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カテゴリ:教師について
私は変わり者なので、何か新しいことにチャレンジするのがけっこう好きです。 それで、こうやったらうまくいくのではなか、ああやったらどうだろうかと、いろいろと試してみるのですが、学校現場というのはけっこう・・・かなり硬直しており、壁にぶち当たることは多いです。 現実の壁はブヨブヨとして分厚い、というイメージです。 今年は年度当初に、「教科担任制」(専科制)を管理職に提案してみました。 毎年、事あるごとに教科担任制にはトライしています。小学校では、どの教科も担任が教えることになっています(自治体、学校によっては加配教員がつきますので、音楽や図工や理科を専任の教師に担当してもらえる場合もあります)。 まさに八百万の神です。 実力がない教師には、国語・算数・理科・社会・体育・家庭科・道徳・学級活動などと、どの教科も充実させた授業を行うなどということは到底無理です。私も、恥ずかしいぐらいにいい加減な授業になってしまっている場合が少なくありません。 そこで、全教科を教科担任制にというのではなく、一部(例えば国語と算数)だけでも、三学期だけなどの期間限定であっても、とにかくやってみています。そして、事あるごとに職員会で話題に出したり、管理職に持ちかけたりしています。 教科担任制に関してはメリットもデメリットもあります。 メリットとしては、 ◎たとえば、国語を隣りの学級の担任にに任せて、自分は算数を受け持つことにすれば、算数の準備・処理にかける時間を倍とは言いませんが、1.5倍ぐらいに増やすことができます。 ◎そして、算数(国語)を専門にやっているという責任も生まれますから、普段よりも力が入ります。授業が充実します。 ◎よその学級の子供を見ることができます。 ◎よその学級の担任に自分のクラスの子供を見てもらうことができます。 ◎掲示物ひとつであっても、よそのクラスの観察をすることができます。 ◎子供の情報・教育方針の情報を共有することができるようになり、情報の流れがスムーズになります。 ◎教師には、歴然とした実力差があるので、クラス担任の「でき」がイマイチであっても、算数(国語)の時間は「まし」な教師に見てもらえます。子供、保護者に対して平等なサービスを提供できます。最近の保護者は、自分の子供が損をすることには非常に敏感で、教師の実力差が学級不信の原因になっていることが多いです。これを防ぐのに教科担任制はいい手だと思います。 ◎それは、子供にとっても、 教師にとっても、苦手な相手とずっといっしょにいなければならないという閉鎖された状態を回避することにもなります。 デメリットとしては、 ●子供が一定の教師以外に教えられると落ち着かない。 ●教育改革と行事過多のおかげで、ただでさえ時間割が複雑怪奇になっているというのに、教科担任制にしてしまうと時間割を組むことができなくなってしまう。 などでしょうか。 私はメリットの方が大きいと思います。 それで、とにかく、2教科の交換だけでもいいから、今年は、とにかく4月当初からやらせて欲しいとお願いしたところ、 「まずは、学級づくりを落ち着いてされて、それから試してみてはどうですか」 とのご回答でした。管理職様は、教科担任制に対してそれほど否定的な姿勢というわけではないのですが、暗に、 「チャレンジはやめてくれ、今まで通りが一番」という公務員的態度を匂わせておられました。 メリットもデメリットもあり、明らかに悪いことではなくっても、学校には、新しい(そもそも教科担任制はそんなに新しくもないです)こと、まわりと違ったことには着手できない空気があります。 ブヨブヨです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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