えがおの時間

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• 脳動脈瘤クリップとシャントバルブ＜備忘録＞

  執刀医の先生が電話をくださった。使用したのは、ヤサーギル　チタン製脳動脈瘤クリップシステム脳室腹腔短絡術に使用したのは、メドスの可変バルブチタン製は、MRI検査問題なし。可変バルブが、磁気調節のためMRI検査で狂う可能性がある。そのため、脳外科医の先生がついていて、MRI検査後すぐに、バルブ圧を再設定する必要がある。ということで、２４日のMRIは可能だとわかった。

  2006年08月17日

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• 四肢脱力の理由がわからない（発症から305日/転院117日目）

  今日は、５つも検査があった。血液検査心電図検査脳波検査頭部CT胸部レントゲン検査結果をもとに先生から説明を受け、私の考えと合わせて転院のことも含め相談の時間をたくさんいただいた。●電解質について血液検査の結果もたんぱく質が少なく、多少栄養不足のところはあるものの、ナトリウムなどの値は正常。低ナトリウム血症対策のため、水分補給を抑えてきたため、脱水傾向にある。電解質の値がだいたい良い状態が保てるようになったので、もう少し水分補給量を増やしていただくとのこと。600ml→800ml/日●水頭症について６月８日のCTで脳室が大きくなっているのが認められてバルブ設定を変更した。現在は、４月下旬の大きさに戻っている。本当は、もう少し小さいのが一般的だけれど、水の引きすぎで硬膜下血腫を招く危険を考えると夫の場合は、今のままが良い。●脳波検査について当初に比べ、けいれんと思われる波が減っている。先月検査時の頻繁な、けいれん様の波も、けいれんではなく筋肉の緊張による筋電図の可能性が高い。・・・となると、頻繁に意識が不安定になるのは、果たしてけいれんのせいなのかどうかは、やはり不明。それまでとてもよく動いていた腕が、６月初旬のけいれん以来、完全に脱力してまったく自分で力が入らない。そんなに大きなけいれん発作ではなかった。脱力してしまって元に戻らない説明がつかない。通常、脱力してしまう四肢麻痺が起こる場合、脳の皮質側に損傷があるケースだそう。しかし、CTを見るかぎり、そうではない。損傷がある部分も、CTで見る限り、足のほうであり、手、腕の部分はCTでも損傷は見られない。先生にも理由が分からない。一つだけ、可能性として考えられるのが、脊髄空洞症を発症しているケース。先生が気になっているので来週、MRI検査をしたいとのこと。ただし、昨年クモ膜下出血発症時のクリッピング手術で頭の中に入っているクリップの材質によっては、MRI検査ができない。先生は海外出張のため、私からお世話になった急性期病院に問い合わせる。MRIが可能とわかれば、先生が帰ってくる8月24日に検査予定。まったく腕に力が入らないでは、リハビリといっても、端座位と立位訓練のみで、手の機能回復の訓練が何もできない。転院先は、その原因と対策を講じてくれる医療機関を選ぶために先生と相談中。●先日の嚥下と黒こしょうの関係について追加ニュースが入ってきた。コショウが嚥下反射を改善‐誤嚥予防に有用薬事日報http://www.yakuji.co.jp/entry979.html必要な情報をすぐ入手できるように、Googleアラート機能を利用しています。キーワード登録しておくと、Googleが本人に代わってネット中から欲しい情報を探して送ってくれます。ほんとにありがたい機能です。http://www.google.com/alerts?hl=ja

  2006年08月16日

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  黒こしょうの精油（発症から304日/転院116日目）

  意識はとても不安定で、頻繁に意識が落ちて無反応になる。口の動きももう一つなんだけど、体調は悪くなさそう。車椅子にも乗ったし、端座位もした。車椅子で歯磨きしに洗面所まで行ったときは、無理そうだったんだけど本人がするというので、口すすぎを３回ほどした。やっぱりうまく口を閉じられなくて、シンクに顔を出す前に口から水をこぼしてしまった・・・けど、お父さん、そのやる気はいいよ！月曜、火曜と、アイソトニックゼリーの代わりに、「即効元気」というアミノ酸・ビタミンゼリーを少し飲んだ。「あいうえお・・・」で口を動かす練習を十分し、キムチ刺激などをした後で、とても上手に飲めた。そうそう、それから、例の朝日のニュースにあった、「黒こしょうの精油」での嗅覚刺激、ブラックペッパーオイル（黒こしょうの精油）を入手したので、少し前から毎日、実行中。これを３瓶買いました。

  2006年08月15日

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• 転院先探し（発症から303日/転院115日目）

  先生と相談しながら、先週末から脳外科or神経内科的治療を受けられてリハビリも続けられる近隣の病院を必死で探している最中。ネットで激しく情報を集めて、病院めぐりしています。

  2006年08月14日

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• 代々木ゼミ模試

  高２の長女が、代々木ゼミの模試に挑戦した。恐れ多くも、「高２トップレベル模試」旧帝大もしくは国立大医学部を目指す人が対象の記述式試験。受けた感触・・・ひじょーにやばいらしい。今のうちに、ぎゃふんといって、危機感を持ってこれから１年半を過ごせるきっかけになればいいのだけど・・・危機感を強めているのは、本人じゃなく私だけのよう・・・トホホ英語は何とか私が面倒みようと思うのだけど、時間が足りない！

  2006年08月13日

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• 久しぶりに泣いちゃったよ（発症から301日/転院113日目）

  木曜の夜は、久しぶりに涙があふれてきて困った。４月の転院の頃くらいまでは、まだ、涙腺が乾かない感じで、毎日１回は、一人で泣いていたような気がするけど、もうずいぶん泣かなくなってたんだけどね。ここのところ、お父さんと二人で毎日のように、「がんばろう！」と約束していた。「がんばって、しっかり咳ができるようになって、ご飯を口から食べられるようになろう！」とか、「早くよくなって、家に帰ろう！」とか、「家でみんなでご飯食べよう！」とか言うと、お父さんも、「がんばろう」というので、私が「誰ががんばるの？」と聞くと、お父さんが、　「お父さんとお母さん」　　と言っていた。去年、まだお父さんが昏睡状態のとき、私が耳元で、何度も「あきらめないよ！　あきらめたらダメ！　絶対よくなる！」と言っていたんだけど、最近はそんなこと言ってないのに、お父さんが、突然、「あきらめない」と言う。「誰が言ってた？」と聞くと、「おかあさん」お父さん、やっぱり聞いててくれたんかなー、と思う。お父さんの状態が今イチでも、家に帰って家族みんなで過ごせると思うと、たいへんでも何とか、がんばろう、と思ってたけど、帰宅じゃなく、転院という話が出て、ちょっと寂しく感じたから、涙腺が緩んでしまったのかもしれない。泣きながら「早く元気になってよぉーっ！」と言ったら、「元気になる」と言ったお父さん。さて、今日、日曜は、念願の４人部屋へ移った！！最初は、MRSA保菌者のため個室で、その後は、状態が安定しないので、大部屋へなかなか移れなかった。今回は、ナーステーションからすぐ横の４人部屋に移れた。これで、経済的にはずいぶん楽になる。個室の壁にべたべた張っていた、家族やイチローの写真などをまた今日、新しいベッド脇に張りなおした。張りなおしているときに、お父さん、とても関心を持って見ていた。お父さんが、なおちゃんをおんぶして、二人で最高の笑顔で映ってる写真を貼ってるとき、「早くよくなって、またなおちゃんオンブしてよ」というと、明るい表情で「わかった」と言ってるお父さん。副部長！　今日わざわざ自宅まで持参していただいた、息子さんの大学野球、全国制覇のお祝いタオル、早速、お父さんに見せましたよー！！全然、驚かないので、「お父さん、わかってる？」と聞くと、「分かってる」「覚えてる」と言った。そう、以前、優勝したニュースを聞いたときに、お父さんには伝えていたのだけど、ホントに覚えてたのかなぁ？（疑ってゴメン）

  2006年08月12日

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• けいれん<備忘録>

  8.08（火）夜　前田先生が、お父さんのけいれんを目撃。呼吸も乱れ、　　　　　　　それ以来、また心電図計、Saturationを測定する装置が常置されている。8.09の血液検査でデパケンの血中濃度が低かったので、投薬量を増やすことを先生から聞いた。私自身も、これまで何度も、軽いけいれん様の発作を目撃している。8.4から、テグレトールとランドセンは中止しているけれど、その後、確かに、小さいけいれん発作が頻発している。これまで私が見た、おとうさんの「けいれん発作」●「複雑部分発作（精神運動発作）」といわれるもの１）それまで話していたのに、突然、目がちらちら左右に触れて、見えていない、呼んでも反応がない。反応があるときもある。そのときは、「見える？」と聞くと、「見えない」と口が動く。２）それまで話していたのに、突然、一点を凝視する様子で、目も見えておらず、呼んでも反応がない。３）8.10（木）初めて。病室でのリハビリが終わってベッドに寝てしばらくしたときに、　手や上半身に異常な動きが出た。さすったりするとおさまった。●「単純部分発作」といわれるもの（意識がある）この１週間、8.7～8.12の間に、何度か経験した。４）口元がけいれんする５）肩、上肢がけいれんする４）と５）は、いずれも、マッサージするとすぐにおさまる。（５）は、急性期病院にいた初期の頃にも何度か経験した。ただし、その頃はずっと意識がなかった。8.10いったんは、石切から在宅へのつもりだったけれど、主治医から、今の状態ではすぐに在宅療養は無理だろうから、自宅方面で転院先を探したほうがいい、とアドバイスをもらった。リハビリの先生からも、今後の訪問リハビリや通院リハビリのことを考えても、自宅近くの病院に転院してから在宅に移ったほうがいいとアドバイスをもらった。◆メルクマニュアル～けいれん性疾患http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec06/ch085/ch085a.html

  2006年08月11日

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• リフォーム計画（発症から299日/転院111日目）

  マンションの我が家では、医療ベッドと車椅子を入れる場所がない。在宅に移る前にリフォームする・・・といっても、手すりをつけたりお風呂を改造したり、ということではなく、リビングと部屋の間の壁を取っ払って配線を変更する工事。まだまだ歩けないし、お風呂も自宅は無理なので移動入浴サービスなどを利用することになる。お父さんのおかげで10年来の押入れに入ったガラクタ処分で、家がだんだんすっきりしてくー。テレビばかり見て食事が進まない次女と三女に「テレビも捨てちゃおーかー？」と言ってときどき脅している

  2006年08月10日

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• 音楽運動療法　最終回（発症から297日/転院109日目）

  最終回の音楽運動療法は、トランポリンの上にピーナツボールを載せて乗る３回目。大きく上下に揺れる、お父さんの表情は明るくはっきりしている。後ろからは頭を支えてもらっているものの、これだけの激しい上下運動で、前に頭がガクンとならないのは、お父さん自身も首がしっかりしていて、バランスをとっていなければならないと思う。トランポリンの周囲をちょろちょろする直ちゃんの動きを見るのに素早く頭を動かしている。ピンクレディのサウスポー、ぞうさんのぼうし、バナナの親子にあわせて唄って（口パクして）いる。そして、今日初めて歩いた。トランポリンからおりて、バランスボールにいったん乗った。バランスボールに乗っているとき、お父さんの目はやっぱりしっかりしていた。首もしっかり安定しているのがわかる。初めて乗った５月９日のときとはまったく違う。大丈夫？と聞くと、すごくしっかりした顔つきで、しっかりうなづきながら「大丈夫」と言った。そして野田先生に後ろから支えられ、右足、左足それぞれをチームメンバーの方が支え、一歩ずつ、しっかり自分で歩くようにサポートしてくれる。部屋の端から端まで歩いた後、立ったまま、なおちゃんの方を見た。お父さん、さすがに少し疲れた表情だけど、まだちゃんと周囲の状況に関心が向いている。車椅子に座ってから、どっと気が抜けたのか、少し意識が遠のいたけれど、病室に帰る途中にまたしっかり戻ってきた。血圧の低下もなかった。音楽運動療法が終わったけれど、これに近いことを何とか今後も続けていきたい。私自身が疲れ果ててしまわないように、毎日少しずつでも継続できる方法で続けたい。お父さんの意識とバランスがよいせいか、私の要領が良くなったせいか、そのどちらもだと思うけど、以前はとてもたいへんだったのに、今は、それほど苦労せずに私一人でもお父さんをベッドに座らせることができる。この間も、Queenをかけながら、お父さんと一緒にベッドに腰かけて、ベッドを揺らしながらリズムをとって聞いた。短時間なら毎日できそう。病室に帰ってからも、子供たちと高校野球のテレビをつけながら、話をしていたけれど、お父さんは、ほとんどずっと起きていた。キムチの味覚刺激。今日は、最初は「味わからん」といっていたけれど、途中から「辛いのわかる」と言い出した。先生が病室に入ってこられて、在宅に向けてのこと、在宅介護の場合の主治医、リハビリの場所など、しばらく相談していた。先生が部屋を出られた後、お父さんがこちらを見ているので、「聞いてた？」と聞くと、「聞いてた」とお父さん。「わかった？」と聞くと、「わかった」とお父さん。退院する頃には、気管切開も閉じ、食事もきちんと口から摂れていることを先生も想定してくださっていたのに、低ナトリウム血症、けいれん、と難題がふりかかり、咳反射、嚥下が悪化し、どちらも実現していない。このままで退院することを想定してこれからは、私も準備を進めていかなきゃいけない。「お父さん、家に帰ったら、私がたいへんになるから、入院中にがんばって、咳しっかりできるようになろう。それで、ノドの切開部を閉じて、ごはんもちゃんと食べれるようになろう」とお父さんに言った。お父さん、とてもはっきりした表情で、うなづいた。

  2006年08月08日

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• 立位練習（発症から296日/転院108日目）

  理学療法室での立位リハビリ。いつもはすぐ疲れて眠ってしまうそうなのに、今日はずいぶん長い間立ってられた。立ってられたといっても、ベルトで下半身をベッドに固定して、ベッドが傾斜するようになっているので、自分の力で立っているわけではないけれど、それでも寝ているときや車椅子に座っているときとは負荷のかかり方が大きく違う。装具で足首がやわらかくなったのもすばらしいけれど、こんなふうに立位練習できるのもとてもありがたいこと。こういうリハビリ、続けさせてあげたい。例の署名運動の効果きっと大きいですよね。リハビリ、続けられますように。リハビリの後は、さすがに少々お疲れぎみだったみたい。それでも、しばらくすると、元気になってきた。今日もキムチ刺激した。

  2006年08月07日

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• 暑いですねー（発症から293日/転院105日目）

  三女にプール、プールと言われていますが、連れて行くヒマも体力もないなー。毎日、保育園でプール入ってるからいいじゃないー！＜備忘録＞3（木）は発熱テグレトールは４日から中止。ランドセン？も（6.3のけいれん以来、入っていたそう）4（金）リハビリで端座位をしているときに、意識が悪くなり、目が見えない感じになった。ベッドに横たわってしばらく休むとよくなってきた。高校野球で１回戦で、大阪桐蔭と横浜があたることを言うと、意識がはっきりしてきた。松阪が横浜出身、松井も横浜出身やった？と聞くと、うなづいていた。先生が来たときに、簡単な指示にはすべてきちんと応えられた。

  2006年08月04日

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• 古典落語（発症から291日/転院103日目）

  今夜のお父さんもいいわー。看護師さんによると、昼はぼーっとして返事もなかったらしいけれど。今夜はお父さん、表情もはっきりしてる。最初は、私の言ってることがすぐに飲み込めない感じがあったけど、だんだん良くなってきた。私がいる２時間くらいの間、ずっと良かった。ネブライザーで吸入後、看護師さんが吸引しに来られた。看護師さんが口から吸引するときに、お父さんは必ずチューブを噛む。しかも、すごい力で。看護師さんが「もうやめるから」と言っても、余計にチューブを力強くかむので、押すことも引くこともできなくなる。たいていの人はかむらしいのだけど、看護師さんによると、歯が抜けているところがねらい目で、その隙間からチューブを出し入れすると、患者さんもあきらめて口を開けてくれるらしい。うちのお父さんの場合、きれいに歯が並んでいるんで、そういう隙間がないのよね。反射的にそうしてしまうのもあるのかな、と思っていたけれど、今日あらためて聞くと、嫌だから噛む、とはっきり言った。吸引するのは、お父さんが唾を飲み込まずに口にためているから、それが気管に入るとあぶないから、吸引してるの。だから、自分で咳き込んだり、唾を飲み込む練習、毎日しよう。それが出来たら、看護師さんはしないから。私から言っとく。お父さん、すごく納得して、自分で唾を飲み込んでいた。そう、できるのよね。ただ、意識が不安定なので、意識が悪いときにできなくなっちゃう。お父さんにしてみたら、できるのに要らんことされてる、という気分になるんだろうな。数日ぶりに、キムチ刺激もした。最初は、キムチのビンを出すと、お父さん、変な顔したので、また、嚥下に良いことを説明した。私が先になめてみたら、お父さんもなめる気になった。舌や口の動きからも、今日はとても意識がはっきりしているのが分かる。このところ、お父さんが家に帰ってきたときに医療ベッドが置けるようにと、スペース確保のため、家のがらくたを片づけ中だけど、押入れから黄ばんだ「古典落語」の本が２冊出てきた。お父さん、結婚してから１８年間、落語をわざわざ聴きに行ったことはないと思うけど、結婚してまもない頃に、お父さんが持っている桂枝雀さんの落語テープのことを話したことがある。お父さん、枝雀が好きだって言ってたなあ。ということを思い出し、枝雀のテープが出てきたら、また病室にもって来ようと思った。今夜は、この古典落語の本を持ってきていたので、お父さんに、音楽がいいか古典落語がいいか、聞くと、「古典落語」と言った。やっぱり！

  2006年08月02日

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• なおちゃんパワー炸裂！（発症から290日/転院102日目）

  午前中はやはり、意識状態が相当悪かったようだけれど、私たちが病室に入った頃は、良くなっていた。目もあいているし、口も動く。わずかに声が聞こえるときもある。「今日誰が来てる？」の問いかけに、私の名前をフルネームで言い、次女と三女の名前も言えた。長女は、「代々木ゼミで勉強してる」というと、「ほんまに！？」と、嬉しそうな目をするお父さん。今日の音楽運動療法は、トランポリンの上にピーナツボールに乗った。２回目。それに、野田先生のサックス生演奏！前田先生が、この曲「Tea For Three?　　Tea for Five？」とお父さんに聞くと、「Tea for Two」と口を動かすお父さん！すると、なおちゃんが前田先生に向かって・・・・・「英語しゃべれんのかよー」と、・・・　　　とっても、まったく、遠慮のない、悪ガキ口調でぶっ放した。みんな大笑いで、当の先生は、「いじめられたー」とおどけて喜んでくださった。（周囲のウケに、内心、ほっとしましたー）今日、次女が、なおちゃんの手のひらに書いたこと「しずかにしなかったら、３０円なし」期待にこたえて（？）ハイパーになっていました。サックス生演奏のとてもステキなジャズ音楽の合間に、野田先生が、即興でジャズ風に、なおちゃんの唄をうたい、なおちゃんも、「フー」とか「ウー」とかジャズ風の合いの手を入れてるので、「ノリがいいなー」とほめられ、「音楽運動療法チームに入るー？」とお誘いまでいただいた。終了後のお父さんの表情も良かった。病室に帰ってきてからも、「サックスの生演奏良かったなー」とお父さん、言ってる。＜備忘録＞先生も、テグレトールを止めようかと悩まれたけれど、今日の午後の様子がいいので、もう少し様子をみよう、ということになった。

  2006年08月01日

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• つぶやき

  「クビ！」というわけではないけれど、今日でひと区切り。今までは翻訳学校の運営責任者の立場だったけれど、アドバイザー兼講師になる。肩の荷は下りるけど、収入もそれなりに。これから先まだまだ長い看護＆介護生活のことを考えると、ますます賢く生きなければ。神様は、私にまた、知恵と勇気を出すチャンスをくださったのだ。夫の病気で、自分にこれほどの愛情があったんだと実感したけれど。愛といい、知恵＆勇気といい、まるで次女と三女がお気に入りのアンパンマンの世界。明るいじゃーん！先日の長女の代々木ゼミお得情報に遭遇したのはボーナスかしら。お父さんの意識・・・今夜は最悪だった。しんどいわけではないみたい。だけど、目が開かない、開けられない、薄目があいても見えない。口もあまり動かない。それでもかろうじて多少の意志の疎通ができる。私の声は聞こえているので、新聞読んだ。高校野球の大阪大会のこと、金光高校が残ってたのにへぇーと感心してた。お父さんのこの反応にひと安心。ホッ。とっても穏やかな気分になる、Fairground attractionのCDかけて病室を出た。抗けいれん薬が合わないせいなのでは？先生、先生と話がしたい。今夜は遅かったので会えず。やっぱり明朝、連絡しよう。

  2006年07月31日

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• 代々木ゼミナール

  ぐうたら長女の勉強の指針にと、代々木ゼミナールの高２模試を８月１３日に受けることにした。申し込みにいったら、長女の在籍高校の場合、1000円で申し込めば「チャレンジメイト」会員というのになれるらしい。そして、その会員になると、１年間、模試がなんと・・・「タダ」に！迷わず入った。それにしても、たいへんお得です。夏期講習もとてもお得な授業料になるので、早速、とりあえず、1週間だけど行くことに。これで少しは、メリハリのある夏を過ごしてもらえたら。

  2006年07月30日

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• 月曜は元気に（発症から287日/転院99日目）

  お父さん、意識がもう一つ良くない。自分でも、「今日は良くない」と言っていて、なかなか目の焦点が合わないし、唾液の飲み込みもできない。それでも、しんどくはないみたい。とにかく意識がはっきりしない。月曜は元気になっていてね！！！！！

  2006年07月30日

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• 備忘録（発症から287日/転院99日目）

  抗けいれん薬、エクセグラン、デパケンシロップに加え、テグレトール150mgから開始。薬、合いますように。会話良好。舌を出すのも嚥下に良いということを先生から聞いたので、舌出し練習したけれど問題なく出来る。昼、37.3度、　夕方、37.1度痰が多い。歯磨きしたときに自分で出せたが、その後、ノドにたまった痰は、咳をするけれども弱いため、上がってこず、看護師さんに吸引してもらった。木・金と違い、今日は、数秒間だけど意識が落ちるというより停滞しているときがあった。目はあいているけれど動かず、左や右どちらかに寄るわけではない。装具装着２５分くらい。お父さんと一緒に新聞読んでたので、気がつくと２５分もたっていてあわてたけど、はずしてみても、特に赤くなっているところもなく、大丈夫だった。７．２４（月）から装具装着開始。足首がやわらかくなってきている。

  2006年07月29日

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• 意識上々！（発症から286日/転院98日目）

  木・金とお父さんの意識がすごく良い。かなり複雑な話、全部わかってる。黒こしょうやキムチの話、抗けいれん剤のことなど、治療の話は特に熱心に聞いてる。Yes, Noや、「分かってる」だけでなく、返事が質問で返ってくる。抗けいれん剤の話は、「それで先生なんて？」と、話の先を聞いてくる。私が話をすると、「なるほど」と答えるお父さん。看護師さんが、中日ＶＳ阪神の３連戦で、中日が３連勝の話をしたときも、「今日はどこと？」と、お父さんから次の話題へ話を進めた。リハビリのときも、端座位もしっかりしてきた。先生が、「背筋伸ばして」というと、さっと伸びた。背筋に力が入ってるのが見ているだけで分かった。後は、手足に力が戻ってきて、声が出たら、言うことなし！今日は、熱湯をポットに入れて持ってきたので、キムチの匂いが消える頃に、久しぶりにレモンのアロマオイルでいいにおいに変えた。お父さん、ＣＤは、シンディ・ローパーをリクエストすることが多いので、病室のＣＤを入れ替えておこうと思う。

  2006年07月28日

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• バナナの親子とキムチ・声に出して読みたい日本語（発症から284日/転院96日目）

  火曜日の音楽運動療法では、前日、熱が出たにもかかわらず、お父さんの様子は悪くなかった。トランポリンに揺れながら、「バナナの親子」をちゃんと唄っていた。バナナをメロンやマンゴーに替えていく。飴をなめさせてもらったり、お茶を少し飲んだ。なおちゃんは、最近、ハイパーにならないので、私としてはちょっと物足りない感じ。それでも、皆を笑わせてくれる存在には違いない。「おかあさんと一緒」の昔の唄は、なおちゃんだけ時代が違うので、あまり知らないのよね。最近、どの曲にいっていいのか先生も迷っておられるようだ。夫の好きな曲は、音楽運動療法チームの方のレパートリーではない曲ばかりだったのだと思うけど、再度、ヒントにしていただければ嬉しいので、お父さん用に作成した好きな曲ばかりのCDをお渡しした。水曜日に、お父さんにキムチの効果の話をした。真剣に聞いていて「わかった」と言ってくれた。私が持ってくる新しい情報に対して、とても関心を向けてくれるお父さんだ。返事だけでなく、表情が変わるのでわかる。また、以前のように、大きな綿棒にキムチをつけて、舌の上でころがす。部屋が少しクサイけど、看護師さん、ごめんなさいー。ここ数日は、新聞より、「声に出して読みたい日本語」がヒットしている。これを開いて、名文や名句を読み、その背景説明や解説を読んでいると、とても集中して聞いているし、名文のところは、言わなくても一緒に読んだりしてくれる。お父さん、以前から文化人だったものねー。先週の脳波検査などの結果も含め、先生にお話を聞いた。脳波検査では、やはり、時折、異常な波が入る。左脳にだけ入るところもあるようだ。私自身も、お父さんといて、ときどき目が左右に触れたりして、意識がすっと遠のくのを何度も経験している。この「けいれん対策」に、先生から別の薬を使うことを考えておられる話を聞いた。併用やシングルで使う場合など、効果や副作用など薬の使い方についても、選択肢があることを聞いた。＜備忘録＞7.24(月）38度の発熱。痰が多く、一旦、Saturationが80台に下がる。　　　　　胸部レントゲン異常なし7.25（火）血液検査。　尿素窒素：49.0（高）、CRP：5.62（高）　　　　　クラリスを１日１錠投与開始。　　　　　　　　　　　ナトリウム、カリウムは正常値。　　　　　嚥下訓練は中止。7.26（水）PTリハビリ時、痰座位の姿勢をとらせようと先生が体を起こすと、顔をしかめたので、聞くと、お腹が痛いと言ったので、端座位中止。

  2006年07月26日

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• <備忘録>嚥下反射と咳反射（発症から282日/転院94日目）

  コショウを使って誤嚥予防　東北大チームが研究　　（朝日新聞ホームページから）http://www.asahi.com/science/news/TKY200607230606.html神経にあるカプサイシン（唐辛子の辛み成分）の受容体を刺激すると嚥下が改善することがすでに確認されているので、においの強い黒こしょうの精油の匂いを食事前にかがせる、という方法で実験し、信頼できる、はっきりした効果が確認された。-----------------------------------------------「辛味成分の受容体を刺激する」ことが嚥下運動にプラスということなので、たぶんキムチの素でも同じ効果が得られる。キムチの素には唐辛子がたっぷり入っている。比較的早い時期からずっと、意識刺激のために、キムチによる味覚刺激をしていたけれど、そのときには、部屋にキムチの匂いが充満していた。キムチは味覚だけでなく嗅覚刺激にもなっていた。それが、嚥下反射に良効果を与えていた可能性がある。意識レベルが上がってから、キムチによる刺激はほとんどしていない。6.3のけいれん以来、嚥下反射も咳反射も、非常に悪くなっている。以前は、咳反射で、気管切開部から２ｍくらい痰を飛ばしていた。おとうさんが咳をするときは、私たちは避難していたくらいだ。それに、咳の勢いで足がすごく動くので、ベッドの柵にあたって足を怪我するので、いつも足をささえていた。それが、今は、まったく別人。咳反射もすごく弱い。この反射の悪さが原因で、誤嚥が起きる。------------------------------------------------誤嚥性肺炎の原因：口腔内の雑菌混じりの唾液や、胃内容物を誤嚥して生じる。脳深部皮質の脳血管障害があるとドパミン合成が低下し、迷走神経と舌咽神経の知覚枝で合成されるサブスタンスＰの産正を低下させ、嚥下反射と咳反射の低下をもたらす。------------------------------------------------黒こしょうの匂いや、唐辛子が入ったキムチは、このサブスタンスPの産生を促進する。また、キムチの刺激、再開したほうがいいと思う。7.25（火）キムチ刺激、とりあえす、匂いを嗅ぐことから再開。●何らかの原因で、このサブスタンスＰが分解されてしまうようなことが、夫の体の中で起きてしまっているのでは？それを防ぐ方法は？

  2006年07月24日

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• 意識刺激プランをアップしました

  学会で報告した意識刺激プランをアップしました。このトップページの日記の上にある、「家族ができる意識刺激プラン」をクリックすると、報告をアップしたページに行けます。

  2006年07月22日

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• 嚥下良好（発症から280日/転院92日目）

  週末はSTの先生の嚥下訓練がないので私だけがすることになる。7.6の嚥下造影検査をした頃に比べると、お父さんの口すすぎも、とろみ付きリンゴジュースの飲込みも、とても上手になった。今日は歯磨きの後、たっぷり時間をかけて、口を動かす練習をして筋肉をほぐした後、とろみ付きリンゴジュースを飲んだら、150CCくらい作った分、全部上手に飲めた。備忘録　7.19の脳波検査と心電図検査の結果のほか、今後の見通しなど、先生にお話聞くこと。

  2006年07月22日

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• プレマシーっていい車なのよね

  今朝は、我が家の愛車　マツダ　プレマシーの１年法定点検。ついでに車椅子を車に載せることで相談に乗ってもらうよう事前にお願いしていた。うちは１年前まで長らく、トヨタカリーナに乗っていた。５人乗りの乗用車だけど、週末に少年野球のコーチをしているお父さんは、大型のボックス車で子供を球場に運べる他のコーチが実はうらやましかったんだと思う。それに、５人家族なので岐阜の実家に帰ったときに、おじいちゃん、おばあちゃんを乗せられない！前に帰省したときも、おじいちゃんの家からみんなで本屋さんに行ったとき、みんなは車に乗って、おじいちゃんは自転車で、なんてことがあった！！ということで、昨年５月にお父さんは、各メーカーの車を調べ、７人乗りのトヨタのアイシス、日産のラフェスタ、マツダのプレマシーを候補に挙げていた。お父さんと私で何度も足を運び、試乗してみて悩んだ。最初はお父さんが気に入っていたアイシスが優勢だったんだけど、試乗してみると、運転席からの視界が少し悪いのが気になった。確かめるために試乗に２回も行った。やっぱり違和感があったのと、私が、「なんかこれダースベーダーみたいで嫌や」と主張していたのだ。そう、紺のアイシスを正面からみると、スターウォーズのダースベーダーの顔のようなのです。この私の表現に、お父さんは「お母さんらしい、わけのわからん想像力だ」と、私が言うたびに笑っていたのよね。結局、二人で、そのときは一番最初に却下していたマツダのプレマシーを乗りに行ってみることにしたら、これが良かったのよ～。マツダはどちらかというとファミリーより若者向き、スポーティなイメージがあったのだけど、乗り心地、運転しやすさ、外観も２人とも気に入った。気になっていた価格もかなり「勉強」してもらって、無事決まった。そのプレマシー。納車から４ヶ月でお父さん、病気になっちゃって・・・病院通いにはプレマシー大活躍だけど。お父さんが退院してきたら、通院するにしても今の状態では乗れないので、マツダの人に相談してみたのだ。いろいろ、選択肢があるけれど、お父さんがもう少し回復してくれたら、今のままでも乗れるかもしれないので、やっぱりもう少しお父さんの回復の様子をみて、再度、相談することにした。マツダのお兄さん、若い人だけど、親身になって、トヨタや日産の福祉車両までネットで見せてくれはった。ありがとー！

  2006年07月21日

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• 良好です（発症から279日/転院91日目）

  昨朝、先生に電話して一昨日夜の嚥下訓練のことを報告した。先生もよく診て、もし何かあれば連絡してくださるとのこと・・・で、連絡がなかったのでひと安心。仕事の後、夜遅くに病院に入り、歯磨きして新聞読んで、お父さんの様子に変わりがないことに安心して帰宅。金曜日は、病室での理学療法と作業療法室でのリハビリ。先生といろいろ話できた上に、在宅に移ってからのことも相談できて、とても充実した１日だった。最近またよくなってきている、と先生からも言ってもらってすごく嬉しかった。端座位にすると傾眠傾向になるのだけど、それ以外は起きていられる時間が増えた。おとっさん、がんばろーねー。

  2006年07月21日

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• 王監督のニュース（発症から277日/転院89日目）

  18日の音楽運動療法は、娘3人全員が参加した。先生と私が、私の仕事の話をしていると、それを聞いているお父さんが笑っていた。笑う話じゃなかったんだけどなー。今回は、特別な進歩はなかったけれど、それでも、唄は少し一緒に唄った。19日（水）車で職場に出て仕事をした後、病院へ。今日は、いつも、とろみつきリンゴジュースじゃ単調すぎてかわいそうかな、と思って、お父さんに、冷蔵庫に入っているリンゴジュースと杏仁豆腐を見せて、「どっちがいい？」と聞くと「杏仁豆腐」というので、トライしてみることにした。とろみつきジュースより、固まりになっているので、より飲み込みやすいはず。最初のふた口は良かったけれど、その次がいけなかった。口に溜めてしまって、なかなか飲み込んでくれず、そのうち、口内の温度で杏仁豆腐が液体になってしまった。少しむせたので、洗面台で、残りを吐き出してもらった後、口をすすぎ、看護師さんに来てもらって吸引をしていただいたら、やっぱり気管に少し入っていた。ゆっくり時間かけないといけないね。やっぱり、とろみ付きジュースでないとダメ。STの先生による嚥下訓練をスタートして来週の火曜日で３ヶ月になる。この４月からの医療制度の改正で、３ヶ月をすぎると、訓練は週に１回しかできないらしい。ということで、STの先生がわざわざ説明に来てくださった。今後は、先生に１回見てもらい、私が毎日するのを連絡帳に記録しておいて、それを見ながら主治医と相談してステップアップを考えてくださるとのこと。いつものように、お父さんと新聞記事を読んでいた。「王監督、胃がんで手術だって」というと、お父さん、急にびっくりした顔になって「ほんまに？」と言った。この反応の仕方が、すごい普通・・「すごい普通」という日本語、変だけど。「すごい」は、私の嬉しさをあらわす言葉なのです。それから、その記事を読み上げる間、お父さん、真剣に聞いていた。王監督、がんばってくださいね！！　応援しています。

  2006年07月20日

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• ぱぴぷぺぽ（発症から275日/転院87日目）

  今日も歯磨き後の口すすぎ、５回くらいした。以前、上手にできていたときほどではないけれど、何とかできる。シンクに顔を出して、吐き出すときに、重力にまかせて吐き出している感じで、普通の人がするみたいに、「ぺっ」という力強さがない。それで、これができるようになるのに何か良い方法はないか、と考えた・・ぱ　ぴ　ぷ　ぺ　ぽ毎日、「あいうえお」から「ん」まで五十音の練習をしているけど、「ぱぴぷぺぽ」などの破裂音の練習をしていなかった。早速、一緒に練習してみると、１回目より２回目のほうが、吐き出す空気の量が増える感じがあった。今は声が出ていないけれど、「ぱぴぷぺぽ」の練習をしていると、小さな声も聞こえる。発声練習にも良さそうな感じ。今日は、派手に下痢をしていたようなので、一緒に１階の売店へ行ってリンゴジュースを買った。とろみをつけてリンゴゼリーのようにして嚥下練習。少し時間はかかったけど、上手に出来た。STの先生にも、お腹の調子が悪いので、嚥下訓練にリンゴジュースを使っていただくようお願いメモを残した。たくさん腕や足を動かした。１、２、３、・・・と掛け声かけながらすると、お父さんも一緒にかけてくれる。手の把握練習もした。ひとしきり練習した後、握手をしたときに、お父さんの握力を感じた。

  2006年07月17日

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• 洗面台の前に座るのが日課（発症から274日/転院86日目）

  土曜日。次女の夏期講習の申し込みに塾へ行った後、病院へ。二人で面会。昼間に病院にいける日は、到着してお父さんの体調が良さそうなら車椅子にまず乗せてもらう。今日は、車椅子で洗面台の前に座り、「歯磨きしていい？」といつものごとく聞くと、「いや」と首を横に振る、お父さんいつも「いいよ」って言うのに、あれーと思ってもう一度聞くと、やっぱり同じように首を振る。「歯磨きしないの？」と聞くとうなづくお父さん。断られても、会話が成立する嬉しさがあって、何度も言葉を変えながらひとしきりしゃべる。結局、歯が汚れてるし、口の中をきれいにしたほうが気持ちがいいよ、というと納得して、歯磨きをさせてもらえることになった。歯磨きの途中、シンクのところにお父さんの両手をかけさせて、前かがみになり、口にたまった泡をシンクに吐き出す動作がだんだん上手になってきた。これをすると、頭を自分で前後に動かす運動も自然に入る。歯磨きや顔ふきなどひとしきり完了するのに３０分以上かかるけれど、この日常動作が良いリハビリになって、最初はボーっとしていたお父さんも、はっきりしてくる。次女は、最初、お父さんの手の動きがすっかり悪くなっていることに、かなり落胆していたけれど、歯磨きなどの準備運動をした後だと、手や腕に少し力が入るようになってきているのを感じる。車椅子に座ったまま、３人で午後６時からの野球アニメ「メジャー」を一緒に見た。帰り際に、「明日は、なおちゃんつれてくるわ」というと、軽くうなづくお父さん。軽く受け流してるふうな感じだったので、「連れて込んでもいい？」ともう一度聞くと、じっと見て何も答えないお父さん。もう一度、「連れてきたほうがいい？」と聞くと、今度はしっかりうなづいてくれた。先生とお話した。治療がまだ落ち着いていないので、入院期間はもう少し伸びることになる。-----------7.19（日曜）なおちゃんと長女と一緒に来た。今日も最初、病室に入ったときは、ぼーっとしていて長女の呼びかけにも全然反応しなかったけれど、なおちゃんをベッド上のお父さんの横に座らせて、絵本を読んだ後、車椅子に移ると、とてもはっきりしてきた。歯磨きの後、「うがいする？」と聞くと、はっきりうなづく。大丈夫か心配だったけど、うがいを５回くらいできた。間違って飲み込んだりもまったくなかった。時間がかかったけれど、口からこぼれず、シンクにうまく吐き出せた。洗面台で歯磨きをしだした頃は、シンクの端に両手をかけるのもたいへんだった。腕が伸びないし、握力もないため。でも、今日は、すごく腕が良く伸びて余裕があったので、シンクで手を洗うことにした。ちゃんと、蛇口の下まで手を出すことができて、レモンの香りの石鹸で手を洗った。洗面台の前で小１時間。なおちゃんは、その間、ベッドを占領し、寝そべってお絵かき。ときどき、お父さんの方に絵を見せにくる。お父さんもなおちゃんの動きが気になって、しょっちゅう、横を向いている。頭の動きがとてもいい感じ。なおちゃんが持ってきた少年野球部の記念写真。「〇〇くんはどれ？」となおちゃんが聞くので、お父さんに聞いてみた。一人ずつ聞くと、「違う」「違う」と首を横に振るんだけど、その子を指差しても「違う」というお父さん。結局、私が教えてあげたんだけど、一人ずつ名前を言っていくと、お父さん、「わかってる」だって。身だしなみを整えて、４人で１階へ降り、ロビーのテーブルで新聞を読んだ。大阪府の高校野球大会で、大阪桐蔭もPL学園も１回戦で、ともに４番打者がホームランを２本ずつ打っている。ふーん、すごい、という顔、お父さんもしていた。長女の高校も１回戦突破。長女に教えるつもりで、目の上下運動が、左右運動より、脳の血流を増加させるから、上下運動がいいねんで、という話をすると、お父さんが、その話を聞いて、自分で目を上下させていた！！！すごい・・・・！　

  2006年07月16日

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• 第15回日本意識障害学会（発症から272日/転院84日目）

  行ってきました。２日目だけでしたけれど。私の報告演題は、「くも膜下出血後の遷延性意識障害患者に対し、家族ができる意識障害脱却プランの一例」発症から189日目の転院までの急性期病院在院中に、私が行ってきた意識刺激プランと夫の改善について、報告してきました。この内容、今、ご家族が突然、発症されてとまどっておられる方に参考になると思うので準備してウェブにアップしたいと思っています。発表は５分にまとめなければならなかったので、かなりコンパクトにしたため、いずれはもっと参考にしやすいように詳しい内容に書き加えようと思っています。石切に転院してしばらくしてから、前田先生に学会で発表してほしいと言われて、お役に立つならとお引き受けしたんですけど、行ってよかったです。脳神経外科医の先生がた、看護師さん、リハビリの先生方、患者家族の方が参加されていました。以下、他の先生方の講演や発表から勉強させていただいた中から、特に印象に残った内容の抜粋。備忘録●重度脳疾患の場合、リハビリ転院の時期は、発症から200日以内が望ましい。脳疾患でのリハビリは、術後２週間とか、できるだけ早く始めたほうがいい、ということがどこにでも書いてあって、回復も、発症から、だいたい６か月まで、というのが常識になっている。そのため、うちのお父さんが急性期病院にいたときに、なかなか前進できず、転院もできず、すごくあせった。でも、重症者の場合、２，３か月で転院というわけにはいかない。その場合は、200日以内の転院が望ましいけれど、200日を過ぎてから転院した場合でも、回復している。こんなことを知っていたら、重症者の家族は、きっと心が少しは軽くなると思う。学会では、２０年以上、寝たきりだった人がリハビリですごく改善した例も紹介された！●どれくらい刺激になっているかについて、脳の血流増加が目安になる。音楽を聴くことや音楽運動療法による上下運動はすでに知っているけれど、学会で新しく学んだことは、＊　目（眼球）の左右運動より、上下運動のほうが、前頭葉の血流が大きく増加！学会の後、病院に行って、早速、ボールを上下させて、お父さんに見てもらい、目の上下運動してきたよ。今まで意識せずにしていたけれど、これからは意識して刺激に加えていける。＊　手の把握運動（ぐー、ぱーをすること）や　　　腕の他動運動が、自動運動より血流（特に、基底核など）が増加したというデータ！お父さんが自分で動かすのがいいのであって、私が動かしてあげても、それは拘縮の予防になるだけだと思ってた。でも、そうではなく、自分で動かせないときは、動かしてあげたら脳の血流が増加する。拘縮があまりないとしても、どんどん動かしてあげたほうがいいってことがわかった！

  2006年07月14日

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• 良い状態に保つには？（発症から270日/転院82日目）

  昨日は、夜から朝にかけてのエアコンのせいか、体温が35度いくらいの低さになってたのだけど、今日は逆に、熱かった。部屋の温度で体温がすごく変わる。部屋の中でもエアコンの効きが場所によって違う。すぐに車椅子に乗せて、部屋の中で比較的涼しい、洗面台の前で歯磨きと顔拭き、それにCCレモンにとろみをつけて、嚥下訓練。しめて４０分以上、格闘したっという感じ。今日は意識状態がとても悪いので、歯磨きするときに、口にたまった水分を吐き出すのもすごく時間がかかる。CCレモンにとろみをつけたのを味見してみたけど、悪くない。レモンゼリー風なので、これなら嚥下訓練も楽しい。でも今日はホントに意識状態が悪い。昨日とかなり違う。体温が上がっていたからではないかな。でも、会話はそれなりにできるようになった。意識が落ちるときは今日は多いけど、それでも呼ぶと戻ってくる感じ。受け答えもかなりできる。ただ、口の動きがあいまいなので、返事がわからないときがある。もう、発症から９ヶ月も経った。お父さん、早く家に連れてかえってあげたい。けど、けいれん以来、ほんとに逆戻りしてしまってなかなか前進できない・・・なんで手が動かせなくなっちゃったんだろう。キャッチボールもできるようになっていたのに！　くやしい。バイバイしてって言うと、少し指が震えるけど、手が上に上がらない。腕はもっとずっと悪いときでも動いていたのに。先日の血液検査では、ナトリウムも正常値範囲に上昇した、というのに。水頭症は、以前からだから、これが原因で腕が動かなくなったはずはない。けいれんの後遺症？治るのだろうか？いや、でもこの間、娘と一緒のときは、少し腕が上がったから、今は脳から上手く指令が送れていないだけだと思う。体調が安定して在宅介護に移った人でも、日によって全然様子が違うって日記に書いてあった。でも、違うのは、どこかに原因があるはずよね。原因がわかれば対策が立てられる可能性がある。室温調節けいれんほかに何？

  2006年07月12日

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• 音楽運動療法11回目（発症から269日/転院81日目）

  もう１１回目になっちゃった。一応、１２回の予定。でも、退院してからでも、通院できれば受けることはできる。さて、なおちゃんはその後、特に頭を痛がることもなく、保育園は朝から休んでゆっくりして長女と一緒に病院へ行った。お父さん、今日も調子がいい。口パクで少し会話ができる。なおちゃんは、やっぱりいつもよりは元気がなかったけど、それはオモチャの携帯電話を持っていってたからかな？音楽運動療法室で、トランポリンにもあまり乗ろうとしなかった。派手にあばれることはなかったので、ひょっとしたらみんな拍子抜けだったかも。今日は、お父さん、「おどるぽんぽこりん」を途中から唄った。音楽運動療法では、日によってメニューがいろいろある、ということが最近になってやっとわかってきた。今日は、最初、テンポの速い唄でトランポリン運動したあと、大人のゆっくりした唄でトランポリンの上で寝てマッサージをしてもらう。そして、最後にもう一回早いテンポでトランポリン運動。いったんゆっくり寝た後、お父さんがすごく頭を動かすようになった。明らかに覚醒度はあがっている。それから、トランポリン運動のときも、飛びながら先生がお父さんの手をリズムにあわせて、開いたり閉じたりすると、これも覚醒度アップにつながってる感じだった。今日は、なおちゃんが、また道具箱から勝手に出してきたボンゴ。これが写真↓　音楽運動療法室にあったのは、木製。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%B3%E3%82%B4最初はなおちゃんがたたいてたけど、その後、先生が、トランポリンの上でたたいてくれた。このリズミカルなラテン音楽系の音、いいなーと思った。いつも音楽運動療法が終了して、車椅子に乗ると疲れて表情が落ちることが多いのに、今日は、終わったあともすごく明るい表情でよくしゃべるお父さん。病室に帰ってからも、「音楽運動療法おもしろかった？」と聞くと、「おもしろかった」と答えた。ボンゴ、私も気に入った。

  2006年07月11日

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• 花と木の絵カード（発症から268日/転院80日目）

  日曜日、娘３人と一緒に病院へ行った。調子も悪くなさそうなので、お父さんをすぐに車椅子へ。最近は、車椅子に乗れるときは、洗面台のところで歯磨きをしている。ベッドの上でするより、本来の姿だものね。歯磨きで口にたまった水分を前かがみになるのを助けて吐き出す。うがいもできた。それから、花と木の絵カードで名前当てクイズ大会した。お母さん（私）が出題者、お父さん、次女、なおちゃんが参加、長女は持ってきた本を読んでいたけれど、みんなが答えられないときに特別参加。最初は調子良かったんだけど、病院から帰る頃から、なおちゃんの調子が悪くなっちゃったんだよね。帰りの車の中は眠れたんだけど、夜、頭が痛いといってとても機嫌が悪く、泣く泣く。夜中もずっと断続的に泣くので、夜間急病診療所に行くべきか悩んだ。昨年１１月に、お父さんの誕生日になったのと同じ。あのときも、原因わからずだったけど、とんぷくを飲んだら夜中はぐっすり眠れたのに、今回は眠れない。翌朝、小児科では不安で、近くの神経内科に連れて行ったけど、朝一番の時間前からすでに診察まで２時間待ち状態。あきらめていつもの小児科に行った。診察で首筋などをチェックしてもらい、髄膜炎などの心配はないとのこと、ここ何人か、子供で頭が痛いとか足が痛いという子が出てきているので、おそらく今の風邪の菌だろう、とのことで抗生物質ととんぷくをもらった。様子をみて、また気になることが出てくれば夕方に来てくださいと言われた。今度は薬を飲むと、痛みがおさまった。幼児で頭が痛いというのはあまりきかないし、上の娘２人のときも、まったくなかったので、そういうことがあるとあわてる。とにかく健康がなにより一番大事。

  2006年07月10日

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• 端座位がんばってます（発症から265日/転院77日目）

  木曜は、飲み込みができるかどうかを調べる、嚥下造影検査だった。５月に初めて行ったときは、うまく飲み込めていたのに、今回はとろみを何段階かに分けて検査してもらったけれど、いずれも少し気管に入ってしまった。やっぱり残念、という感じ。けいれん以来、毎日歯磨きしているときに、口すすぎ、今日はもう一つだなー、という日がほとんどだもの。けいれん、水頭症、低ナトリウム血症に対処できればまたできるようになる。あせらず、少しずつ、がんばろうね、お父さん。それでも、嚥下訓練、毎日少しずつ進めていただけるのでとても安心した。連絡帳に先生が記録を残してくださるので、訓練時に飲んだ量が少なくて、私が来たときに、できそうなら、私も飲ませてよい、とおっしゃっていただいた。今日、金曜は、お父さん、表情かなり良かった。リハビリ中、お父さん、笑った。久しぶりにリハビリしていただいているところにいることができて、良かったー。端座位は、思ったより、軽くささせえてもらってる状態でできてるので安心した。リハビリ終了時に、少し目を強く見開いて手に力が入って少し震える感じがあった。軽い痙攣が起きている感じがした。それから、もう一度、私といるときに、目が小刻みに左右に触れるときがあった。先生に報告しておいたほうがいいかもしれない。NHKのリハビリ医療の番組、録画していたのに、北朝鮮のニュースが録画されてた！緊急ニュースのため、予定変更になってて見逃してしまった。

  2006年07月07日

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• オカリナ演奏（発症から263日/転院75日目）

  水曜日。病院では七夕のイベントとして、入院患者のためにオカリナ奏者の方を招いて入院病棟ロビーで夕方１時間ほど、演奏会を開いてくださった。お父さんを車椅子に乗せてロビーで１時間、たっぷり楽しんだ。車椅子に乗せたときは、少しぼーっとした感じだったのに、やっぱり音楽はいい。オカリナとピアノの生演奏、１時間と、とても長い時間だったのに、ずっと目をしっかり開けて聞き入っていた。途中のオカリナクイズにも参加。オカリナはもともとイタリアの楽器だそうです。いろんな大きさのオカリナがあって、とってもきれいな音でした。タイトルなんだったか、なつがく～ればおもいだす～、はるかなおぜ～、とおいそらという唄、私がオカリナに合わせて口ずさむと、お父さんも一緒に唄った（口パクで）。ほかにも、中島みゆきの「地上の星」、「となりのととろ」「見上げてごらん夜の星を」など、よく知ってる曲の生演奏、楽しみました。

  2006年07月05日

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• 音楽運動療法１０回目（発症から262日/転院74日目）

  仕事のこと、子供のこと、家のこと、病院、今後の準備などでせいいっぱいの感じ。日記を書きたいけど時間切れで伸ばし伸ばしになってるうちに、あっという間に時が経って,もう土曜日になってしまってから書いてる。今週は、音楽運動療法１０回目だった。長女は１学期末試験中、次女は今、抜けたくない授業内容なので夏休みまでは参加できない。今週は、私となおちゃんで参加の予定だった。それが、昼、保育園に迎えに行くと、37.4℃の微熱が出てる。家に連れて帰ろうかと思ったのだけど、お母さんと一緒がいいというので病院に連れて行った・・・・けれど、結局、音楽運動療法室に行ってからすごく機嫌が悪くなってしまい、抱っこしてても泣きやまない。みなさんから、「なおちゃんじゃないみたいー」と言われ、飴をいただいたりしても、まったく目もくれず、機嫌がなおらない。これでは、お父さんにもなおちゃんにも良くないだろう、ということで、結局そのまま帰ることになってしまった。ということで、参加できず。帰宅すると、ケロっとして機嫌よくお絵かきして遊んでいる。少し体調が悪いのは確かだけど、いつでもどこでも大丈夫そうな、なおちゃんにとっても、やっぱり家が落ち着くんだな、とあらためて思った。夜まで37度少しだったけど、翌朝は平熱になって元気になった。

  2006年07月04日

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• 手の動きが戻ってきた？（発症から260日/転院72日目）

  土曜日は、自宅で仕事、家事を済ませ、先生のご説明を聞く予定があり、午前中から出かけた。6.21の脳波検査で、少し痙攣様の波が出ていたそうだ。意識がガクッと落ちるのは、そのせいではないか、ということで、抗痙攣剤が増えている。薬のおかげなのか、以前のように、はっきりしていたか、と思うと急にガクッと意識が落ちるような感じは最近はなくなっているように思う。ただ、目がすーっと上方に傾いたりして意識がゆっくりと落ちる傾眠状態になることがある。以前は、大きな声で呼んでも、たたいてもまったく反応しなくなるときがあったけれど、今は、呼ぶとすぐに起きてくれる。これも、とても微弱な痙攣なのだろうか？花と木のカードや、足し算カードで遊んだ。花のカードは、「あじさい」や「へちま」は、お父さん、言えた。裏に書いてある花の説明を読み上げると、集中して聞いてくれる。足し算カード。今日も最初は、１＋５＝５　のように答えてしまうことが多かったけど、途中から、ところどころ、正解が言えた。九九は、計算じゃなくて記憶しているのでだいたい言えた。こんなふうに口を動かしていると、表情がはっきりしてくる。今日は、車椅子で洗面台に向かい、前に少し乗り出して、手を洗った。「お父さん、手洗えたねー」というと、「洗えたなー」と口パクしていた。日曜日は、長女は試験前なので次女と三女と私の３人で行った。次女が、ボールをお父さんの顔の前へ近づけると、左手が動いた。痙攣以来、ずっと手の自発的な動きが、震えてできなくなっていたのに、ボールをとろうと上に動いた。お父さんに向かって投げる振りをしたり、受け取ってと何回も練習したけど、ずっと、ダメだったのに、お父さんの顔にボールを近づけて、顔にあたりそうな危険を感じると、手が少し上に動いたのだ。「これは絶対いける！」と次女も喜んで、何度か繰り返した。あんまりしすぎてストレスになってはいけないと、数回だけにしたけど、左手だけでなく、右手も上に動いた！少し戻ってきた！

  2006年07月02日

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• 備忘録（発症から259日/転院71日目）

  先生の説明を詳しく聞いた。現時点でのお父さんの要治療項目：１．低ナトリウム血症２．水頭症３．抗痙攣------------１．低ナトリウム血症血液中のナトリウムが不足気味。原因は、ＳＩＡＤＨ　Syndrome of Inappropriate Secretion of Anti-Diuretic Hormon 抗利尿ホルモン分泌不適合症候群　本来、脳下垂体でホルモンが作成されて血液中に送られる。その元締めになるのが視床下部。前交通動脈瘤破裂で、このすぐ後ろへの視床下部への細い血管に梗塞が起きて障害が起きた可能性がある。後葉で作られる抗利尿ホルモン分泌の調整に障害があり、低ナトリウム血症を引き起こしている。SIADHだと、発症からしばらくは、尿がたくさん出て、しばらくすると落ち着くが、その後、こんなふうになるらしい。当初、膀胱炎対策などもあり、１日1200ＣＣの水分補給をしていたが、逆に水分制限を現在は行っている。水分制限すると、尿量が減少して尿路感染、膀胱炎や腎盂腎炎などのリスクが高まるので、注意が必要。現在、１日の水分補給を600mlにして、尿を少なくし、一方で体内にたまりがちの水を出すようにしている。体内に水がたまる、といえば、やせているお父さんの手が先日、確かにむくんでいた。ラシックスという利尿剤使用。２．水頭症現在、安定しているが、まだ標準よりも少し脳室が大きい状態なので、様子を見ながら、もう少し小さく調整をすることが目標。３．抗痙攣現在、前の病院のときから続いているエクセグランという痙攣抑制剤を１日400ｃｃさらに、デパケンという副作用のもっとも少ない部類の抗痙攣剤も使用。●７月６日（木）再び、嚥下造影検査の予定●来週、気管切開部を閉じる！第１５回　日本意識障害学会主題「医療と芸術の融合による意識障害治療」http://www.doc-japan.com/stc2006/第２日目の７月１４日（金）午後５時～セッション８　「治療と介護介入・介護ケア・社会支援体制」主治医が中心的役割を果たしておられることもあり、ここで、５分間、私も患者家族の立場で発表することになった。夫の発症からこれまで、たくさんの方々にお世話になり、支えられてきたので、少しでも参考になるような発表をして、ご恩返しができれば、と思う。

  2006年07月01日

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• ウィンク（発症から258日/転院70日目）

  木曜はまた仕事で遅くなって病院に行けず。これから月曜と木曜は行けなくても、お父さん許してね。自宅→仕事先→病院→自宅が、電車と徒歩の移動で時間もかかり、結構疲れるし、それならいっそのこと、月・木は仕事の日ということにしちゃったほうが、体力も節約できる。自宅書斎でも今の仕事内容で、ある程度仕事は可能なのだけど、仕事の内容を変えざるを得なくなりそうな動きが出てきてしまった。そろそろ覚悟しておかなければいけないな。逆に、これを変化のチャンスと考えるようにしよう。30日の金曜は、顔色も表情も良いのに、今日はどう？と聞くと、「しんどい」というお父さん。でも、「しんどい」と言ってくれるのは、逆に安心したりする変な気分なのです。いつも「大丈夫」とか「まあまあ」ということが多いので、しんどいときもあって当然だし、そういう感覚が芽生えてきたのかな、というふうに楽観している。熱もないし、歯磨きする、というので歯磨きをして口の中がスッキリした。今日は、「口すすげる？」と聞くと、前と違って「できない」と首を横に振るので、せずにふき取るだけにした。そうそう、先日書き忘れた楽しい出来事。看護婦さんが、「〇〇さん、ウィンクして」と言うと、してるのよねー、お父さん、バチバチと。しかも、左でも右でも自由自在。以前から、目を開けたときに、片方だけあけることが多くて、目が痛いのかとしばらく心配していたのだけど、まったくそういうことはないみたいで、片方だけ目をあけるのをどうも忘れるみたい。最近は、両目ともあけることが多いのだけど、そのせいか、ウィンクがやけに上手い。それを発見した看護婦さんが、よくリクエストしてるそうなのだ。病人のくせにー、看護婦さんにウィンクして、どーすんのよー。車椅子に乗って１階まで散歩。新聞を読んで、ちょっと外の空気を吸って帰ってきた。病室では、ひらがなカードと、花と木のカードで遊んだ。●NHK生活ほっとモーニングという番組で、先日、このページでも署名をお願いした、リハビリ医療日数制限のことが特集されるそうです。ホームページhttp://www.nhk.or.jp/hot/朝の８時３５分～７月４日（火）と５日（水）にシリーズでそちらの案内ページは、http://www.nhk.or.jp/hot/onair_new/index.htmlシリーズ・医療難民（１）　行き場のない患者たち～療養病床削減の波紋～シリーズ・医療難民（２）　揺れる“回復への希望”～リハビリ日数制限の混乱～

  2006年06月30日

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• 音楽運動療法９回目（発症から256日/転院68日目）

  6.26 月曜日は仕事で夜遅くなり病院に行けず。火曜の音楽運動療法では、いつものようにトランポリンに乗って演奏と歌を聴いた後、トランポリンの上に少し長細い形のバランスボールを乗せ、その上にお父さんが座った。初めてだ。上下運動がさらに２倍くらいの激しさになった感じ。お父さんが飛び跳ねてる感じで、私は見ていて怖くて、思わずトランポリンを押さずに手が出てしまう。それををみて、「大丈夫、大丈夫！」と、サポーターの方も娘も笑っていた。その後の、お父さんの表情が劇的に変化した。それまでの覚醒レベルを、３０、これまでで一番良いときの感じを１００とすると１２０くらいの感じだった。目も口も舌も、首の動きも表情もすごく違った。それから大きなバランスボールに寄りかかってから起立。お父さん、おつかれさま。6.28　水曜は午後遅くに、病院へ。いつものように顔を拭いたりしていると覚醒してきた。これから、月曜・木曜がリハビリ室で訓練。徐々に慣らしていってくださるとのこと。足首の拘縮を防ぐために下肢装具も作ることになる。自宅に帰ってからずっと使えるように。今日は口の動きが良くなっていて、うがいができそうな様子だったので、歯磨きの後、お父さんに聞いてみると、「うがいする」と言った。３回ほど少しずつ口に含んできちんとすすげた。車椅子に乗って１階のロビーでくつろいだ。外気も少し吸った。最近は、新聞を持っていってサッカーのW杯の記事を一緒に読んでいる。これは、絶対眠くならないみたい。今日は、私のことをまた、旧姓で呼んだお父さん。でも、何もヒントをあげなくても言えたので、また戻ってきてる感じだ。顔の表情がとても増えた。笑顔に近い表情、ペコちゃんスマイルをリクエストすると、してくれる。帰り際に、CDがいいか、テレビのニュースがいいか聞くと、テレビのニュースと言ってくれた。これも戻ってきた感じがする。

  2006年06月28日

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• 少しだけがんばる（発症から253日/転院65日目）

  今日は昨日より微妙に良かった。言っていることが分かっていることが何回もあった。咳をするときは、声が出る。熱が３７．７度。環境温度で熱が上がりやすいので、明日からのリハビリも３８度までなら、車椅子にのってリハビリ室に行く、というのが先生の判断。なので、今日も顔を拭いて、車椅子へ。できるだけ体を起こして運動したほうがよい。先週から、外に出て展望もできる最上階の８階に行くのが楽しみの子供たち。中は、人が少なくて少し広いところもあるので、そこでキャッチボールをしたりするのをお父さんは見ている。今日は、お父さん、さとみと一緒に歌も口パクで唄った。最上階に行って、ひとつ下におりて自動販売機でジュースを買い、また最上階で遊び、その後、１階におりて、子供たちのおやつを買い、テーブルを囲んでお父さんも一緒にすごした。１時間くらい病室から出ていたので、お父さん「疲れた」。戻って、熱をはかると、36度台に下がっていた。

  2006年06月26日

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• 弱い人間（発症から252日/転院64日目）

  土曜日は、お父さんの状態は安定していて、病室に入ると目を開けていて、私があいさつするとあいさつしてくれた。あいかわらず会話がなかなか成立しない。新聞を見せて読むと、聞いているし、カードを見せると、かろうじて読み上げることはできるけど、単純な会話の返事がきちんとできない。今日は体調は良さそうなので、車椅子に乗って、１階の噴水の前の影で少し外気を吸い、通り過ぎる人の姿をみながらしばらく過ごした後、中に入って新聞を読んだ。以前のように会話ができないので寂しいなあ。病室でお父さんに対面するとき、元気なときの明るくて頑固で楽しい個性的なお父さんを思い出す。その姿を取り戻したい、という気持ちをしっかり持ち続けるために、病室にも自宅にもお父さんの写真を貼っている。でも、病室でじっとしている姿とのギャップに、とてもかわいそうで、かわいそうで、なんともいえない気持ちになる。自分の言いたいこと、したいことが何なのかもわからなくて、与えられた環境をそのまま受け入れているお父さんが本当にかわいそうで、自分の無力さにうちひしがれるときがある。今現在のお父さんは、まだ自分の変化した状況に気がついていないのでそのギャップに悩んでいる様子はない。だから、私の心にあるだけで、私自身の問題なんだ、と言い聞かせるのだけど、それでも毎日、ふと悲しく辛くなることがある。弱い人間は、悲観的になってしまうか、逆に攻撃的になってバランスを保とうとする。だから、人に優しくいられるためには、自分が強くなければならない、といつも自分に言い聞かせている。できるだけ強く、明るく過ごすために、自分を奮い立たせているけれど、そうしていられなくなることがある。豪憲くん殺人事件、高校生の放火殺人事件も、人間の弱さがしたこと。主婦がわが子をなくしたやるせない気持ちに負けて攻撃的になってしまった。高校生も自分の辛さから逃れるために、取り返しのつかない攻撃性を発揮してしまった。こんな事件報道が家で流れると、子供たちに「弱さがなした業。強くならないとあかんで」と伝える。自分の辛さを乗り越えるためには、強さがいる。乗り越えられなくても、何とか時間をかけて自然に受け入れなきゃならない。そうすることで、人間は強くなる。でも、それができないと、ひどく落ち込んで苦しんだり、逆に攻撃的になってしまう。大きな事件になっていなくても、人間の弱さによる攻撃性は、あちこちにいっぱい存在する。そういう自分に気づいて、それを正しく乗り越えていくことで、自分が強く、優しくなれる。乗り越えた人は、乗り越えるときの辛さを経験しているから、そういう人を見たとき優しくなれる。私もそう。これまでの人生でいろいろあったけど、何とか真正面から乗り越えようと努力してきた。若いときに比べると、少しは強く、優しくなれたんじゃないか、と思う。でも、それでも今の自分に耐え切れない辛さが押し寄せてくると、ときどきつぶれそうになる。人生って何も無駄なことは起きない。神様がそう作っている。今のあなたの状況をどんなふうに乗り越えるのか、あなたが強く優しくなれるかどうかは、あなた自身がどうするのかで決まる。あなたの乗り越え方しだいで、あなたの人生が良くなるし、悪くもなる。神様はそう言ってるのだと思う。自分に言い聞かせている。明るく無理せず、少しだけがんばって乗り越えること。ああ、とりあえず、家をかたづけないと。

  2006年06月24日

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• 低ナトリウム血症を乗り越えるぞ（発症から250日/転院62日目）

  昨日、水曜日は昼間、岐阜から両親が来てくれた。お天気が良すぎて暑かったせいか、両親が病室に入ったときは、お父さんが熱っぽく、息も荒かったそうだ。そのせいか、意識状態は今ひとつだったけれど、顔を冷たいタオルで拭いたり、歯磨きをしたりしているうちに、今日も表情がずいぶんはっきりしてきた。時間がかかる脳波検査などの間、病室を出て１階に降り、久しぶりにゆっくり両親と話ができてよかった。なかなか、面と向かって言えないのですけど・・・優しく理解のある両親に恵まれて、とても感謝しています。とても幸せです。今日は仕事の後、病院にいく予定だったけれど、トラブルで仕事から離れられず病院に行けなかった。転院してからお父さんの顔を見なかった日は今日が初めて。行けないことを先生にメールすると、お返事をくださった。昨日の時点で、ナトリウムは、121mEq。低ナトリウム血症の改善のため、昨日から水分制限。明日金曜からは、利尿剤を少量投与し、体にたまっている水を体外に排出するようにするとのことでした。また、足の筋力回復リハビリを進めるため、装具を作り、起立訓練を進めていっていただけるようです。どうぞよろしくお願いいたします。

  2006年06月22日

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• 音楽運動療法８回目（発症から249日/転院61日目）

  先週の音楽運動療法のときに比べると格段に良くなっていて、意識がまた戻りつつあるのがわかる。今日のお父さんは、時折、目をつむってしまうものの、前回に引き続きハイパーで準主役のなおちゃんに始終、注目。なおちゃんは、野田先生に肩ぐるままでしてもらって、しかもその肩の上で腕振りまくり、ほとんど踊ってる状態。トランポリンで上下しながらなので、結構な運動だと思う。それに、今日は、お父さんがなおちゃんを抱っこする姿勢までとらせてもらった。先生が、ピアノ演奏の人に「シクラメンの香り」と次曲のリクエストを出したときに、なおちゃん、「おしくらまんじゅう！？」と言った。お父さん、笑った表情になった。歌詞を覚えていないので歌えなかったけど、お父さん、本当は歌いたそうに口を動かしていた。お茶を飲ませてもらった。ストローでたくさん口に含みすぎたので、飲み込むのに時間がかかったけど、野田先生のサポートで、うまく飲み込むことができた。野田先生、お疲れが出ませんように。今日はもうひとつ、ちょっと嬉しくなったことがあった。長女は、左足が悪いので、私や次女のように、トランポリンの脇にひざをついてトランポリンを押すことができない。音楽運動療法の雰囲気も、長女にとっては、今ひとつ慣れられない感じがあった。それで、今までは、いすに座って後ろからみていたのだけど、今日は、自分から椅子をトランポリンにぴったり近づけてトランポリンを一緒に押してくれた。直ちゃんの様子に、長女も無邪気に笑い、積極的に参加してくれる姿が、実は私はちょっと嬉しかった。なおちゃんの「ちいママ」役の次女は、相変わらず、なおちゃんの行動に世話をやいている。この二人の関係はとてもユニーク。次女は、なおちゃんの保護者、姉妹、遊び友達、いじめっ子、先生と、いろんな役回りを演じている。今日もなおちゃんの両手に約束事を書いていたが、予想通りの結果。先生が今日の血液検査の結果、ナトリウムがまた110に落ちていることを知らせてくださった。難しい。また白湯の量を調節します、とのこと。明日は、心電図検査、脳波検査、血液検査の予定。とりあえず、意識の回復基調ははずれてないみたいなので良かった。

  2006年06月20日

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• 安定しない。。けど、Ｗ杯の記事、気になるよ（発症から2487日/転院60日目）

  夜、７時、病室に入るとお父さんの意識状態があまりよくない。目が泳いでまったく焦点が合わない。見えていない。言葉もあまり出ない。それでも、何か話そうとしているので、必死で聞いた。いつもなら、意識があまりよくないときでも、しんどい？　大丈夫？　と聞くと、たいていは、「大丈夫」と口パクででも返してくれる。それが、今日はちょっと様子が違う。大丈夫か聞くと、なんと言っているのか、口の動きがよく読めないのだけど、大丈夫じゃない、とかしんどい、と口が動いているような感じ。どこか痛い？　寒い？　暑い？　しんどい？　何て言いたい？お父さん、答えられない。けれど、何か言おうとしていて、口を動かしている。あぁあああ、もどかしい。なんて言っているの？　わかってあげたいのに分からないー。微妙に頭を横に振る（というか震える）ようなしぐさを２回した。とにかく、いつもと様子が違うので、必死で呼びかけたんだけど、そのうちに話そうとしなくなって、少し落ち着いた様子になった。顔を拭いてから、「歯磨きしてもいい？」と聞くと、うなづいてくれたのでちょっと安心。歯磨きをすると、だんだん意識が返ってくるような感じがあった。口にたまった水分も吐き出すことができた。良かった。少しほっとした。それから、今朝の新聞を持ってきていたので、一面にＷ杯ジャパンのキーパー川口選手がＰＫで、ボールに飛びついて守ったところの写真が大きくカラーで出ていたのを、お父さんに見せた。すると、お父さんの表情が、一気にはっきりしてきた。見出しを目で追っているお父さん。一面の記事も中の記事も読み上げると、ずっと聞いていて、ところどころうなづいてくれている。また、ふっーと意識が落ちることもあるけど、かなりはっきりした状態が続いた。とりあえず、安心。「明日また来るわ」と言って病室を出た。すぐに様子が変わるお父さんを見て、一喜一憂してしまうのよね。

  2006年06月19日

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• 久しぶりに車椅子（発症から247日/転院59日目）

  父の日。子供３人と私とで行った。今日のお父さん。昨日に続いて、歯磨きの後、吐き出せたので、コップに入れた水で口をすすいでもらったら、やっぱりできた。ただ、手の動きが戻らないなぁ。どうしてだろう。ふるえがあって、ボールがうまく握れない。ボールを握ること自体は、相当、以前からできていたのに。お父さん自身が自分で何かしようとすると、手と指がふるえて思うように動かない感じ。けいれんの後遺症なのだろうか。けいれんを起こしたときに、眼が右上を凝視する状態が少し続いた。あのときに、左脳に影響が出ている、と先生がおっしゃっていた。言葉も右手も左脳が司っている。けいれん前は、口の動きもなめらかで正確だったのが、今は少しわかりにくい口の動きになることがよくある。手は左手も同じように動きが悪いけれど。以前、良かった右手のことを思うと右手のほうが気になる。早く良くなって欲しいなぁ。熱は３６度台。下痢はあいかわらず。１日１回程度だけれど。それから、右手がむくんでいた。点滴もしていないのに。どうしてだろう？お父さんに話しかけてないときでも、はるかとさとみのキャッチボールや私のことを、じっと見ている。なおちゃんの動きには首を動かして追っている。一番回復したときほどではないものの、会話もできるし、あまり心配せずに見守っていていいのかなぁ。少し状態が悪くても、原因がはっきりしていたらいいのだけど、よくわからないときはとても心配。久しぶりに車椅子に乗って、最上階に行き、ベランダから外を見たり、子供たちとゆっくり過ごした。車椅子をしっかり立てて座っていたので、お父さんにとっては久しぶりの重力感だと思う。小１時間くらい座っていた。最上階のホールは、少し暑かった。なおちゃんがアクエリアスを飲んでいたので、「お父さんものどかわいている？飲む？」と聞くと、「飲む」という。歯磨きのときに口をうまくすすげていて、大丈夫そうだったので、お父さんの口にペットボトルを持っていくと、うまく一口飲めた。もう一口飲んだ。帰り際、テレビかCDか聞くと、音楽がいいというお父さん。いくつか選択肢を出して、たずねると、サザンがいい、Tiny Bubbles（アルバム名）がいい、と言ってくれた。週末の様子を先生にメールで報告。

  2006年06月18日

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• 子供たちの笑顔がやっぱり一番（発症から246日/転院58日目）

  今日は午前中、保育参観で親子遊びに参加しました。相変わらず超マイペースの直江様。自分の「やりたいことを、やりたいときに」主義が徹底しておられる。まあ他の子たちや先生の迷惑になるようなことはなかったと思うので良しということに。久しぶりに園のイベントに参加できて、子供たちの笑顔にとても癒されたのはいいんだけど、子供を高く抱き上げたり、子供がタケノコに扮して長くつながるのを引っ張る、たけのこ抜き遊びのようなことをしたので、老体ちょっとお疲れ気味。病院行って、買い物行って、夕食の支度して食べた後、「ごめん、お母さん、もうあかん」といって、布団に倒れこんでしまった。夜中に目が覚めると、ちゃんと蚊取り線香までつけてあるわよ。 さて、お父さんは、今日も変わりなく安定している。行ったときはやっぱり意識は下がっているけれど、ベッドを起こし、アイス棒刺激をしたり、顔拭き、話しかけなどをしているうちに、だんだん意識が上がってくる感じ。くもんの花や木のカードで絵を見て名前あてをした。元気なときのお父さんなら、ほとんど全部言えると思う。桜、チューリップ、朝顔、梅、あやめ、クローバー、タンポポなど。絵を見せても、自分では花の名前がいえず、私が言うと、繰り返すお父さん。それから、今日は「反対言葉あそび」を初めてした。私が「上」というと、お父さんが「下」という。お父さん、少し考えて答えてくれる。上下や左右などは言えた。「東」には、「南」といったり、「北極」には「南極」と答えられなかったけど、でも眠くなったりせず、考えている様子がわかる。今は腕や手の動きが戻ってきてないので、私がサポートして腕や足を動かすROM訓練をしている。私が、「１，２」と声をかけながらすると、お父さんも一緒に「１，２」と言ってくれるので、とてもやりやすい。動かすと、よく動くんだけど、自分では震えて思うように動かない。自分の名前も私の名前もすらすら言えた。話し方は、一番良かったときを「５」とすると、「３」くらいまでは戻ってきた。----------------★リハビリ医療の打ち切り反対の署名ここで呼びかけさせていただいて、署名をしてくださった皆さんへ目標の１０万名を突破してなお、増え続けているようです！http://www.craseed.net/ほんとうにありがとうございます！みなさんの力のおかげで、よりよい制度改定に向けて役所のみなさんも政治家の方もきっと動き出してくださっていると思います。★まだ、ごらんになっていない方へ署名のお願いをしているページはこちらです。http://plaza.rakuten.co.jp/fujishirodai/diary/200606010000/署名締め切り（６月２４日）まであと１週間です。

  2006年06月17日

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• ささやき声が戻ってきた（発症から245日/転院57日目）

  今朝から下痢を抑える薬が加わっているけれど、今夜もやっぱり下痢だった。でも、それ以外は状態は良さそう。導尿しているので端座位はやめておいたけど、久しぶりにベッドを長い間、９０度に起こして話をした。今日は、久しぶりに、ささやき声がときどき聞こえるくらいにお父さんのパワーが戻ってきた。きつねのきっこの絵本「おなべ　おなべ　にえたかな」を一緒に読んだ。ずっと集中して絵本を見ているし、お父さんも私の読みに合わせて口を動かしている。歯磨きのときも、久しぶりに口にたまった水分を自分で出せた。週明けから、リハビリ室でリハビリ！

  2006年06月16日

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• 笑顔！（発症から244日/転院56日目）

  今夜もいい感じでした～！表情が明るい。部屋入り口にかけてあった、ガウンがなくなってる！先生と一緒だったので、「MRSAでマイナスだったんですね！？」と聞くと、「そう、３回目の検査でマイナスだったから、もう要りません」やったー！しばらくお父さんとおしゃべりしていてベッドの反対側にまわると、何か匂いが・・・タオルケットをまくってみると、お父さん、また下痢。ズボンもその下のバスタオルも体位交換用に持っていってるクッションも汚れてる。「まぁ、お父さん、出てるわー。気がつかんかった？」というと、お父さん、笑って「わからんかった」。下痢は良くないけど、笑ってくれたのが嬉しい。

  2006年06月15日

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• 上昇気流に入った？（発症から243日/転院55日目）

  今日は、先生とは会えなかったけれど、お父さんの表情が明らかに良かった。入室するなり、分かった。ちょうど看護師さんがいたので、「今日は、良さそうですね！」というと、朝から受け答えもちゃんとしてくれるんですよ、とおっしゃっていた。声は相変わらず出ないけど、口パクは、「しゃべって」というとしてくれる。ボールの受け渡しをした。まだまだ、手の動きが戻らないけど、大丈夫、これからこれから。久々に、受け答えが、かなりスムーズにできるし、昨日、娘達が来たことも覚えている、というお父さん。足し算カードを出してみたけど、反応が悪いので、ひらがなカードに切り替えた。絵を見て、文字を見て、すらすら言える。声は出ないけど、口パクで。もう一度、足し算カード出してみた。今度は、すごい意識が充実してくるのが、表情を見て分かった。やっぱり、お父さん、もともと数字とか見るの好きだから。間違えたりもしたけど、正解も出た。昨日から今日にかけて、かなり回復した感じ。いいぞ、いいぞ、その調子！

  2006年06月14日

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• 音楽運動療法７回目（発症から242日/転院54日目）

  病室に行ってみると、お父さんの表情は悪くない。導尿してるし、しばらく車椅子にも乗っていなかったけれど、この様子なら車椅子に乗って音楽運動療法室に行くことはできそうかな？直前に先生も様子を見にこられて、３０分遅れで音楽運動療法を受けることになった。今日は、それでも演奏や歌を聞くだけかな、と思っていたら・・・トランポリンに乗った。時間は短かったけど。それに、先々週のようには歌えなかったけど、このところの意識状態から比べると格段に目の開け方も表情もはっきりしていて良かった。今日は、すっかり慣れ慣れになった、なおちゃんが野田先生にサポートされてお父さんの正面に立ち、大きな声で「ぞうさんのぼうし」を歌う歌う！それが終わると、トランポリンの上で、お父さんと野田先生が座っている横にぴったりくっついて、寝そべって猿真似したり、キャーキャー声を上げる存在感２００％のなおちゃん。ハイパー度に、他のサポーターの方も唖然としてらっしゃった。すっかり主役のなおちゃん・・・でも、そのおかげで、お父さんにはすごい刺激になったと思う。大きな目を開けて、なおちゃんの動きを追っていた。姉たちも苦笑するしかない・・・実は、まじめな次女から、なおちゃんは言い聞かされていた、「今日は、おとなしくすること」と。そして、なおちゃんの右手、左手のひら、それぞれに、「おとなしくすること」「しずかにすること」と次女にペンで書かれていたのだ。ぜんぜん、効果なし！　いや、逆効果でしたー。

  2006年06月13日

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• 電解質（発症から241日/転院53日目）

  病院に入るのが夜遅くなってしまったけれど、ちょうど先生がナースステーションにいらっしゃって、帰りがけにあいさつすると、呼び止めていただいて、今の状況を説明してくださった。血液検査の結果がまたややこしい。ナトリウムは何とか戻ったけれど、今度はカリウムが過剰気味。ほかの数値からみると、腎機能は正常に働いているので、カリウムが多いのは、単純に摂取した量に比べて排出する量が少ないためにおきているらしい。ということで、カリウムを含んでいるポカリをとめて、水分補給は白湯だけにすることになった。心拍が上昇しているのは、カリウム過剰も作用している可能性が高いそうだ。今は、抑制剤を使って８０台くらいに落ち着いている。うちのお父さんは、電解質の調整がとても難しい患者のようだ。やっぱり、視床下部の調整機能に何か障害がある可能性。ＣＲＰも５．＊＊ととても高い。膀胱炎のため。脳のほうが大丈夫なのか心配だったので、先生にたずねた。明日も再検査で、必要とあればＣＴもとります、とおっしゃった。とりあえず、説明を聞くと安心する。今日は、お父さん、受け答えは何とかできるけれど、ささやき声も出ないので口の動きで判断しなくちゃいけない。それでも、こちらの言っていることがわかるので、意識が悪くなっているわけじゃないと思う。先生がおっしゃったように、心拍を抑える薬が入っているので、少し眠い状態なのだ。先生しかいらっしゃらなかったので、気になっていた吸引のことをたずねた。吸引を５分くらい連続的にしたとしても、吸引中にも他のところから空気の出入りができるので、それが原因で酸素不足にはおそらくはならないと思う、そのときのうちの夫の痰がすごく粘っていたので、おそらくそれが原因で酸素不足に陥っていたのだろう。ただし、Saturationを測定しながらすることが必要だと思う、とおっしゃった。疑問が解けて、とてもすっきりしました。ありがとうございます。願わくば、私が心配していたそのときに、看護師さんから現場でその説明を聞くことができていたら、こんなに気になることもなかったと思います。私のほうとしては、処置の途中で、いらぬ口をはさんでしまって、申し訳ありませんでした。

  2006年06月12日

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