年末にNBA日記を書くとは想定外だったが、降ってわいた
注目の一戦だ。これは書くしかない。
2023年最後の試合でもある。
トロント・ラプターズ
イースタン・12位 12勝19敗 勝率.387
VS
デトロイト・ピストンズ
イースタン・15位 2勝29敗(28連敗中) 勝率.065
28連敗。NBAの75年を超える歴史上でも、ワーストに並ぶ記録だ。
正確にはシーズン跨ぎを含めたワーストタイであり、単一シーズンに限った場合の従前の記録は26連敗だった。
そちらはすでに更新してしまっている。
この試合にピストンズが敗れれば、真のニューレコードとなる29連敗に。
期間で言えば、実に丸2か月もの間全く勝利が無い。
NPBで2か月間ずっと全敗となると、大体50連敗近くになるか。
そして
何の因果か、この29連敗目を賭けた試合で当たるのは我らがラプターズ。
少し前からそんな予感はしていたのだが、狙いすましたようにお鉢が回ってきたというわけだ。
だが正直なところ、こんな状況でもラプターズが負ける可能性が頭にあった。
2018の夏、ラプターズで最優秀コーチ賞を受賞しながら解雇されたケイシー元HCがピストンズに移ってからというもの
なぜか負けてばかり、たまに勝っても負傷者が出る対戦カードになっていた(⇒
2022/1/15)。
優勝した2018-19シーズンですら、0勝3敗と見事に全敗した。
プレーオフで当たっていたら、1回戦で下克上を食らっていた可能性まである。
どんなに弱くても、ピストンズはなぜか
ラプターズにだけは勝つのだ。
いつか思ったね、これはケイシーの呪いか?
が、昨季を最後にケイシーHCは退任した。
これならもう呪いが発動することもないだろう。
とか考えていたら……
OOOOOOOOOOHHHHHHHHHH! VERY SURPRRRRRISE!!!
朝にトレードが成立。
ラプターズ⇒ニックス:アヌノビー、アチウワ、フリン
ニックス⇒ラプターズ:バレット、クイックリー、2巡目1個
NBA入りからずっと在籍し続けて7年目だった、アヌノビーをトレードに出すこととなった。
確かにアヌノビーを欲しがるチームが複数あったのは周知の通りだし
ラプターズは今年も5割程度しか勝てないのなら主力をトレードせざるを得ない。
だが、それでもやはり優勝メンバーと別れるのは惜しい。しょぼーん(´・ω・)
代わりに加わるRJ・バレットは、八村と同期の5年目(ドラフト3位)。
トロント出身、地元のスター候補生だ。
クイックリーは若くて腕のいいシューターのようだ。
ルーキーのディックはもう少し時間かかりそうな上、アヌノビーが抜けた分も補いたいのでありがたい。
だが目前の問題として、
今日はトレードで移籍する選手抜きで試合をしなければならない。
今日に限ればただ戦力が下がっただけになる。
さらにピストンズがホーム側の上、ラプターズは昨日ボストンで試合してデトロイトに移動してきたばかり。
これだけ不利な要素が積み重なれば、戦績の差を逆転する可能性は低くない。
かくして、予感は的中した。
互いにシュートが入らない展開ながら、2Q途中からリードを許し44-52で折り返す。
シューター不足のはずのピストンズだが、今日は4割以上でスリーを決める。
一転して3Qは42-38のハイスコア展開。
半分ほどで70-70に追いつき、最後で先行されるが86-90。
この時点での4点差はあってないものだ。
3QはFG成功率がラプターズは80%、絶好調だった。ピストンズの60%も十分に高いが。
NBA史上ワーストの29連敗か、それとも今日で止めるか、勝負の12分が始まる。
4Qの残り6分あたりで、カニングハムとアイビーが連続でスリーを決める。
99-110の11点差になり、事実上ここで勝負はついていた。
ここまで7得点のバーンズが最後の6分で11点を入れるも、着実に点を入れるピストンズに追いつけない。
最後は
長い長いファウルゲームに。
連敗脱出のプレッシャーでフリースローを落としてくれることを期待したが、今日に関してはその期待も当たらない。
結果、
127-129でピストンズに負けました。
2か月も続いた、ピストンズの28連敗が終わる時がついに来た。
23連敗あたりからそんな予感がしていたのだが、
この歴史に残る連敗を止めるのは我らがラプターズだった。
ケイシーHCが退任しても、まだピストンズに勝てないのかorz
この1週間くらい、
毎試合のようにピストンズがトレンド入り。
他チームのファンも、連敗から脱するべく全力を尽くすピストンズを応援していた。
そして、ついに勝利を挙げた
この日の盛り上がりはこれまでの比ではない。
だが……ラプターズファンの僕は、その盛り上がりに乗っかることができなかった。
お祭り騒ぎの群衆を、ただ1人遠くから眺めるのみ。
ぽつーん……
NBAファンとして、今日ほど孤独を感じた日はない。
First updated 2024.01.05 22:56:38