テンペラ教室最終回
浦和のテンペラ教室12月最終講座。 「次回はフレスコをやりまーす。下絵を忘れませんように」という申し合わせで迎えた最終回。 講座会場の一月からの移転ということで、車で出かけた。 普段電車で30分の距離を約1時間。ところが、年末のせいか渋滞がひどく20分の遅刻。 さて、フレスコをやりましょうと荷を解けば、出掛けに用意したレンガとパネルは入っているが、肝心の漆喰が無い! あちゃ~ッっと思った時には既に手遅れで、さいごの講座は、技術を中心とした交歓会に変身。 プロフェッショナルを自負する講師として、顔向けのできない2時間でした。 ゴメンナサイ。来年、埋め合わせさせていただきます。 今年の成果は、10月からダビンチのフィレンツェ派技法とボティチェルリらのテンペラグラッサの体験による、油性絵具と水性絵具の本質的違いの体験。時代的に重なる別個の技法の特製を理解することにより、絵画の構造と材料の影響がいかに表現に現れるかを実感したと思う。 テンペラグラッサ フィレンツェ派技法 顔料は、同じものを用い、メディアと扱う技法だけがことなったもの。 同じ作者による模写でも、その違いの大きさに気づく。 カルチャー教室で、こういったところまで踏み込めたことに、とりあえずは満足した一年だった。 もっと材料から作者の求める表現に行き着くまで、作者とともに研究していく講座にしたい。 でも、絵を描くことって、愉しいですね…。