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品田知美の空中庭園

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Ayami0719

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カテゴリ:イベント
 九州とは信じられないほどの雪の中、出張で熊本県にでかけてきた。昨夜の飛行機は大阪行き名古屋行きの欠航が相次ぐなか、幸い東京行きは無事に発着してくれた。たまたま耐震偽造問題で破産申請した木村建設の本社のある八代市で人にあう仕事だったので、市街を少し散策してみた。本社は市街からかなり離れたところにあったようで見られなかったのが残念だ。
 いまどき地方都市は歩き回るとどこでも寂しい。しかもこの寒さである。それを割り引いても、ほんとうに寂しい中心市街だった。たまたま休みだったお店もあるが、市街の中心であるはずの商店街の中核に建つサティは、閉店セール中だった。30年前からたっているというのに、、。どうやら、市街から離れたジャスコの出店で、商店街はとどめをさされたらしい。旧駅、城郭跡、新幹線の駅、港湾、これらが連関なく分散して配置している。旧駅裏には引き込み線付きで製紙工場が建っている形式が、チッソ工場のある水俣駅と同じである。そういえば午後のまだ明るい時間帯に歩いているのに、小学生くらいの子どもには、一度も会わなかった気がする。
 パンフレットによれば、八代は明治時代に近代的な工場をつぎつぎと誘致した産業都市なのである。オイルショックのころ、公害問題もあり景気にかげりがでるまでは、県庁所在地である熊本市よりも1.73倍給料が高かったそうだ。そこから、活気にはかげりがでて今に至っているのだろう。新しい時代への期待が新幹線誘致にかけられていたが、田畑を貫く新幹線の新駅周辺はまさに人気も街もなく、街の活性化への起爆剤になるとはとても信じられない。
 昔日の名残は、林立する歓楽街にもほの見える。札束を握りしめた男性が遊んだ場所があちらこちらに見える。自らの魂を札束と引き換えに一度工場に売り渡してしまった歴史と文化の街は、まだ立ち上がるきっかけをつかめていないうちに、不幸な事件を背負うことになってしまった。
 こんな風景は全国のあちらこちらでみられるに違いない。でも、1300年もの伝統のある八代にとってみれば、たかだか100年の出来事である。仕事で出会えた地域を愛し奮闘する人々がここにいるかぎり、八代には新しい息吹が芽生えると信じている。





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Last updated  2005/12/24 02:27:25 AM
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