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カテゴリ:生活
5年後にセンター試験を廃止して、高校在学中の複数回におよぶ到達度試験というのに鞍替えするらしい。
ぼくはこれには反対だ。第一に、2年の夏休みに、進路が決まるに等しいので、部活が廃れる。代わりに、金の出せる家庭は、予備校にやらせる。 こんな制度を導入すれば、真っ黒に日焼けした頑健なスポーツ青年が消え、眼鏡をかけた、青白い、露骨な自己愛に酔うガリ勉たちが跋扈する世界が立ち現われるに違いない。 予備校は、一教科月15000円だから、英語・数学・現国で45000円と決して安くはない。したがって、裕福な家庭は、部活がなくなって価値観が単一になることで「自由」な進路選択をすることができる。 新しい制度導入下では、部活をするなんて馬鹿のすることとなって、賢くて、家計にゆとりのある生徒は大手を振って、予備校に通うことができる。「自由」を獲得できるのだ。 そもそもセンター試験廃止の理由がいまひとつ説得力を欠いている。 一発試験悪玉論で、まじめにコツコツやっている学生に日が当たらないのは不当だというものだ。その他の議論は、日本の教育制度が機能していないという抽象論にすぎない。 しかし、なぜ一発試験が悪いのか、そこんところがよくわからない。予備校通いがまじめにコツコツやることなのか。一体、日本の為政者は、何をやりたいのか。 医者、弁護士をはじめ、国家試験というのはすべて一発試験である。 ゆとり教育でこの国の教育を駄目にしたことを想起すべきではなかろうか。せっかくすべての大学に受け入れられたセンター試験を廃止するのは何かおかしい。まさか私怨ではあるまい。首相が偏差値の低い大学出身であることは万民の知るところである。 偏差値を敵視するあまり、センター試験を邪険にするのだと勘ぐってしまうのだ。小手先で何をしようとも有力校の優位は揺るがないし、駄目な学校はやはり駄目なのは変わらない。 くやしいのは受験勉強の低年齢化が進むので、子供たちの負担が大きくなることだ。いつもあおりを食らうのは弱い者だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 2, 2013 10:05:38 PM
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