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カテゴリ:生活
以前、プラウダが書いていた米国の金利が08年後半には1.5%まで落ちるという記事が現実味を帯びてきた。円高は続くと思われるからウチの会社も米国での取引はしゃあないが、アジアや新興国との取引は、ユーロ建てにすべきだろう。ユーロ建てならドル暴落の影響は最小限に抑えることができる。
さて、きょうはきのうリンクしておいた「エンデの遺言」の映像を再度見直した。常識的なカネは金利を生むが、世界に流通するカネの金利計算をするとあと2世代もすれば、経済は破綻するか、自然環境が破壊されつくすかのどちらかだという主張があった。信じようが信じまいが、これは、単純な事実であって、だれでもコンピュータで計算できると駄目押ししていた。補完通貨としての地域通貨が1929年の恐慌のときに活躍したというから、まさにこれはタイムリーな話だ。欧米には、こうした実験精神が受け入れられやすい土壌があるので、今回だってしぶとくやりすごせると思う。要は、タフなんだわ。日本でも地域通貨がたくさんあったけどどうなんだろう。 地域通貨を扱うスイスのWIR銀行。経済の80%が中小企業で、そういう地方の中小企業で働くひとびとが、労働し、正当な対価を得て、慎ましく生活していくのに利息のない地域通貨が大活躍しているのは驚いた。こういう話は、日本の貧困にあえぐ地方の個人事業主・中小企業を支える仕組みとして、ヒントにならないだろうか。 メモッておきたいのは、貨幣の3つの機能。ひとつは、働いてカネを稼いでパンを買う、交換手段としての機能。もうひとつは、蓄財・財産形成のための機能。これはどうだろう。カネが利子を生むので、不労所得をめざす馬鹿もんが出てくる。中田安彦「世界の人脈」(講談社現代選書)なんかでまとめられてた「覇者のネットワーク」なんてのはこれだ。それから最後に、資本としての機能、つまり投資のために使われる機能で、証券取引所で扱われる貨幣そしてコンピュータネットワークの中を走る情報としてのカネがそれだ。 きょうの株式日記と経済展望がいい。お題は、中東や中国の政府系ファンドの損失拡大は避けられない。正論である。 …政府が財政赤字で大変だと言うキャンペーンは嘘なのだ。政府は通貨を発行できるので財政が赤字でも国債を発行して穴埋めが出来るし、永久的に返済する必要がない。どうしても必要な場合は国債と紙幣とを交換すれば済んでしまう。経常黒字の国ならばそれが出来る。 このような政府がファンドを運用するのは馬鹿げているのであり、国家はいくらでも紙幣を印刷して使えるのだから相場に手を出す必要がない。もちろん国内経済が発達していない国ではこのような事は出来ない。日本のように供給力があまって需要が足りない国では国がマネーを供給して経済を回す必要がある。日本の財務省の役人はそれが分からないから増税して需要をかえって減らしてしまう。 国内に産業がない国が勝手に通貨を発行すれば直ぐにハイパーインフレになってしまう。アフリカのジンバブエでは66000%のインフレになってしまって紙幣が通用しなくなってしまった。アルゼンチンやロシアでもハイパーインフレが起きて億万長者があっという間に無一文になってしまった。国内経済が破綻してしまうとそうなってしまう。 日本の場合はまったく逆であり日本経済が強すぎて円の価値が上がり続けてデフレになっている。円が強いと海外のものが安く買えるから物価が下がってしまう。なぜ円が強いのかと言うと世界中の人が日本製品を欲しがっているからだ。国内に需要が少ないから海外に売って外貨が貯まる一方だ。ならば国内で需要を増やせばいいのに政府日銀はインフレを恐れて増税してデフレにしてしまった。 中東産油国やシンガポールのような、国内に産業が乏しい国では政府系ファンドの存在意義もあるのかもしれない。しかし中国や韓国のような国がシンガポールの真似をしても上手く行くはずがない。それよりも国家運営をしっかりやって欲しいものだ。 日本のような品位のある国では政府系ファンドなどやるべきではない。為替などでドル買いをしたりするのは一種の通貨投機ですが、これも本来はやるべきではなく為替相場に介入するのは非常時のみにすべきだ。政府日銀がドル買いするからアメリカの投機筋はドルを売ってくる。買う人がいなければドルは売れない。 アメリカやイギリスは金融立国を目指したようですが、昨日書いたように英米の金融業界はメルトダウンしつつある。15億ドルもするベアースターンズ社の本社ビルは只同然で売られてしまった。金融業は破綻してしまうと後には何も残らない。 産業は農業、工業、サービス業へと発達してきましたが、農業や工業があってこそのサービス業であり、中東産油国やシンガポールのような農業や工業が発達しにくい国だからこそ金融業を国策産業にしようとしている。だから政府系ファンドも出来たのでしょうが、日本のような産業国家がすべき事ではない。金融業は所詮はバクチなのだ… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 21, 2008 08:40:40 PM
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