ガリレオΦ (エピソードゼロ)
「実に面白い。」 10月4日(土)は、「容疑者Xの献身」の封切日であったが、これと併せて、フジテレビ系の土曜プレミアムでも、「ガリレオΦ (エピソードゼロ)」をやっていた。以前のテレビシリーズでは、原作になかった新人女刑事内海薫とのコンビで事件に当たっていたが、このガリレオΦの舞台は、湯川学が内海と出会う3年前、まだ、准教授が助教授と呼ばれていた時代である。○ガリレオシリーズ(東野圭吾:文藝春秋社) 今回の事件は、とある島で起きた密室殺人。会社の元社長で今は車イス生活を余儀なくされている友永の、鼻つまみ者の息子が離れの小屋で刺殺され、小屋は炎上する。小屋には内側からチェーンが掛けられ、密室状態であった。事件を調べていた草薙は、たまたま大学の掲示板で、同じバトミント部だった湯川の名前を目にし、調査を依頼する。実は、草薙は学生時代に、湯川に殺人事件の濡れ衣を着せられるところを助けてもらったことがあったのだ。 今回は、湯川と草薙の学生時代の話も入っているが、湯川はやっぱり、学生時代からあの調子だったようだ。ある程度歳をとれば許せるが、学生であれでは、ちょっと考えものだ。きっと大学の先生方もやりにくかったに違いない(笑)。ワンシーンだけだが、「容疑者Xの献身」に出てくる石神が(後姿だけだが)4色問題に取り組んでいる姿が出て来て、きっちりと映画へ繋げている。 ところで、四色問題とは、どのような平面上の地図も、4色あれば塗り分けられるというもので、一見簡単そうに見えるが、多くの数学者が証明に挑み破れていったという、まさに悪魔が出したような問題である。容疑者Xで石神が仕掛けたトリックが「解けそうで解けない」というものだったが、この4色問題とどこか似ている。ちなみに、この4色問題、現在は証明されているが、コンピュータを駆使した、力技によるもので、いわゆるエレガントな証明はまだ行われていない。もしかして、石神も、これに魅入られて、人生が狂ったのか・・・。 おまけに、湯川がビキニ大好きということも分かってしまった。(大抵の男はビキニ好きだが) 塩野谷が、湯川を事件現場に引きとめようと、すごいビキニを持ってきたとアピールしていたのがなんとも面白かった。(嘘だったのが残念) 今回のトリックについては、本当にあの方法で、うまくいくのかは、専門外でよく分からないのだが、ちょっとできすぎのような気もする。はたして、凶器が、あんなにきれいな形に形成できるのだろうか。 それにしても、今回は、口癖の、「実に面白い」が、いつもより多かったような気がするのだが・・・。(原作)・東野圭吾(出演)・福山雅治(湯川学)・長澤まさみ(塩野谷朱里)・渡辺いっけい(栗林宏美)・北村一輝(草薙刑事)・蟹江敬三(友永幸正) ほか○「探偵ガリレオ」の記事はこちら○「予知無」の記事はこちら○「容疑者Xの献身」の記事はこちら○映画「容疑者Xの献身」の公式HPはこちら○応援クリックお願いします。 風と雲の郷 別館「文理両道」はこちら風と雲の郷 貴賓館「本の宇宙(そら)」はこちら 本日の貴賓館「本の宇宙(そら)」には、貴賓館オリジナル記事として,ファンタジーあふれる「はいいろの童話集」のレビューを掲載しています。併せてご覧ください。→こちら