シルエット 島本理生
中編の「シルエット」と二つの短編が載っている。 島本理生の文章は 少し堅いが割と好きだ。 この作品は、 体に触れる ということに嫌悪感を抱いていた恋人と別れた少女が その元彼のことに精神的に区切りをつけていく という話だった。 二つの短編も ともに、母子家庭 という設定だったのは ちょっと気になった。作者自身の投影なのか?? 二つの短編は 15~16才の頃の作品だそうな。 なるほどそう言われれば、まだ描写が弱いところもあったような。 それでも、作者の雰囲気はもう感じられた。 美容院に持って行って、読み終えた。 シャンプーしてくれたお姉さんが 「私も読みました」と話してくれた。 「何の本ですか」とか「面白そうですね」などと 声をかけられることはあるが、 「読みました」と言われたのは初めてだったので ちょっと感激。 多分 彼女もそうだったかも。 ベストセラーというわけでもないのだし。。 でも この雰囲気を好きな人って いるのだな と 改めて知った。