ふ た こ ぶ

何だか最近「両性具有な感じ」を味わっている。

小さい頃から、なぜか自分は女ではないような気がしていた。かといって男というわけでもない。一応、所属としては完全にノーマルな女子だし、恋愛もするし子も産んだけども、何と言うんだろう、世間の女子たちが持つ華やかさや可愛らしさや柔らかさが自分には全然なくて、とてもじゃないけど堂々と「女子でーす」とその中に飛び込んでいく勇気がなかったのだ。

たまに奮起してスカート履いてみたり、ヒール靴履いてみたり、女っぽく振る舞ってみたりすると死ぬほど疲れる。女子ってこんなに疲れるなら女子じゃなくていいや、と思う。しかも女装気分で微妙に後ろめたい。おまわりさんに注意されないかしら、とさえ思う。

そんなわけで別に男ではないけども「おっさんぽい地味な女子」として本当に地味～に地味～に生きてきた。が最近になって突如、ベリーダンスによって自分の中の女性性が目覚めてしまった。外側から無理に女性らしくするのとは違って、そもそも自分の中にしっかり女性性は眠っていたんだ！という衝撃。ダンスがただそれを引き出してくれた。日常の中でうまく出せなかったものが、ダンスでなら出せるのだった。私はちゃんと女子の肉体を持ってるし、女性らしい柔らかい動きもできるんだという衝撃・・・。

女性性は曲線で、男性性は直線。とどこかで聞いたような気がするけど、本当にそうだと思う。私はどちらのエネルギーも持っていて、好きな時に好きな方を使うことができる。女性性が引き出されたからといって日常全てが女子っぽくなるわけじゃなく、元からのおっさんくさいキャラも健在だ。どっちかを抑えると苦しくなってしまう。両方でいいんだ、両方あっていいんだ、しかも両方とも思いっきり出していいんだ、というのがすごく自由で嬉しくて仕方ない。どっちも全開で！ゴージャスに！女性性が出てきたことによって、自分の中の男性性も今までよりずっと受け容れやすくなった気がする。

なんてことを思ったのは、昨日久々にオカマちゃんな友達と電話で話したから。来月某所でベリーダンスを踊ろうと思って、一緒に踊らないかと誘ったんだけど、イヤだってー。絶対面白いと思ったんだけどな！彼というか彼女？にはしばらく会ってないのだけど、以前は美輪明宏ちっくな豪華絢爛系だったのが、最近は「チャラ男」キャラになっているらしい。自分のことを「俺」とか言っていて、ええーあたしじゃないの！？とすんげー笑った。い、違和感！でも私だって「あたし」「俺」を両方使うし、ものすごい女子っぽい部分もあれば男子っぽい部分もあるわけで、ただ属性として肉体として彼は男子、私は女子、と一応なっているだけで中身は似たようなもんじゃないかと思った。どっちもあるんだよね。たぶん全ての人に。そんでそれを自分の好きな方法で、思う存分表現すればいい。