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カテゴリ:読書
『千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン 』
著者 野村進 発行 角川oneテーマ21新書 読書魔人ことぷぅさんのサイトで紹介されていたので読んでみました♪ 日本には創業100年を超える会社が10万社以上もあり、世界最古の企業も存在しているそうです。 その千年以上の歴史を持つ会社は大阪の金剛組という寺社建築を請け負ってきた建設会社で、NHKスペシャルでも取り上げられてました。 それらの老舗企業の中から特に製造業にしぼって取材しているのですが、なんというか日本人の奥底に存在する「職人魂」を垣間見たような気がしました。 老舗企業とはいえ、昔ながらの技法や技術にこだわり続けているのではなく、意外な分野に進出して重要な存在になっているのです。 昔ながらの工芸品、金箔を作る会社が携帯電話の基盤になくてはならない銅箔を作り、高知の酒造メーカーが化粧品を作る。 共通しているのは、移り行く時代にあわせて変化していくのは技術であって、経営手段ではないのですよ。 あくまでも本業の延長線上に新しい仕事が見えてくる。 いずれも「血族にこだわらない、優秀な人材を育成する」「本業を外れた仕事をしない」ことを徹底しているそうです。 しかしながらさてさて、海外からの投資ファンドが日本の会社の株式をどんどん買い付けようとしている現在、これらの企業がどこまで自己防衛できるのでしょうか。 株主至上主義を通されると、ここまで守り抜いてきた貴重な技術が採算問題だけにとらわれて破壊されてしまうのではないかと心配してしまいます。 グローバル化もいいのかしらんけど、ちゃんとした真心を持った、これらの会社がきちんと存続できていく日本であってもらいたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.08.13 02:44:11
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