|
カテゴリ:縄文
ニタイとキナナ
縄文時代に関する漫画を探していた。 検索で出てきたのは、「ニタイとキナナ」という漫画だ。 早速、購入して読む。 無料試し読みはこちら http://www.seirinkogeisha.com/book/sample_flash/nitai/comicflash.html
内容は、素晴らしいとしか、言えない。 三内丸山遺跡が発掘される前に書かれた縄文の集落や、人々の暮らしぶりの描写が秀逸である。 普通の縄文時代の人々の暮らしや風俗まで描き込んでいる。 第7話「野宿キムン・エポケ」の中で、森に迷うキナナとシャナが、二又のブナの木で、作法をまもって野宿をする。夜中に栃の木の物の怪のようなものが、ブナの木を尋ねるが、ブナの木がその申し出を断る。 そんなエピソードをどこから持ってきたのだろうか。
縄文時代の山の中は、自然の精霊など何かが蠢いていただろうと予測する。 その根拠は、自分のDNAだろうか。 山登りをすると感じる森の萌える緑の勢いだったり、静謐と佇む木々全体の神聖な感覚など、なにか森や山に住む存在を感じる。 現在のマタギも山の中では、独特な言葉遣いをして、山の神を逆なでしないようにしている。 そんな、日本人の奥底にあるプリミティブな感覚を呼び覚ます完成された縄文の世界感を持つ漫画が「ニタイとキナナ」だ。
二又のブナの木については、どの出典を元に描かれたのだろうか。 アイヌの民話だろうか。柳田国男の著書だろうか。
同じ作者 高室弓生さんの、「漫画古事記 神々の物語」も読むが、登場する様々な神を描き分ける筆力が凄い。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.11.26 06:44:43
コメント(0) | コメントを書く
[縄文] カテゴリの最新記事
|