ナイスガイの帰還
4/03に続いて、またNBA日記だ。今日は、2019優勝メンバーのダニー・グリーンを迎える。※画像引用元:ラプターズ公式Twitterhttps://twitter.com/Raptorsトロント・ラプターズイースタン・5位 46勝33敗 勝率.582VSフィラデルフィア・セブンティシクサーズイースタン・4位 49勝30敗 勝率.620ダニーはカワイ・レナードとともに、2018オフのトレードでスパーズから移籍してきた。2014年にスパーズで優勝した、その経験を見込んでのトレードだ。定評のあるスリーとディフェンスで、ラプターズでも活躍を重ねる。このシーズンのスリー45.5%は非常に高い確率で、リーグ2位に入った。オールスターでは1日目で解説を務めたり、NBA外ではサージシェフの番組に呼ばれたりアイスホッケーの試合を生観戦しに行ったりと、エピソードも豊富にある。ファイナルGame1の前に本拠地周辺を見てきた時には、車で会場入りするのを見かけた。そしてラプターズでも優勝、2個目のチャンピオンリングを手に入れた。次の写真はパレードの時に。2人とも契約はその1年のみ、オフにはFAとなった。カワイが故郷のクリッパーズと契約するのを見て、ダニーはレイカーズに移籍した。ラプターズは世代交代に入るため、ベテランにとっては残るメリットは薄い。移籍した選手に対しては、チャンピオンリングの授与は試合でホームを訪れた時に行われる。ところが、2019-20シーズンにレイカーズがトロントを訪れることは無かった。終盤の3/24に試合が予定されていたが、その前にコロナによりシーズン中断。翌シーズンは、ラプターズはトロントで試合ができず、フロリダ州タンパに間借り。優勝してから、3年近くが過ぎている。リングを郵送でもらうこともできたのだが、ダニーは断ったらしい。ファンの集まるスコシアバンク・アリーナでもらいたい、と。バブル開催となった2020プレーオフにて、レイカーズは優勝。ダニーは個人で2連覇することとなった。シーズン中に冗談めかして「レイカーズのリングの方を先に受け取ることになるかもね」と語っていたが本当にそうなったではないか。2020オフ、トレードによりシクサーズに移籍して現在に至る。個人成績だけを見れば、取り立てて優れた選手というわけではない。しかし、派手さは無くても堅実に仕事をこなし、チームを勝利に導く。まさに職人というタイプの選手である。実際、彼の通算勝率は非常に高い。2020-21シーズン終了時点で、レギュラーシーズン通算544勝213敗、勝率.7186。10年以上NBAにいて、勝率7割以上は尋常ではない。NBA歴代10位、現役に限るとカワイに次ぐ2位に入る。年齢は現在34歳だ(Blackと同じ1987年生まれ)。この調子なら、引退まで7割キープも可能かもしれない。プレーオフでも活躍でき、これまでに3回優勝している。3つのチームで優勝した選手は、NBA史上でも4人しかいない。そのうちの1人だ。今回は、試合前に会場アナウンスが入る。Fans, would you please direct your attention to video board, for a very special presentation.ファンの皆さん、どうぞビデオボードにご注目ください、これより特別なプレゼンテーションを行います。some really big rings 💍 @DGreen_14 pic.twitter.com/XsjzIHAxEC— x - Toronto Raptors (@Raptors) April 7, 2022 Danny Green receives his 2019 championship ring before Sixers-Raptors 🙌 pic.twitter.com/NmOXgkVOur— NBA TV (@NBATV) April 7, 2022 1年だけの在籍にしては、気合いの入ったトリビュートビデオだ。チャンピオンリングの箱を持ってくるのは、今やラプターズの主力となったシアカムとヴァンブリート。優勝までの道をともにしたチームメイトだ。当時すでにエースとして君臨し、2回戦でラプターズとGame7まで戦ったジョエル・エンビードも他のシクサーズの面子とともに拍手を送っている。最近はベンチスタートの試合もあるが、今日はダニーが先発で登場。シクサーズの初得点をスリーで決める。この1本を皮切りに、開始5分弱でスリー5本を全て決められる。あっという間に2-17の15点ビハインドになった。が、1Qの間に半分まで減らす。26-33で1Q終了。2Qで一度追いつくが、最後にエンビードに連続で得点され56-60で折り返す。ラプターズが10/19(53%)、シクサーズが11/19(58%)と、互いに前半だけでスリーを10本以上決める絶好調。その割にハイスコアゲームというほどではないのは、互いにDFも優秀だからか。後半のシクサーズ初得点もダニーだった。3Qはシクサーズの僅差リードが続くが、終盤でラプターズが逆転。しかし、後半も入りまくるシクサーズのスリーの前に決定的な差はつけられない。ダニーは7本のスリーを投げ、6本も決めてきた。スコシアバンク・アリーナと相性いいのか?4Qでようやく、本格的に流れがラプターズに向いてきた。最大10点をリードした後、全員でつないで逃げ切る。結果、119-114でシクサーズに勝ちました。シアカムが37得点、11リバウンド、12アシスト。1試合で3つとも2桁に達することを、トリプルダブルという。(本当は「ブロックとスティールも加えた5つのうち3つが2桁」だが、これらは1試合で2桁はほとんど無い)さらに、ゲイリーも30得点を加えた。後半も両チームともにスリーがよく入り、ラプターズは15/33(46%)、シクサーズは19/36(53%)だった。レギュラーシーズンでじっくり観たい試合は今日が最後だ。残り2戦、プレーオフ圏外のロケッツとニックスを残すのみ。後ろのブルズとの差は2ゲームある。直接対決で負け越しているので並ばれてはいけないが、あと1勝すれば5位が確定する。ちなみにシクサーズが2敗、ラプターズが2勝なら4位と5位も入れ替わる。が、シクサーズの相手は2戦ともプレーオフ圏外の、ペイサーズとピストンズ。4位に上がるのは期待しない方がいいだろう。次回のNBA日記は、プレーオフ1回戦のGame1の日に書く。4/16か17だろう。