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テーマ:株式投資日記(20511)
カテゴリ:破綻・再生
月曜日のNYはやっぱり波乱が起こる? 現時点ではダウ平均は3%近いマイナスで推移しています(朝になるとどうなるか?)。
個人的には、早くストレステストの結果を公表しろ という気持ちです。あちらからも、こちらからも、はるかかなたの大統領からもその、「予告編」 が流れており、投資家心理としては、「結局、どうなんだい、5月まで待てって言うのか?」 ということではないでしょうか? 銀行決算が予想よりもよい、といっても債権ディーリング益と金利を下げたために、貸し出しスプレッドが拡大したという一時的な要因であることを週末になって気がついて、月曜日に売りに出た、という感じでしょう。 また、JPモルガンもバンクオブアメリカも、個人ローンやクレジットカードの焦げ付きによる損失が拡大しており、失業率の増加を考えられるとある程度予想が付いた結末と言えるでしょう。 ストレステストの「予告編」では、いくつかの銀行は追加資本注入がいること、しかし返済可能な銀行もあること、など言われています。追加資本がいらない銀行は、失業率が10%になってもやっていけると言われていますが、それは収益の範囲内での貸し出し損失の償却をこなせるだけであって、業績がV字回復することを意味していません。 したがって、当面うだつの挙がらない業績推移を示しそうです。 追加資本が必要な銀行は、まず自助努力で増資を行う期間を6ヶ月と定められていますが、みなさん、今のシティの増資に応じますか? サウジアラビアの王子様もこりごりでしょうね。ということは、税金の出動ですが、CEOがクビだのボーナスはカットだの、暗い話になりそうです。
********************************************************** 一方、日本。日立、東芝、エルピーダ、(JALや三菱自動車も???)。公的資金申請の可能性がある企業がたくさん出てきました。日本版デトロイトスリーのような感じになるのでしょうか? 東芝(公募増資を発表、公的資金は最終手段)日立とGM、クライスラー・・・。 日本ではどのような基準で公的資金を入れるつもりでしょうか? 経産省の役人にしかわからない法律・手続きでひょいひょいとコトが済まされるのでしょうか? あちらの国(正確にはミシガン州デトロイト)では、まず債権者に債務免除を申し出(会計的には債務免除益が出るので、自己資本の毀損を防げる。当然、背中の荷物は軽くなる)、CEOは引責辞任、報酬は1ドル、徹底的なリストラなど、国民に税金を投入しても仕方ないような 「演出」(当然実態がある演出ですが) がなされています。 デットエクイティスワップも話し合われています。そして政府資金はつなぎ融資だったり劣後債だったりします。要するに返済を前提としています。 仮に日立や東芝に公的資金を注入して、2社を合併させて大リストラ、大産業再編をして、その後、各事業を独立させるような荒治療でもするのなら「国益」には適うかもしれないが、できっこないだろうな。しかし、仮にできると、かなりよい企業がたくさんできるだろうという期待感もある。 JALなどは、航空会社が破綻しても世界的にはなんら珍しくない。公的資金で支える理由は何だ? 会社更生法を適用しても、羽田や成田から飛行機は飛び立てるはずです。
総理は確か、つい数週間前ロンドンで、「保護主義はやめよう」 といったばかり。歴代総理大臣の中で、彼ほど言葉に重みのない、軽薄な人もいないと思ったが、公的資金と保護主義、どちらを採るか。
もちろん働いている人には一大事だろう。しかし、会社更生になったからって、全員がクビになるわけでもなく(退職金は一応優先債権で返済順位は高い)、公的資金を申請してもリストラされる人の合計は大きく変わらない。残念ながら経営不在のまま、不採算事業を継続していたツケが一気に出てきたのです。 もちろん、従業員の方も納税者なので、「自分が払った税金の一部で難局を乗り切って何が悪い」 という意見もあるかもしれません。 しかし、経営者には、その前にやることはあると思います。
将来、GMが復活して、日本のこうした企業が「甘え」のままだとしたら・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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