ここよりどこかで
真面目でよく働く地味な夫には我慢できない母親。 田舎暮らしに耐えられず、娘を道連れに ビバリーヒルズに引っ越す。 娘は田舎暮らしでも、祖母や従兄弟と離れるのはイヤだったのだが 母親に従わざるを得ない。 娘を振り回し続ける母親。 娘は実の父親に会うことを望んでいるが 母はごまかし続ける。 友達の力を借りて、再婚したという父親に電話してみると 「金が必要なのか」なんて言われて傷つく‥‥ 母親が情緒不安定で、女王様になりたいようなタイプ。 でも、反面自分の現実もわかっている。 生きるためには働くしかない ということを。 夢のような恋愛結婚ができる とどこかで信じているのだ。 母親に気がある男は、みんな「退屈な」真面目男であり、 とはいえ、客観的に見ると、それなりに誠実そうでいい人なんだけど、 セクシーではない。 映画で見ると、エキセントリックな印象はあるけれど、 娘に依存して、娘を振り回し、思い通りにしたい、 そういう母親は今 とても多いのではないか。 息子という場合もあるだろうけれど。 数年を経て二度登場する警官が面白かった。 二人をなだめ、交通違反の切符を切らずに見逃すのだった。 路傍の人々に助けられての成長 ってか。 さすがアメリカは‥ と言っていいかはわからないけれど この映画では、娘は出て行く。 でも日本では、いつまでも、子どもの結婚後でさえ べたべたと子離れできない親が多いのだろうと思いながら見ていたせいか ところどころ居心地が悪かった。 スーザンサランドンの母と、ナタリーポートマンの娘という役で、 それなりに面白かった。