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カテゴリ:読書
『アヒルと鴨のコインロッカー』
著者 伊坂幸太郎 発行 創元推理文庫 アヒルと鴨のコインロッカー 映画化されてるって今頃知りました。本当に世間知らずですいません(涙)。 毎日アンパンマンばっかなんだもん・・・だけどアンパンマンの膨大なキャラクターも全然覚えられないよぅ。情け無いのう。 しかし、現実味がないほど整った顔立ちの無表情な美女が大塚寧々ってどうなんでしょう。 ま、いずれ映像の方も見る機会があるでしょう・・・数年後には・・・(遠い目)。 冒頭、田舎から大学進学のため上京してきた学生、椎名は引越し先のアパートで、河崎という男と出会い、「一緒に本屋を襲わないか」と誘われる。 わけもわからないまま、何故か本屋強盗に同行するはめになった椎名。 なんでこんなことになってしまうのか?? その理由は・・・? 物語は二年前から始まるのである。 現在のパートの語り手は椎名、そして物語のそもそもの糸口である二年前のパートの語り手は琴美という女性である。 いやー、この二人の一人称が交互に語りつつ、見えてくる全容。 相変わらずすごい筆力です!! さてさて、今回登場する悪は、「動物虐待を楽しむ連中」。 ペットショップ店員の琴美と恋人のドルジは、ペットショップからいなくなった犬を探していて、轢死した猫を見つける。 その亡骸を埋葬していた公園で、彼らにでくわす。 「でもそろそろわたしたちも動物苛めから卒業してさ、さらにステップアップしたほうがいいんじゃない」 といけしゃあしゃあとはしゃぐペット殺したち。 その言葉通り、付けねらわれるようになった琴美たち。 さらに琴美の元彼、ペットショップの店長たちも巻き込まれ、実に哀しい物語が浮かび上がってくるんですよ・・・読んでいてつらいというか切ないといいますか・・・。 毎回おなじみのパズルのような緻密さに感動を覚えつつ、ラストの朝のシーンの黒い柴犬の登場に胸を不意打ちされ、どうにも切なく涙がにじんでしまったのでした。 うおー、伊坂作品は本当にどれをとってもハズレがないというか、感動というか、再読してすみずみまで読み込みたいという思いにかられます。 今度じっくり読み返してみるとしましょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.01.07 16:41:03
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