未来への確信に満ちた青年たち
南米・ベネズエラ出身の指揮者グスターボ・ドゥダメル(参考ページ)は26歳の若さ。「クラシック界に怪物が現れた」と世界的に注目されています。 率いる楽団は同国“革命の父”の名を冠した「シモン・ボルバル・ユース・オーケストラ」。日本でもベートーベンの第五,第七に続く,マーラーの五番でCDデビューし,喝采を浴びています。試聴はコチラへ ベネズエラは世界でも有数のオーケストラ大国です。3年前の話ですが,山奥の小学校でフル編成のオーケストラに出会いました。志半ばで倒れた革命家の葬送曲を奏でたのは,ほとんどが近隣の貧しい農村の子どもたちでした。 人口2,600万人のベネズエラには,一般の楽団のほかに,こうした青少年オーケストラが200以上もあり,25万人の子どもたちが音楽に参加しているといいます。 管理・運営しているのは「ベネズエラ青少年・児童オーケストラシステム国家財団」。年間60億円の予算で,15,000人の音楽教師が指導にあたっています。 その第一目標は「プロ音楽家を育てることではなく,子どもたちの救済と社会教育」(財団理事談)だといいます。世界の一流オケに抜擢された奏者の中には,少年犯罪で8回の逮捕歴がある青年やスーパーの袋詰めなど少年労働を経験した人もいます。 グスターボ・ドゥダメルのCDを聴くと,押し寄せてくる波のような躍動感のなかに,名曲を再現する技術とチャンスに恵まれた感謝と喜び,人間賛歌とともに,未来への確信に満ちた響きが聞こえます。 日本も,軍事費や思いやり予算に税金を使わずに,青年たちのために,彼らが『未来への確信に満ちた』青年となるための施策をなにかやって欲しいものです。 アメリカの思いやり(思いやり予算:約 2,326億円)ではなく,自分の国の青年たちへの思いやりも考えても良いと思いますが…,日本の政治家は,アメリカと自分たちにしか思いやりがないように思うのは私だけでしょうか?↑宜しければ『応援』クリックをお願います。