの傷か何かが原因で、夫のPCドライブで認識できないからのようだ。夫の好きな曲ばかりのオリジナルアルバムを作ろうとして、PCにコピーしようとしたら、Queenだけできないことがわかった。残念！ということで、ここにあげた曲のうち、Queenの"I was born to love you"だけが入っていない、お父さんのためのオリジナルMIXアルバムを２枚作った。１枚は病室用。１枚は、わたし用。音楽運動療法の前に、私も唄えるようになっておかないと！この選曲の話を、今日、病室でお父さんに話した。一曲ずつ、言いながら、「Queenの”I Was Born To Love You”覚えてる？　アーイ、ワズ、ボーン、トゥー、ラーブユー　」と私が歌うと、なんと！！お父さんも一緒に唄った気管切開で声は出ないけど、読唇術ができない私にもはっきりと、夫の口がそう動くのがわかった。お父さん覚えてるやんーというと、当然だよという顔でうなづいた。発症前に、あれほど、はまっていたDixie Chicksは、あまり覚えていないみたい。近い過去の記憶がひょっとすると、とんでるのかもしれない。声でなくても、いっぱい話ができる。

  2006年04月19日

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• いい感じ～（発症から186日）

  歯磨きの後のすすぎが３回くらい上手にできた。最初、２回ほどすすいだ後は、吸い口から水を入れてもすぐに口から出してしまうので、いったんやめて、「もう口の中きれいになった？」と聞くと、首を横に振るので、再度口に入れてあげると、また頬を膨らませて上手にすすぐことができました。今日は唄っちゃうぞ！　　Puffyの「これが私の生きる道」に合わせて、ちかごろ～わたしたちは～ いい～　かんじ～　　　わるいわね～　ありがとね～　これからも～　よろしくね～

  2006年04月18日

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• しゃべりたい、ごはん食べたい（発症から185日）

  今夜も起きてる。流動食は終わっているのに「行動制限ための」ミトンを両手にはめられている。気管切開しているノドのところのカニューレを引っ張ったらエライことになってしまうから、とのこと。そう、昨日だか、おとといだか、私が見ているときもカニューレのフタをさっと取り、持ち上げて眺めていたお父さん。アブナイ、アブナイ。私が来たのでミトンをはずしてあげると、すぐに、鼻を掻き、左の鼻の穴から入れられている流動食用のチューブを引っ張る。ダメ、ダメー！説明すると、うなづくんだけど、すぐ忘れるのよね。今日は、病院地下の売店に寄って、3分間クッキングの本を買った。おいしそうなお惣菜の写真がたくさん載っている。お父さんと一緒に見た。食べたい？と聞くと、うなづく,うなづく。たくさん載っている中で、どれが食べたい？と聞くと、震える人差指でタケノコを指した。お父さん、ほんとに食いしん坊だから。食べることをすごく楽しむ人。好きな食べ物もすごく多い。もうすぐ！　もうちょっとの辛抱で、食べる練習スタートできるよ。「口動かして、噛んだり飲み込んだりする練習しよう」というと、お父さんも、すぐモノを噛むように口を動かしていた。あ・い・う・え・おか・き・く・け・こ口を動かして、発話の練習を一緒にした。それからもっとスゴイこと。野球部の写真見てるときに、次女を指さして、「チャッピー、チャッピー！」と何回も何回も口を動かした。チャッピーは、次女のニックネーム。そのほかにも、たくさんしゃべったんだけど、あいにく気管切開のためノドで空気が抜けてしまって、声が出ない。読唇術が出来たらなぁー・・・お父さん、もうちょっと、もうちょっとの辛抱。気管切開部を閉じたら、存分に話せるようになるから。ノートパッドを持参して、黒のサインペンで大きく、転院先の病院名や、お父さんの名前を書いた。今日は読みづらいみたいだけど、私が説明したら、うなづいてくれる。文字の形がわかりにくいのかも。

  2006年04月17日

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  ナイスキャッチ！（発症から184日）

  長女と面会。長女は、だいたい日曜日に私と一緒に来ている。最近、学校に重い荷物を持って登校しているので、少し障害のある左足に負担がかかり、ヒザが痛むときがある。今も、金曜日の体育でちょっと足を痛めたので、少し左足を引きずるような感じで歩いている。先週金曜日には、阪大病院で受診した。新しい主治医の先生は、これまで診ていただいていた先生の後輩。最初は挙動が頼りない感じで「大丈夫かなー」と思ったけれど、長女の足を診て、動かし、丁寧に観察し、レントゲンフィルムを見てからしゃべりだすと、説明がすばらしかった。おかげで、１６年間つきあってきた長女の足だけど、今までで最もよく足の状態を理解できた。長女本人も自分の足のことがよくわかってちょっと感激していた。さて、お父さんは、入室したときは寝ていたようだけど、私たちが入るとすぐに目を覚ましてくれた。今日も調子がいい。コーナンで買ってきた、ソフトボールより少し大きめのウレタンボール。サッカーボールのようなデザインで赤や黄、青、黄緑などカラフルな柔らかいボール。袋のラベルに犬の顔が書いてあったので、長女が「これって犬用？」と鋭い指摘をしていた。これでお父さんと長女と三人でキャッチボール。お父さんも、投げようとしている。すごい！　なかなか指からボールが離れてくれないけど。何度かボールまわしをした後、看護師さんが入ってこられて私としゃべっているスキに、長女がお父さんに向かってボールを投げたら...右手でキャッチ！すごーい！！お父さん、スゴーイ！！　看護師さんも長女も私も思いっきり盛り上がったけど、お父さん自身もかなり嬉しそうだった。ボールの青色のところを指さして、「これ何色？」と聞くと、お父さん、ゆっくり、口を動かした。「あ・・・・お」という形に。数日前、私が発見した、お父さんができること、もう一つ。「鼻広げて」というと、鼻を広げるお父さん。その話を家ですると、長女も次女も嬉しそうに、同じ反応する。「私もできるでー」今日は、それを確かめるかのように、長女がお父さんに「鼻広げて」というと、お父さんが鼻を広げた。それを見て、長女も鼻を広げている！？なんだ、この父娘。鼻でコミュニケーション。今日は、端坐位して、テーブルを前に持ってきて、字を書く練習をした。まだ、芸術的な作品しか書けないけど、字を書きたいというお父さんの気持ちが感じられる。キャッチボールの練習は、空間認識のリハビリに良いと思う。お父さんは、右前頭葉に出血した。右脳は空間認識をつかさどる。お父さんを観察していると、形や距離がわかりにくいんだな、ということがわかる。そのことは、同じように右に出血して社会復帰した、整形外科医の方が書いている、この本にも詳しく書かれていた。『壊れた脳　生存する知』山田規畝子　講談社

  2006年04月16日

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• ブルース・スプリングスティーン（発症から183日）

  土曜日だけど仕事で出かけたので、夜面会。昨日よりもっとはっきりしていました。オリジナルリハビリ１時間半フルコースメニューをこなしました。・ベッドを起こして座る・ボールの受け渡し、軽いキャッチボールのまねごと・カレンダーで日付確認・写真を見て、誰か指で指して当てる・ポケモンのマージャンパイを一つずつつまんでケースに入れる・新聞を読む、読み上げるのを聞く・歯磨き、・アイス棒で口の中の冷刺マッサージ　　冷たくて気持ちよかったって早くご飯食べたいか聞いたら、うなづいていました。口から食べる訓練したいね。言っていることもかなり分るけど、わからないこともたくさんある。野球選手のことはよく分る。午後１０時に、私が帰るとき、看護師さんが、「もう遅いから寝ます？」と聞いても返事をしなかったけど、「もう少し音楽聴いとく？」と聞かれて、すぐうなづいていました。今夜は、スプリングスティーンのBorn In The USAを聴いています。

  2006年04月15日

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• 転院日決定！（発症から182日）

  今日は、病室のドアを開けると、とてもはっきりした表情でこちらを見てくれた。ちょうど流動食を入れているところでベッドを起こしてもらっている。そして、「行動制限」のため、両手にミトン。ちょうどクッキングのときの鍋つかみのような手ぶくろ。それを左手と右手をこすりあわせて、何とかはずそうとしているお父さん。でも、ひもで結んでとれないようにしてある。流動食のチューブを引き抜いたりすると危ないので、食事中つけられているのだけど、「私が来たから、はずしてあげる」というと、嬉しそうにうなづいてくれた。いつもたくさんお父さんの様子などを教えてくれるS看護師さんが、お父さんとキャッチボールしているところを見せてくれた。看護師さんが, ふりかぶってボールを投げようとすると、さっと両手でキャッチしようとする動作をするお父さん。かなり早く動ける。●マージャンパイを上手につまむそれから、指の運動にと、ポケモンポンジャンのパイを持参した。なおちゃんが生まれる前までは、長女・次女と一緒によくやっていたポンジャンゲームのパイ。マージャンパイの形なんだけど、ポケモンがカラーで描かれている。ピカチュー、チコリータ、ヒノアラシ、プリンなど、「分る？」と聞くと、うなづく。「これをこの中に入れて」と、もともとは綿棒ケースだったカラの筒型のプラスチックケースを差し出すと、上手に右手の親指と人差指でつまんで入れてくれた。机に置いたパイの位置が正確につかめないようで、つまもうとした指が空振りすることもあった。まだ、手がふるえたり、一度でつまめなかったりするけれど、かなりうまくやれる。新聞記事を読んでいると、特にスポーツ面のところは食い入るように紙面を見ながら聞いてくれる。かなりいろんなことをして疲れているだろうに、なかなかいい調子だ。途中、目をつむったけど、「聞いてる」と聞くと、目をつむりながらもうなづいてくれた。そのまま続けて読んでいると、またしばらくして目を開けてくれる。●転院決まる！石切生喜病院の先生から連絡いただきました。４月21日（金）に転院します。「コーチですから、バットとボールも準備してください」とのことでした。 転院の準備品としてはちょっと不思議かも音楽運動療法に使う好きな曲、思い出深い曲も選曲する。音楽好きで選曲に困るなぁ。

  2006年04月14日

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• 握手（発症から181日）

  病室に着いてお父さんの首に触れると少し暑いと思い、熱を測ると37.7度。看護師さんに知らせて、すぐに冷やしてもらった。室温が下がり、氷まくらをあててもらうと、体温もすぐに下がってきた感じがあった。調子が悪いような表情でもないので、大丈夫だと思う。お父さん、目をつむっているけどいろいろ考えているのかな、と思う。考えるとたぶん、今はすごく疲れるんだと思う。「握手して」というと、すぐに右手を差し出してくれた。今日は、帽子を持ってきた。少年野球部の野球帽と、お父さん愛用のNorthFaceのキャップ。明日、リハビリ室行くときにかぶっていってね。ずいぶん髪の毛が伸びて、もうスキンヘッドじゃないけど。１５日の転院はなくなったけど、たぶん、来週になると思う。

  2006年04月13日

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• 春はあけぼの？（発症から180日）

  このところ、寝てることが多い。ほんとうに波がある。シャントが終わってから１週間は、ほとんどいつも起きていたのに、4月に入ってから眠っていることが多い。かといって、状態が悪いわけじゃなくて、最近目をみはるほどの進歩がある、と看護師さん、みなさんが言われる。こんなふうにしながら、徐々に良くなっていくのかなあ・・・今日は私が話しかけても、肩や手をたたいても、果ては、つねったりしても、頑として目をあけないお父さん。ベッドを起こし、あぐらをかかせたりして股関節のストレッチ。腕を引っ張って、身体をさらに起こしたりしても、本当に起きない。それでも、少し覚醒したときに、写真を一緒に見たり、ボールの受け渡しをした。なおちゃんと保育園のお友だちの写真、「なおちゃんはどれ？指で指して！」というと、なおちゃんを指してくれた。よかった～～～。聞くの怖かったけど、ほっとしたよ。今日、自分でできる、という歯磨きを見た。本当に上手になっている。上や奥など磨く場所によって歯ブラシのブラシの向きをちゃんと変えている。最後に私も手伝ったけど、「前を磨くからイーして」というと、２回目にちゃんと指示に従ってくれた。水をコップから口に含み、すすぐのも１回目だけだったけど、うまく頬を膨らませてすすげていた。すごいよ！でも、最近、もっと、もっと、もっと！よくなってほしい！！という私の期待が勝っている。

  2006年04月12日

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• ヤギ？（発症から179日）

  少年野球部で以前、熱心に世話をしてくださっていたFさんとTさんが夜、来てくれた。あいにくお父さんはときおり目を開ける程度で眠っていたけど、お父さんや子どもたちの話をたくさんした。うちのお父さん、野球部と子どもの学校が中心とはいえ、ほんとうに地域でのつきあいが広いなあ、と実感する。次女が小学校のときも何度かPTA会長に、と頼みに来られてたけど、中学でもそんな話が出ていたらしい。学校活動に熱心なお父さんは、なかなかいないので貴重な存在なんだろうと思う。ベッドを起こしてお父さんを起こし、以前から置いていた公文の幼児図鑑カード「川や海の生きもの」をどんどんめくりながら、魚の絵と裏に書いてあるその名前を交互に見せて読み上げていった。それからもう一つ、これも公文の4歳～6歳向けのことばの練習帳で、動物の絵とその横にひらがなで名前を書いたページを使って脳の訓練をした。お父さんに「きりんはどれ？」と聞いてみると、指で指そうとしてくれるけど、指したのは、ヤギだった。ヤギが気に入ってるみたい。それから今日もボールの受け渡し。受け渡しのときの指の使い方が上手になってきている。右手だけでなく、左手の指も動きがよくなってきた。腕全体の動きがまだ悪いけれど、リハビリ次第だと思う。CTを撮ったけれど、先週末と特に変わらないとのことだった。今回のシャントである右の脳と頭蓋骨との隙間の大きさも変わらないので、今のところ安心していいようだ。

  2006年04月11日

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• リハビリテーション（発症から178日）

  転院先に持参するために貸出ししていただいていたCTフィルムを返却するため、営業時間内に病院に来る必要があった。せっかくだから午後４時30分からの夫のリハビリに同行することにした。先週の水曜日から病室ではなく、車椅子でリハビリ室まで来ている。ここの病院のリハビリは週３回。今日でリハビリ室に来るのが３回目。エレベーターで３階から２階へ。車椅子でNCUを出るのも、リハビリ室に来るのもお父さんにとっては大きな変化。◆手のリハビリとても広くてきれいなリハビリ室でまず、車椅子に座ったまま、机をセットしてもらい、手のリハビリ。テニスボールの受け渡しドッチボールの受け渡し木製のパズルパンチで紙に穴をあける作業マジックで紙に丸を書くたどたどしいけれど、なんとかがんばった。病室でいつも野球ボールを握っていたので、テニスボールの受け渡しは上手だ。でも、ドッジボールの大きさに合わせた手の広げ方が難しい。しかも両手で持たなければいけないので、左手がまだ不安定。木製のパズルは、丸、三角、四角、五角形などの色のついた薄い木に取っ手がついたものを、その形の溝がついた板にはめ込む作業。形を認識できていない様子で、違う形のところにはめ込もうとする。いったんはめたのに、それを手放すのがうまくいかなかったり、手放そうとしなかったりする。イライラするような様子はない。ときどき室内の離れたところにいる他の人の動きが気になるようで、そちらに視線が行く。◆身体リハビリ床に寝た状態で、理学療法士さんに手足の曲げ伸ばしをしてもらった。ヒザを立てて、「足を立てておいてください」と言うと、左足はすべってしまうけれど、右足は立てた状態を保てる。「伸ばしてください。」というと、ぎこちない動きだけれど、ゆっくり伸ばすことができた。訓練次第できっと足も良くなる！１時間ほどのリハビリで病室に戻ると眠っている。熱もないし、体調は良さそう。リハビリ見せてもらってよかった！早速、病室でも出来ることやってみようと思う。

  2006年04月10日

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• ほぼスキンヘッド！（発症から177日）

  今日は、面会の前に散髪をしてもらっていた。大胆に坊主頭！H看護師さん、こんなにするつもりじゃなかったんだって。すごーくあやまっておられたけど、一緒に面会に行った長女はお父さんの頭を結構気に入っていた。さっぱりしていて似合ってるんじゃないかなー。忙しい中、気にかけてくださったことが嬉しいし、夫も若いきれいな看護師さんに刈ってもらって、さぞ嬉しかったことと思います。今日は、看護師さんとの歯磨きで、磨くのはすべて自分、水を口に含ませてもらって、すすぐのもできたそうです。すごいね。着実に毎日、進歩してる。もう、キムチもポッカレモンも終了して、味覚刺激はいろんなフレーバーの歯磨きだけでいいと思う。転院すれば、口から食事を摂る訓練もできる。といっても、いつでもそういう良い状態ではない。とても波がある。私と長女が来たときは、また呼びかけても眠ったりして表情ももう一つだった。今日はお父さんの闘病に関するファイルを持っていって読み上げてあげる予定にしていた。ともかく、ベッドを起こした。準備していると、大きな目をあけて表情がはっきりしてきた。座った正面の壁に貼ってある「少年野球部」の駐車カードの文字「読める？」と聞くと、はっきりうなづく。夫の発症時、救急車で運ばれてきて検査、緊急手術をしたその日の日記。http://plaza.rakuten.co.jp/fujishirodai/diary/200510300000/読みながら、最初に運ばれた病院のこと、それからこの病院に運ばれたことなど覚えているか聞くと、お父さん、うなづいた。自分の病気のこと、お父さん、きっと知りたいと思う。執刀医による夫の病状と手術に関する２枚の事前説明文を読んであげた。「重篤な状態」「生命を失う危険」「全力を尽す」などの言葉が並んでいる。今から考えてもよくここまでこれたものだと思う。最近、手がよく動くので流動食のチューブを引っ張ったりする危険があるとのことで、必要に応じて「行動制限」をするという説明を受けた。手にときどきミトンをはめるらしい。今日も、ときどき自分の目や頬、鼻を掻いている。「お父さん、私のことわかってる？」と聞くと、うなづいた。その後続けて、娘のことわかってるか、３人の娘がいることわかってるか聞いたけど、反応してくれない。でも、一緒にいた長女はひとこと。「お父さんはわかってるときは全部わかってる。」うーん、さすが「長老」とか「すでに悟りを開いてる」などと高校の友だちから言われてるだけあって、こういうところはやけに頼りになる。観察力が高い娘なので私も納得。

  2006年04月09日

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• 足のこと

  もう一つ、さっき書き忘れたこと。昨日、石切生喜で、先生に足のことを質問されて「夫は足は、自分では動かさないです。ただ、足の裏を掻いたりすると足を動かします」という話をすると、「それは反射だから自分で動かしたことにはならない」と言われていた。それで、今日、お父さんに「お父さん、自分の足動かして見て！」というと、右足の指を少し動かせた。今まで、ベッドの上なので歩くことより、まず手の動きと思って手にばかり気をとられていたけど、足もしっかり運動すればいけるんじゃないかな、と思う。

  2006年04月08日

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• やっぱり野球（発症から176日）

  今日は熱っぽくなくてほっとした。でも部屋を冷やしてもらっているおかげでそうなら、まだ体温調節も十分でないってことなのかな？あるいはまた膀胱炎とかの兆しがあるのかも。昨夜、髄液の引きすぎなども心配で当直の先生に訴えていたので、今朝、H先生にCTも撮っていただいていて変わりないことを連絡くださった。次女と面会した。昨日と今日の新聞持参で、お父さんのベッドを起こしてテーブルを出し、そこで新聞を一緒に読むことにした。病室に入ってから、お父さんの反応が悪かったので今日は調子が悪いのかな？と思ったけど、野球の話になると元気になる。メジャー、プロ野球、特に中日が気になるみたい。次女は野球については我が家では夫の次に詳しい。MLBはもちろん、プロ野球もセ・パ両方よく知っているので、私が記事を読み上げる横でいちいちコメントをはさみ、間違った名前の読み方を訂正し、それを夫もよく聞いている。民主の代表が小沢一郎氏に変わった記事についてはちょっとびっくりしている風だった。メール事件の背景説明でライブドア幹部が逮捕されたことなど、以前、記事を読んであげていたけど、お父さんはもう忘れていたみたい。「ホリエモンとライブドア幹部が逮捕されたの知ってる？」と聞くと、首を横に振ったお父さん。今日は、うなづいたり、首を横に振ったりを頻繁にしてくれる。数日ぶりに、とてもはっきりした表情を見れたのでひと安心。

  2006年04月08日

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• 勝手に石切記念日（発症から175日）

  行ってきました！石切生喜病院。２回目ですけど。最初は、ある脳卒中患者の息子さんのブログ日記と、その後、音楽運動療法の本（『脳は甦る』）で知った病院ですが、ここを見つけて本当に良かったと思います。病院に迷惑がかかるといけないので、詳しいことはかけませんが、ほぼ転院が確定しました！先生が「できるだけ早くリハビリ始めてあげたい」って、４月１５日か１７日になりそうです。音楽運動療法は１８日（火）から。急性期治療とリハが分かれてしまっているのが通例だけど、急性期治療も行っている脳神経外科の先生が音楽運動療法と通常リハビリ全体を統括してくださる、夫にとってこんな理想的な転院先はないと思う。先生、私が書いていることで「嬉しかったことがある」と言ってくださった。以前、この病院の音楽運動療法室が日常を感じさせるところで、それが感じられて涙が出たことを私がブログに書いていたこと。「それが大事なんだ。でも、それをなかなか分ってくれない人が多い。」とおっしゃった。大学病院からここに移られた前田先生は、脳神経外科が専門で音楽運動療法の効果に深い理解を持っておられる。この病院の経営者を説得して日本で始めて音楽運動療法を治療に取り入れられた。急性期治療にしか関心のない脳外科医が多いんだろうと想像できる。音楽運動療法はまだ保険も適用されないらしい。そんな中で、本当の意味の患者の回復を願っておられる姿勢を先生はお持ちだ。先生は私が持参したフィルムを次々と検分し、必要な画像をデジカメに収めておられる。そしてビデオを見て、お父さんの表情を見るなり一言。「わかってるね」うれしーーーーーい！！！！！！！！！！！私も絶対、お父さんは分ってる、と思ってたけど、熟練の専門家からこう言ってもらってますます嬉しい！ビデオ見ながら、次々と私に質問してこられる。歩行は難しいかもしれない、って。でも、先生の言葉で明るい見通しが持てた。短い時間だったのに、書ききれないほど先生の言葉に患者への思いやりが感じられた。先生だけでなく、地域医療連携室といい、受付の人といい、対応にこちらの立場を思いやった親切さが感じられて、もー、”星３つー！”（マチャアキがやってた料理番組のノリで）病院のホームページを見ても、経験に基づいた、地に足のついた主張が書かれている。（マーケティングを意識した見栄えと魅力的なコピーを並べているだけの、どこかの病院と違う。） 「熱はシャント以来、ないです」と石切で言ってきたとこなのに、今夜、病室に入るとお父さん、熱っぽい。看護師さんに言わずにすぐ病室にある体温計で検温してみたら、37.4度。心配だ、心配だ。今、炎症などおこさず頑張って欲しい。転院が延期になることは避けたい。１日（土）以来、ちょっと眠ることが多いような気がして気になっていたのが、さらに気になりだした。体調が悪いんじゃないか？でも、看護師さんは、すごく良くなってる、と感じてるって。５日（水）に車椅子でリハビリ室に行きだして以来、特に目をみはる進歩がある、と感じていらっしゃるとのこと。磨き残しがあるものの、自分で歯磨きが出来るようになったって。石切に行ってきた話と転院、これからの見通しの話をすると、目を開けてくれた。やっぱり、関心がある話かどうかで違うみたい。４月に転院して、７月中旬には自宅に帰る。 

  2006年04月07日

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• 看護師さんに感謝！（発症から174日）

  一晩眠ってから日記を書いているけど、お父さんの良くなったところがいっぱいあって、一晩寝ると忘れちゃいそうなくらいだ。細かいことばっかりだけどね。まず、看護師さんのお話から。今日は自分で歯磨きが出来た。前歯を磨いた後、奥を磨くときに自分で歯ブラシのブラシの向きを変えて磨けたって！すごい進展に、今日、夫の担当でなかった看護師さんたちもナースステーションのモニターで皆さんで見て喜んでくださったらしい。それから端坐位リハビリのときに、看護師さんがタオルを丸めてテープで留め、ボール風にしたのをお父さんに向かって、ふりかぶり、投げる真似をすると、お父さんも手を前にして受ける動作をしたそうです。すごい早い動作にさっと反応してたのをすごく嬉しそうに看護師さんが話してくださった。看護師さんたちから、お父さんの進歩を聞くととても嬉しい。もちろん、お父さんの進歩はすごく嬉しいんだけど、それ以上に嬉しいと感じていることは、まるで自分の家族のように看護師さんたちが愛情を持って接してくださっていること。お父さん、美人の看護師さんに囲まれて楽園だよねー。（お世辞ぬきで、ホントに若くて美人の看護師さんが多い）病室にテーブルを持ち込んで、お父さんの見えるところになおちゃんの写真や野球部の写真を飾ってくださってる。私が男で未婚だったら、ぜったい看護婦さん、って思ってしまう、ホント白衣の天使って思うよ。 それから、今日は久しぶりにキムチ。綿棒につけたキムチの素をお父さんの舌にのせると、舌の動きがこれまでより、食べているときに近い動きだったので、「食べる」って感覚が戻ってきてるんじゃないかな、って感じた。もともとキムチが好きだったからと、思わず、もう１回続けてしたら、お父さん、咳き込んでしまった。もどしそうな感じがあったので、吐いたらどうしよー！！とすごい罪の意識にかられたけど、吐かずにおさまってホッとした。キムチの素なんて、普通でも口に入れないもんね、ごめんね、お父さん。 ３つめ。右手の動きがなめらかになってる。眠っているときに、突然、右手をあげるので、何をするのかと思ったら、人差指でほっぺたを掻いている。お父さんが寝てるときに普通にしそうな動作だ。メキメキ良くなるお父さんに元気づけてもらって、石切生喜病院に行ってきます！http://www.ishikiriseiki.or.jp/new_guidance/aisatu.htm病院で療養される方々が｢生きる喜び｣を感じられるような医療施設でありたい、というのが、病院名｢石切生喜｣の由来だそうです。 

  2006年04月06日

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• 点滴抜けた！（発症から173日）

  仕事が遅くなって病院に入ったのがもう午後９時半だった。行こうかどうしようか迷ったけど、毎日、毎日の刺激がお父さんの回復に少しでもつながると思うのでやっぱり行くことにした。最初は私が呼びかけても目をなかなかあけてくれなかったのに、目が少し開いたときにストーンズのニューアルバム"A Bigger Bang"のジャケットを見せたら、目を覚ました。それからストーンズを聞きながら、春のセンバツの新聞記事を読むと、大きな目をあけてずっと聞いている。準決勝の記事。それにMLBの記事も少し。今日は点滴も導尿カテーテルも抜けていた。吐き気もないとのこと。今ついているのは、気管切開のカニューレだけ。あとは、酸素飽和度、心拍、心電図などのモニターのみ。それに、今日は車椅子でリハビリ室まで連れて行ってもらったらしい！外に出れて良かったね！！ちょっとだけのつもりだったのに、気がつくと１０時半になってしまった。７日（金）は希望転院先の石切生喜病院を受診する。受診するといっても、もちろんお父さんが受診できるわけではないので、今の病院の主治医からの紹介状、経過がわかるCTフィルム、お父さんの様子をとったビデオを持って私が代わりに受診することになる。

  2006年04月05日

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• 保育園の進級式（発症から172日）

  なおちゃん、園のみんな、進級おめでとう！くり組からぶどう組に進級したなおちゃんは、クラスのメンバーは同じだけど、昨日から部屋が変わっていてウキウキしている。園に着いてからの朝の準備（リュックから着替えやパジャマを出して自分のカゴに入れたり、歯ブラシを掛けたりなど）、友だちは自分でできている子も多いのに、今までなおちゃんはまーったく知らん顔。私が声をかけても、逆に親をからかうように、余計にジャンパーを脱ぎ散らかしたりしていた。それが進級した今日は「なおちゃんがする！」と言ってやってくれた。さすがぶどう組！これからもヨロシクねー。午後、病院に行って先生とお話できた。４月３日に撮影したＣＴでは、シャントしてから脳圧10cmに設定したままで、まだ大きめとはいえ、少しずつ脳室が小さくなってきている。少し気になる点は、前回撮影したときから、シャントを入れた左側が右側の脳室より狭くなり、右側の脳に少しくぼみができている。昨年の髄液の引きすぎと違って、「少し」である。普通は、脳室はすべてつながっているから、シャントを入れた側に関係なく、全体に髄液が引けるはず。理屈で考えると、お父さんの頭の中は、脳室はすべてつながっているものの、道が細くなっているところがあって、髄液が流れにくい個所がある、ということなのかな。（これは先生が言われたのではなく、私が考えたこと）とはいえ、シャント以来、お父さんの症状はとても良くなっているので、このまま様子をみていく、とのこと。今日も一度吐いたので、朝は流動食が止まったらしいけれど、炎症反応もマイナスで、熱もない。今日は早い時間に病院に行けた。日曜に抜糸したので洗髪の許可が下りたようだ。ちょうど看護師さんに頭を洗ってもらったところ。「頭洗ってもらったん？」「気持ちよかった？」に、しっかりうなづいたお父さん。帰るときも、「また明日」にうなづいてくれる。お父さん、その調子で頑張ってね！今日か明日には、点滴も抜いて鼻からの流動食と水分補給だけでいく予定。いいなあ、管がどんどん抜けて。あとは、導尿カテーテル。これは動脈点滴の傷が完全に治ってからとのこと。先生に聞くと、あれっ？という感じだった。看護師さんが決めてることなのかなあ？

  2006年04月04日

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• 寄せ書き（発症から171日）

  一度吐いたらしい。私が病室に入ってからも、痰で咳き込んだときに吐きそうになった。静かにしていたほうが良さそうだったので、ベッドを起こしてもらって私もベッドサイドに座り、話だけすることにした。今日は特別なプレゼントがあります。昔の同僚の皆さんから寄せ書きが届きました。お父さんと一緒に読みました。一人一人のお名前とメッセージと。お父さん、ほんとうに大きな目をあけて私が読んでいる間、ちゃんと文字を目で追っています。真理子さん、B社のみなさん、なつかしいですー！！特に女性陣、ほんとにみなさん長く勤めていらっしゃるんですねー。私がB社にいた頃からいらっしゃった方の名前もたくさんあってすごいなーって（高齢化が！？）（笑）私が退職した後、入社された方でも夫の職場に顔を出したときにお会いした方や、夫からお名前を聞いていた方、毎年、年賀状でお会いする方のメッセージがいっぱいで、ほんとに夫と一緒になつかしく読ませていただきました！英語のメッセージも２つ。Thank you so much for such encouraging words!Complete Recovery、必ずします！病室においてあるので、また何度も夫と読み返します！それから、転院したら、ぜひ会いに来てやっていただけませんか？転院する頃には夫の体調ももっとよくなっているでしょうし、一般病棟なら面会時間も長いので、余裕を持って皆さんに会っていただけます。私も楽しみにしています！ヒゲのMさん、秘密の写真ってなんですかー？？寄せ書きに書かれたこのメッセージ気になって、気になって、夫に何回も聞いたんですが、答えてくれません。でも、私の顔を見て、ちょっと笑ってるんですよー！Ｍさん、なんですか？　言えないこと？白状してください、今度お会いしたときに。Ｍさんとメールのやりとりしてるって知りませんでした。

  2006年04月03日

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• 抜糸（発症から170日）

  ＩコーチとＴコーチが来てくださった。Ｉコーチは途中で引っ越されたのでずいぶん前の話にも花が咲いた。青中野球部の写真を見ながら、３人で話をしていたので、お父さんは眠ったり起きたりを繰り返しながら話を聞いてたよ。その後、長女と面会。コーチ面会中に、痰の吸引で少し吐いてしまったけど、その後はずいぶん落ち着いていたので、端坐位をしてビデオを撮った。これで、石切生喜病院に持っていくビデオ撮りはだいたいＯＫかな。今回は傷の治りが良いようで、今朝、全部、抜糸して下さったらしい。いままで治りが悪かったのは、単に体調のせいかも。昨日、今日と眠ることが多いのでちょっと気になる。明日、ＣＴなので気になるところ。

  2006年04月02日

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• 家族で面会（発症から169日）

  今日は、岐阜から両親がお見舞いに来てくれた。面会は一度に３人までなので、私と両親が面会している間は、次女となおちゃんに１階のロビーで遊んで待っててもらおうと思っていた。それが、今日は車椅子でお父さんをNCU内の面会室まで連れてきてくれるって！病室で準備をして、看護師さん３人がかりでお父さんを車椅子に乗せかえていざ、なおちゃんのいるところへ！っと･･･、なおちゃん「おしっこー」面会室でゆっくり、お父さんに会えました。でも今日の様子はもう一つ。いつものお父さんじゃないので、なおちゃんもあんまり話してくれなかった。病室に戻ってからお父さんのお父さん（ややこしい、おじいちゃん）が息子にボールを渡そうとする。おじいちゃんは、ちょっと遠くにボールを持っていて、お父さんが手を近づけて届きそうになると、また遠ざける。うーん、お父さん、あきらめちゃうんじゃないかなーと心配してみていると、力を振り絞ってボールを取った。右手で右側のボールをとろうとしたので、手の向きも逆だったのに、手をおじいちゃんの手の反対側に回すようにして、上手にとれた。自宅に帰ってから、今日撮ったビデオの中のお父さんに向かって「お父さん、がんばってー！」と言っていた、なおちゃん。次に会ったときは、きっと言えるね。Oコーチ、今日、わざわざ来てくださったのに、ほんとうにすみませんでした。O元監督やFコーチが私の携帯電話の番号知っていらっしゃるので、今度来てくださるとき、お電話いただけると、こんな申し訳ないことにならないので。ぜひ、夫に会ってやってくださいね！いただいた、青中野球部の写真、早速見せました。予想通り、夫の目がくぎ付けになってました。

  2006年04月01日

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• 文字読める？（発症から168日）

  夜、病室に入るとお父さんが何かに見入っていた。点滴をつるすための支柱のところにビニールとひもと台紙を使って引き伸ばした写真をぶら下げてお父さんに見えやすいようにしている。お父さんの視線を追うと、その写真のところに重ねて入れている、千葉さんからもらった、年賀状があった。お正月を過ぎてからこのブログを読んで再度、お父さんへのメッセージを書いて送ってくれた年賀状。千葉さんは、夫と私が知り合った職場の同僚。私の親友で夫も仲が良かった。お父さんこれ見てるの？と聞くと、うなづくので、読みやすいように近くに持っていってあげると、目が左から右へ、また左から右へ、と文字を読んでいるように動く。そして、ゆっくり徐々に下のほうに視線が降りていって、右下で止まった。お父さん、確かに文章を読んでいる。わかったかどうか聞いても、うなづいてくれないので、一生懸命読もうとしていたのかもしれない。がんばれー！！

  2006年03月31日

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  「喜ぶ」感情（発症から167日）

  少年野球OBのお母さん、HさんとYさんが夜、一緒に面会してくれた。病室に入った２人の顔を見て、お父さんの表情がビックリした顔から、明らかに嬉しそうな顔に変わり、ほとんど笑っている！こんなに笑った顔見るの、久しぶり～　　今夜はかなりはっきりしているみたい。なによー、私が来ても、こんなに喜ばないくせにー！　ぷんぷん！Hさんはリフレクソロジーの心得があるので、フットバスやローション持参で手足のマッサージもしてくれた。夜だというのに、手が足りない看護師さんに手伝ってもらい、お父さんを端坐位にして、母軍団3人で取り囲んでのフットバス。フットバスの最中に「気持ちいい？」と何回も聞いたけど、そのたびに何回もうなづいてくれた。それにしても、ほんとうに幸せなお父さんだと思う。たくさん面会にきてくれて、こんなにお父さんのこと考えてくれてる人がいる。私が病気になってもこんなに来てもらえないよー。明らかにお父さん、喜んでた。「喜ぶ」っていう感情が健在してることを確かめられて、すごく嬉しかったよ。手が足りない夜、遅い時間に、看護師さんごめんなさい！　でもありがとうございましたー！フットバスこのまま貸しておいてもらえる。看護師さんも昼間使ってくださるって！フットバスって・・・こういうのリフレクソロジーとはhttp://www1.ocn.ne.jp/~arome/rifure1.htm

  2006年03月30日

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• ストーンズ来日！（発症から166日）

  新聞にRolling Stonesの記事が出ていたので切り抜いて持って行った。お父さんは長年の大ファン。１年前か２年前だったか、まだ中学生の長女を連れてコンサートに行ってた。そのストーンズが新しいアルバムを引っさげて日本ツアー。ミックジャガーとキースリチャーズのインタビュー記事。私が病室に入って話しかけても、ぼーっとした感じだったのに、この新聞記事を出して、ストーンズの話をすると、ガゼン目が輝き出した。食い入るように新聞記事を眺めてる。ニューアルバムがかなりの出来と書いてあったので、「これ買おうか？」と言うと、すかさず２回もうなづいてた。吐き気があるため流動食がストップしていたけど、明日から流動食再開とのこと。ＣＴでは、若干、髄液の引きすぎ（over drainage）だったらしいが、10ｃｍという設定レベルはそのままいくらしい。今日は、週末に買ったばかりのCanon DC40をもっていき、ためしにお父さんを少し撮った。デジタルビデオカメラを見せて、転院のためにビデオをとることを説明した。メカ好きのお父さんの目の色が違う。ボールの受け渡しを私としてるところを撮った。私一人だったので、片手でビデオを回しながらだったけど、再生してお父さんと一緒に見たところ、まあまあちゃんと撮れてる。今日は、昼間、看護師さんたちと一緒に、保育園の先生が昨日持ってきてくれた写真を見て楽しんでいたそうな。お父さん、手にもった写真をなかなか離さなかったそうです。

  2006年03月29日

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• 保育園の楽しい写真（発症から165日）

  保育園の先生３人がお見舞いに来てくださった。お父さん、何度も交互に顔を見てた。なおちゃんとくり組のお友だちが園で遊んだり食事をしている最近の写真に可愛い枠をつけたプレゼントをいただいた。さすが保育園の先生、すごい素敵なプレゼントです。私が喜んでお父さんより先に楽しんでしまいました。なおちゃんのキャラがよくわかる、”変な顔”の写真もあります。あっ、もちろん、お父さんにも何度も見せました。これからも病室でながめて元気の素にします！園の先生には、お父さんが短パン姿で保育園に毎日来ていたのが印象に残っているようです。NCUの病室でお父さんやなおちゃんの話で先生たちと盛り上がってしまいました。お父さんの元気な笑顔のあいさつ、保育園の先生だけじゃなく、みんな待ってるよ。お父さんは興味のあることにはとても関心を持って見たり、聞いたりしてくれる。いつも手にもっているボールは特にそう。今日も、私とボールの受け渡しを何度もしたけど、全然、面倒くさがらない。これをしているとお父さんの関心が薄れることがない。最近、ボールを渡すのが上手になった。指の力を抜いて渡してくれる。私が横で、ボールを上に放り投げて見せると、ずっと上下するボールの行方を見ていました。今日も車椅子に50分くらい乗っていたそうです。帰り際に「また明日くるわ」に、うなづいてくれた。最近、毎日、うなづいてくれる。

  2006年03月28日

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• 車椅子に乗った！（発症から164日）

  今日は車椅子の許可が出たので、NCUの中だけど車椅子に乗せてもらってナースステーションで高校野球をテレビで１時間ほど見せてもらったそうです。ナースステーションのテレビは上の方に取り付けてあるので、上を見ないといけないのだけど、それをずっと座って見てられたのなら今日も相当調子が良かったのが分る。先生も私の面会中に来てくださって、術後がとても順調であることを説明してくださった。頭の傷の消毒のときにも、すごく痛そうな顔をするらしい。今日は、長女の左足の件で法円坂にある国立大阪病院まで車で行ってきた。生まれつきの病気でずっと大きな病院にかかっている。阪大病院から主治医の先生の転勤について国立大阪病院にかわっていたけれど、その先生がまた他の病院に転勤になられたので阪大病院を再度紹介していただくことになり、帰れることになった。ここ数年はいつもお父さんが長女を病院に連れて行っていたので、私が国立大阪病院に連れて行くのは初めて。行きは中央環状を使ったけれど、新御堂の方が近いかも、と思って帰りは新御堂を通ったことをお父さんに伝え、「お父さんは新御堂から行ってたん？」と聞くと、大きくうなづいたので、ビックリした。お父さん、意識状態が良いときは、何でも分ってる？調子が良いので、転院時期が早められるかもしれない。早くビデオ撮らないと！今村さんに教えてもらったおかげで、Kakaku.comで調べて自宅近くの家電店で交渉したので、この週末、デジタルビデオの最新モデルを超安値で買うことができました。ありがとうございます！

  2006年03月27日

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• 野球部のバッグと駐車カードありがとうございます！（発症から163日）

  今日はFコーチ、Wコーチ、Kコーチ３人で来てくださった。OBコーチだけ、ということらしいけど立派な名前入りの野球バッグもらった。それと試合に行ったときに車に載せておく吹田東部連盟の駐車カード。これも名前入り。これを持って必ず少年野球部に復帰します。コーチたちが帰ってからもまたバッグと駐車カードお父さんに見せました。駐車カードはお父さんの目の刺激になりそうな文字がきれいに印刷されているので病室にはっておこうと思う。お天気が良いので、窓の外が見えるように看護師さんがベッドの向きを変えて下さっていた。それで「お天気がいいですよ」と言うと窓の外に目をやっていたそうです。今日はお父さん、さらに良い。端坐位をして「写真を見て」というとさっと頭をあげて写真の方を見てくれる。「ボールをちょうだい」にも渡そうとしてくれるし、こちらがボールを渡そうとすると手をあげてくれる。先日に比べて、端坐位の座り方もかなり自力で座っていようとする力が感じられた。よくなっていくのが毎日、毎日、すごく楽しみです。◆くも膜下出血、脳卒中と喫煙・喫煙でくも膜下出血発症の危険性が男性で3.6倍、女性で2.7倍高くなる・脳卒中全体でも喫煙者の発症率は高く、たばこを吸わなければ、脳卒中の発症率は、男性で17％、女性で5％ 予防できたと推定されるらしいです。夫の入院する心臓と脳神経科専門の病院でも、「禁煙外来」なるものがあります。喫煙家のみなさん、タバコやめましょう。出典：米医学誌 『Stroke』で昨年発表されたらしいです。http://blog.goo.ne.jp/kochou_2005/e/a4aba95f951a8e3265b7978668dcf8a2

  2006年03月26日

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• 野球キチ（発症から162日）

  ＡコーチとＯコーチが会いに来てくれました。今日はお父さん、すごくはっきりしていたし、ベッドも起こしてもらってコーチの顔を交互によく見てた。手術のときの麻酔などのために吐き気があって食事があまりとれていない。そのため点滴から栄養度の高い輸液が使われている。太ももの付け根に近い太い動脈から点滴しているので、手術前につけた導尿カテーテルが３日間入ってる。管が詰まったり膀胱炎になったりとトラブルが多いので早く抜いてもらいたいんだけど、カテーテルを抜くと今度は点滴の位置が位置なので、点滴が汚染される心配があるとのこと。高校野球も始まってるんだ。お父さん、高校野球も楽しみにしてたからなー。以前は、出身の岐阜の高校を応援してたけど、少年野球部のコーチをしだしてから、少年野球部出身の同僚コーチの息子さんが大阪の高校でがんばってたりもするので、予選の大阪大会の試合まで気にかけてた。履正社、残念ながら横浜に惜敗してしまった。お父さんのＰＣのエクスプローラーの「お気に入り」には、とにかく野球関係のサイトがたくさん登録されている。プロ野球やＭＬＢはもちろん、高校野球、キッズ、大学野球情報、野球の知識や技術に関するもの、少年野球に関するものなどでいっぱい。監督していたときは、対戦相手のチーム情報をたくさん集めていたねー。卒部生が活躍する中学の野球も応援に行かないとね。早くコーチに戻らないと。●シャント２日目の今日、できたこと。キムチを舌にぬると辛そうな顔をしたので「辛い？」と聞くと、かすかに頭を縦にふってくれた。右手がよく動く。ボールを渡そうとすると受け取ろうとする手の動きが出た。「ボールをちょうだい」というと、渡してくれた。

  2006年03月25日

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• シャント術後１日（発症から161日）

  シャントで入れた脳圧可変バルブは、10cmで設定されている。年明けからの脳室ドレナージでは、5cmがお父さんにちょうど良い設定圧だったが、髄液の引きすぎになってはいけないので、10cmからスタートしてCTで脳室の様子を観察しながら調整していく､ということだ。術後１日目のお父さん、とてもよくなっている。１月中旬ぐらいの症状に戻った。私の顔を見て笑顔に近い、とても明るい表情になっている。目の動きがしっかりしていて、上下左右、視界が広い。正常な人と変わらないと思う。看護師さんや私の動きに合わせて首も十分動かせる。まだ頷いてくれないけど、この様子なら一番良かった2月の状態にはすぐに戻ると思う。WBCの記事を切り抜いてあった中から、準決勝韓国戦の福留活躍の記事を読んであげた。今日は、ベッド60度まで。明日から座位OKとのこと。手術前夜、なおちゃんが保育園での散歩で拾ったお花を「お父さんにあげる」といって持って帰ってきていた。自宅では、ちらしをコーン型に巻いてセロテープでとめ、とめたところにリボンをつけ、コーンの中に花を入れて花束風に仕上げてくれた。「お父さんにこれあげる。これで病気治るかなー？！」なおちゃん、お父さん治るよ、ぜったい。

  2006年03月24日

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• 無事終わりました！（発症から160日）

  シャント、無事終わりました！先生方、看護師さん、ありがとうございます！みなさん、ありがとうございます！家族待合室で手術が終わるまで待ってる間って、相変わらず待ってるだけでも疲れるねー。仕事道具持って行ったのに気になって進まない。夜は三女と一緒に早々と寝ちゃいました。

  2006年03月23日

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• 明日シャント（発症から159日）

  今夜も熱もなく特に変わりがないようなので、明日は予定通りシャント手術を受けることができそうです。CTの結果も１週間前とあまり変わりがないとのこと。腰椎穿刺による髄液検査も細胞数40でシャントに問題のない数値とのこと。がんばってお父さん。

  2006年03月22日

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• あと２日（発症から158日）

  長女は、定期演奏会の追い込みで１日中クラブの練習。今日は次女と端坐位リハビリ手伝った。最初はうつろな感じでベッドに座るとよだれが出てしまうお父さん。でも、お父さんをはさんで両側に次女と私が座り、父さんの両腕をそれぞれの肩にまわすとしっかり覚醒してくるので、口のしまりもよくなる。真横に座った次女の顔を間近でお父さんは何度も見ていた。肩を組むと、肩の関節も大きく開くのでROM訓練にもなる。今日も熱もなく安定。点滴は月曜から抜いてある。がんばってお父さん。

  2006年03月21日

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• イチローの決意（発症から157日）

  やっぱりイチロー選手はいいなあ、と思う。２次リーグで韓国に負けたとき、「ボクの野球人生最大の屈辱」と言っていた。映像でも、ぎりぎり客席に入ったファウルをとれなかったときに、すごい悔しがっていたのが分った。その後の準決勝。イチローの決然とした、断固たる意思を表すかのように、３安打。最初の２回の出塁ではすぐに盗塁を成功させた。英語の"Determined"という言葉がイチローの心を表すのにぴったりのように感じる。心の中の闘志を試合でしっかり形にしている。もう、尊敬を通り越えて神様のように思える。ニュース記事http://news.www.infoseek.co.jp/topics/sports/npb.html?d=20nikkanspbbtp00603200005&cat=39勝利が決まってから、イチローは、右手を差し出した福留選手をしっかり抱き寄せたらしい。すごい感動的です。かっこいいとしかいいようがありません。だからイチローファンはやめられない！尊敬するイチローのように、決然とした態度で着々と歩んでいきたいなと思う。うちのお父さんの病気も必ず治す！くも膜下出血なんかに我が家のささやかな幸せをとられてたまるか、という決意をあらたにしました。何が「我が家のささやかな幸せ」かというと、たとえばこんな話が先日も我が家の茶の間で出てきました。アンパンマンの高野豆腐があるのを知ってますか？お父さんが元気だったときは、我が家の食卓にときどき出ました。アンパンマンに出てくるキャラを焼きこんだ小さめの高野豆腐とニンジンの含め煮。先日、久しぶりに長女が夕食に準備してくれました。私が、ドキンちゃんの顔がついた高野豆腐を三女のなおちゃん用のおかず皿にのせると、長女が「裏向けておかないと！」なるほど、そういえばお父さんは、高野豆腐の顔が見えないように、わざわざ全部下を向けて盛り付けていたのです。それで、箸でとったときに、「あー！食パンマンや！」「どきんチャン！」「ばいきんマン！」「またアンパンマンやー」などと、なおちゃん、次女、お父さんがすごい盛り上がりながらパクパク食べていたのです。長女は、しらーっという感じだったけど、そういう様子を見るのが結構楽しかったのよね。ささやかすぎる！？でも、こんなささやかな笑いが、我が家の楽しさ。タイトルの「イチローの決意」と落差の大きい締めくくり？お父さんは、今日も熱もなく安定。その調子。２３日の手術まであと３日。頑張れ！

  2006年03月20日

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• 福留エライよ！（発症から156日）

  今日は書くこといっぱいある。うちのお父さんごひいきの中日ドラゴンズ。WBC３度目の正直の韓国戦、福留が先取点やりましたね！おかげさまで今日は風邪気味でも爽快な気分です。私のごひいきのイチローも３安打１打点！　試合後のコメントは相変わらずクールだけどそれがまたイチローらしくて。病室ではまず、長女と一緒に端坐位リハビリを手伝った。自分では力が入らないので、背中が丸い感じで後ろから看護師さんに支えられて座っているお父さん。背筋を伸ばしてあげたくて、でも看護師さんが伸ばすのはたいへんそうなので、どうしたものかと考えていて、途中から私もお父さんの横にベッドに並んですわり、お父さんに私の肩に手を回してもらうようにした。するとなかなかいい感じで背筋が伸びたので、ついでに反対側にも長女が座り、お父さんの両側に長女と私、左右二人の肩にお父さんが手を回す形にした。これってなかなかいい考えかも。S看護師さんは、NHKのドキュメンタリーで北海道の麻布病院のトランポリンを使ったリハビリを見られたそうだ。私も『脳は甦る』に札幌麻布病院の元看護師さんで現在大学の教授になられている紙屋先生の名前があったのを覚えてる。ウェブ上で論文も見たことがある。S看護師さんによると、すごい激しくゆらして患者の頭がぐわんぐわん揺れる感じ（激しく踊っているときの動きみたいな感じ）だったらしい。という話に触発されて、昨日に続き、今日もシンディローパーやマドンナでリズムをとってベッドを揺らした。お父さんの背筋も無理なく伸びたし、腕にも体にもかなり刺激になってると思う。その姿勢の間は、結構はっきり目をあけていられた。それから、今日は、HコーチとJコーチが来てくださった。水頭症のせいで反応がイマイチなのに、根気良く呼びかけてくださって、とても嬉しかったです。それに面白かったですー。Jコーチが急に「プレイボール！！」とおっきな声で言うし、お父さんに早く練習に来い来いといってくれていたので、お父さん、ぜったい分ってると思う。お父さんが咳き込んだときに、Hコーチがすごいビックリして「おこられたんかと思たー。おこるのは子どもにして。」と言ってたのがおかしかった。ほんと、嬉しかったです。コーチが足らん、コーチが足らん、と何度も言ってたので、お父さん、早く元気になって行かないとね。コーチ不足なのに本当にありがとうございます。でもまた来てくださいね！ポッカレモンもキムチも味、わかります。

  2006年03月19日

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• がんばってるよ（発症から155日）

  2月27日にドレナージを中止して以来、２０日が経った。普通なら、水頭症の進行で意識状態は相当悪くなってもおかしくない。確かに眠ることが多いし、反応は悪くなっているけれど、呼びかけがわかっているし、ときおり追視も出来ている。今日は、次女と一緒に端坐位リハビリを手伝った。ノリのいい曲をかけながら、看護師さんにベッドをゆらしてもらい、ひざをたたきながら、２０分。「写真の方を見て」と声をかけて指で指すと、自分で頭を上げて見ることが出来た。保育園のくり組さんに春の唄を３曲テープに入れてもらったので、それを病室で聞いた。すごく元気のいい子ども達の声（元気すぎて音程がよくわからないところもあるけど）。１０分テープなのでこれになおちゃんの声をさらに追加録音しよう。２３日まで、あと４日の辛抱。シャントがうまくいって順調に回復すれば、あとはリハビリをどんどん進めるのみ。WBC、奇跡的に日本が残った。宿敵韓国との対戦。DVDに録画しておいて後でお父さんに見せてあげる。

  2006年03月18日

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• 次女の日（発症から154日）

  今日は次女の中学校に、あることで呼び出された。長女も３年間通った中学だが、実は私はほとんど行ったことがない。体育祭や文化祭で少し立ち寄ったことは何度かあるが、授業参観や懇談などは今まですべて、お父さんが参加していたのだ。日曜参観に一度か二度いったくらいかもしれない。教室や図書室など建物の中に入ったことがほとんどないので、構内にはぎりぎりに滑り込んだものの、不案内なうえに夜だったので、どこかわからず遅刻して最初から恐縮のきわみだった。呼び出されたのは、次女とその友人たちの、いけない行いのいきさつの説明と反省会のようなもの。日頃、学校で起きていることも、子どもの交友関係もほとんどわかっていない私としては、様子が少しわかってよかった。次女とも帰途、いろいろ話ができて今夜は良かったな、と思う。家まで一緒に帰ったあと、そのまま私はまた、車で病院へ向かった。家に帰ると、お風呂の用意を長女がしてくれていて、次女が三女のなおちゃんをお風呂に入れてくれた。ちょっと感動。お父さんは、水頭症で脳室がさらに大きくなっているものの、目もあけてくれるし、聞こえていると思う。カレンダーで今日の日付を知らせてから、今夜の中学での話し合いのことを報告した。それから、夜、帰宅してからもう一つ嬉しいことがあった。真剣に、これからのお父さんのリハビリ、生活のこと、計画たてていかなきゃ！

  2006年03月17日

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• 今度こそV-Pシャント（発症から153日）

  シャント手術、３月２３日（木）午後に決まりました。お父さん、しっかりねー！

  2006年03月16日

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• リハ病院（発症から152日）

  関西リハ病院はダメ。先方からも断られたけれど、こちらもお断りだ。夫の入院する国立の急性期治療病院には、関西リハの医師とケースワーカーらしき方が毎週来院し、転院相談に乗ってくれる。親切な病院かと思ったけど、私にいわせれば、単なる患者の青田買いだ。うちのような、意識障害患者は、鼻っから興味ない、という医師の態度だった。「うちの病院は、発症から２ヵ月以内の受け入れで、回復期型で平均在院日数は５５日」とご説明なさる。こちらの病状をまったく聞こうともしない。私の顔をまともに見ようともしない。顔の表情といい、発する言葉といい、とても患者の回復を助ける医療現場の先生とは思えない。私よりかなり若い女性医師だが、高飛車この上ない。こんなところは、行っても後悔するだけ。ウェブページもきれいで、病院を先週見に行ったが、まるでホテルみたいだった。でも、発症後早期の患者を、急性期病院に訪問して青田買いし、患者の回転率をよくして、病院経営を首尾良くやっていこう、ということが最大唯一、重要なんだろう。この後、主治医のH先生が以前から相談してくださっているケースワーカーの方に相談の予約をとってくださった。あらためて、転院受け入れ先が厳しい状況を直接聞かされた。リハビリ病院というのは、回復型、夫のような意識障害患者で、発症後５か月も経っていると、療養型を勧められる。療養型とは、簡単に言うと積極的なリハビリを行っていないところだ。そんなところに、夫を転院させる気は毛頭ない。石切生喜病院の後は、在宅介護準備のための短期リハ病院を目指すことにする。関西リハの医師と会ったおかげで怒りのパワーが出た。そう思うと、早くも家に連れてかえりたくなった。仕事のこと、家のこと。長女の手術のこと、考えること、やること山ほどある。怒りのおかげで、がんばるエネルギーがフツフツと沸いてきた。

  2006年03月15日

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• ぐうたら長女、無事進級（発症から151日）

  今日は、仕事のキリをつけることができず長堀橋のスクールを出たのが午後８時半を過ぎていた。お父さんが元気なときは午後10時や11時をまわっても残っていたことも多かったので、そのことを思えば早いもんだ。病院についたのがすでに午後９時半をまわっていてすでに消灯。ちょっとだけ顔見て安心したかった。今日は、ニュースがある。高校に入ってから、好きなことばかりに熱中してまったく勉強そっちのけだった長女。英文法、古典、世界史、数学が、単位をもらえるかどうか、非常に危険な状態。数学は、数Ａも数Iも２学期までどん底で悲惨な状態だったが、冬休みの特訓で実力はかなり盛り返していた。とはいえ、提出物など、地道にやればいいものを提出していなかったためこれも不安だった。長女の高校は、３科目落とすと進級できないと決まっている。１～２科目落とすと、「仮進級」といって一応、２年生にはなれるようだ。今日は、その進級会議の日。進級できなかったりすると今日、家に電話がかかってくるらしい。テストの点は悪いわ、提出物は出してないわで、救いようがない。提出物は、期限を延長してもらって、進級会議ぎりぎりまで待ってもらってなんとか提出できたようだ。お父さんが、10月に倒れて、精神的にショックを受けた上に、私が仕事と病院通いで帰りが遅いので、高１の彼女に、夕食の支度などの負担がのしかかり、その事情を考慮していただいた、先生方のお慈悲のおかげでなんと・・・・全部、合格！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！甘いなー、先生がた。あっ、いえ、もちろん、大感謝しております。うちの長女。ひょっとして、お父さんの病気のおかげで進級できたんじゃないか、とひそかに思う。（ここで書いてると、ひそかでもなんでもないけど。）お父さんは、眠っていたけど、耳元でこのことを報告したら、目をあけた。さすが、教育パパ。

  2006年03月14日

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• 必ず良くなります（発症から150日）

  昨日の日曜日は長女と一緒に面会。初めて端坐位リハビリを見た長女は、「お父さん、痩せたなあ」と漏らしていた。座るとガリガリに痩せてしまったお父さんの足がよくわかる。今夜は私が病室にいると、先生が来られた。水曜日にCT。手術は来週の予定。はっきりした日時は明日かあさってに決まりそう。それから、外部に出していた検査結果が出た。亜鉛は通常量だったそうだ。じゃあ、傷が治りにくいのは、どうしてなんだろう？意識は悪くなっているものの、眠ってばかり、とか呼吸が苦しくなるなど水頭症進行による典型的な状態の悪化は免れている。そのため、先生は夫の今の状態を、「たいへん良い状態」と言われる。今までは、意識がはっきりしない夫を前に、そんなふうに言われることにもかなり傷ついていたが、今夜は、そんな先生の言葉に動揺せずにいられた。「どこまで良くなるかはわからない」今日も、今まで何度も聞いたこの言葉を繰り返された。先生のネガティブな雰囲気の漂うこのおっしゃり方に、今まで結構傷ついてきた。まるで、良くなることを期待してはいけないような言い方に聞こえる。専門家から見通しが暗いような言い方をされることほど傷つくことはない。でも、今日は先生が言ったことを私自身が否定することができた。まだまだあきらめていません。夫は必ず良くなる。先生は急性期の専門家なので、ご存知ないのです。先生が想像もつかないほど、うちのお父さんは、必ず回復します。

  2006年03月13日

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• ETV特集”心が･･･”（発症から148日）

  DVD録画をしておいてETV特集を見た。夜遅かったので２倍速で見たけどじゅうぶんわかった。脳科学者の川島教授の前頭前野の働きに関する研究、単純計算や音読で活性化される脳の話。そう、お父さんは、ここに損傷がある。右前頭葉に大きく出血した。でも、前頭葉自体が出血部位よりもっと大きいので、訓練さえすれば大丈夫だと信じている。前頭葉は、性格や意欲、想像力などにかかわる部分だから、エンジンがかかるのに時間が要ることを覚悟してがんばればいいだけだと考えている。現に、水頭症の治療が進められた一番良い時期には、自分で手を動かしてボールを握ったり渡したりできたし、意思もしっかり表せた。今日は、昼間に次女と一緒に面会。端坐位リハビリをいっしょにさせてもらった。本当に、心拍も安定していてせき込むこともまったくない。数か月前と比べると体力が大きく改善しているのがわかる。毎日、食事のときにベッドを起こしてもらっているおかげですね。ありがとうございます！ベッドが褥瘡防止の空気ベッドなので、クッション効果が高い。テープやCDの音楽に合わせて後ろから支えてくれている看護師さんがベッドをゆらしてくれるので、まるで音楽運動療法みたい。蒸しタオルを１枚もらって顔を拭く。今度は、冷たい水で絞って顔を拭く。あったかいのも冷たいのも刺激になって、大きな目を開けているお父さん。

  2006年03月11日

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• ぜったい勝つ（発症から147日）

  お父さん、目がしっかり開いてる。今日は私の気持ちのせいなのか、お父さんがそうなのかわからないけど、反応は今イチなものの、ずっと話を聞いてくれているような感じだった。お父さんとふたりで再確認したこと。ぜったいあきらめない。話ができるようになる。元の元気なお父さんにもどる。一緒に、保育園の運動会、生活発表会に行く。次女の陸上競技大会の応援に行く。長女の吹奏楽部の演奏会に行く。家で、家族みんなで一緒にアホな話する。それから、音楽運動療法の話をした。何の音楽がいいか、考えといて、と伝えた。目に見えない敵と戦ってる感じだけど、ぜったい勝つ。

  2006年03月10日

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