境界線の上と下で。
去年10月より使い出したi-phone。購入直後よりトラブル発生。電話が掛かってきても電話しても繋がった直後にすぐ勝手に切れる。ウッキウキ気分で使い出したのだが、壁にブチ投げたい衝動に駆られるハメに。作造なんかは切れるからかけて来なきゃいいのに何度もかけて来るので、お~、そういえばな、、ブチッ。あのさ、携帯の調子が、、ブチッ。ナンやコレ!ワレ、、ブチッ。だから、調子悪、、ブチッ。ワレ!明日行って、、ブチッ。。。。。。。。。。。←もうかけなおす気力なし。返して来ん、、ブチッ。。。。。。。。。。。←絶対にかけなおす気力なし。リリリ、リリリ、リリリ、、、、←もう出る気力もなし。とお互い非常にイライラしたのだが。次の日返品しちゃおうと思っていたところ当日のお客さんの一人がappleのテクニシャンであった。さっそく来るなりかくかくしかじか文句を垂れたんだが、30歳位のこの兄ちゃん、『あ?ウチの製品はスゴイんだぜ。こんなのハードじゃなくってソフトの問題だから、こうしてああして、、。』と権造が持ってたPCに繋ぎ、なにやらゴソゴソしてハイ終了。あっという間にトラブル解決してしまった。その後カットしながら、以後トラブルがあったときはこことここ押してリセットしてみろと色々教えてもらった。サロンの管理もMac3台を駆使して行っており、なにかとトラブルが出れば権造のお客さんであるが為に電話で呼び出されかけつけてくれるこの兄ちゃん。その道のプロなので当たり前なんだが、この一体中身がどうなってるか想像もつかない物体をいとも簡単に直してしまう頭脳とはどんなものなんだろうと不思議に思う。そして先日来てくれたのは20歳くらいの男の子。この子もi-phone愛好者であり、いつも裏技見つけたとかこんな物ダウンロードしたとか見せてくれるんだが。『ちょっと、ゴンゾウ。オレのi-phone見てよ。』と渡されたので見てみると、スクリーンが全然違う。アイコンも全く別物に。i-phoneの形をした全く別物の携帯を凝視し言葉無き権造にあっけらかんと説明してくれたところによると、詳しくは書けないがアレコレ悪さして中身をすっかり自分の好みに替えてしまったらしい。。。すげーな。。。ゴンゾウのもやったげようか、すっごくカッコいいぜ~と言われたんだが、ただでさえ何かあったときに全く対処できないし何よりも悪い事であるのでその由説明し丁重にお断りしたんだが。この子もスゴイな、その頭の中身よ。さらにウチのチビ達に至っては、、、。我がPC内にはDVD再生ソフトが3種類あるんだが、日本のDVDを再生したりするためにそのうち1つは日本のリージョンにロックされている。あと2つのソフトはこっちのDVDとか他リージョン用に使わないようにしてたんだが、、。最近入手したタイ版のDVDを見てみようと残ったソフトで再生しようと思ったら、いつの間にか両方ともリージョン2(日本用)にロックされている。。。。まさかと思いチビに聞いてみたところ、あんぱんマンだのプリキュアだののDVDを見る時に勝手にあちこち押してちゃんと再生してしまい、結果オールリージョン2になってしまったようだ。権造の前ではいつも権造がDVDを入れて再生してたんだが、じっと見つめていると思っていたらチビの目というのは脳に直結してるようで作業の過程をもれなく脳内にインプットしてしまっているようで、今じゃ6歳にして マミ~、コンピュ~タでペイントしたい~と言えば一人で立ち上げソフトを選び出し勝手に一人でお絵かきしている。ここ造の方もi-phoneのyoutubeでチビ番組を見るのが好きであり、やはりちゃんとyoutubeのアイコンを押しブックマークの所へ行き自分の見たいものを引っ張り出してきてはボリューム調整しつつ気に入った所を戻したり嫌いな所をすっ飛ばしたりしながら見る。3歳なんですが、、、。その柔らかい脳ミソ分けてくれと叫びたい。この前の土曜日も出勤時に権造がうっかり机の上に置いて出かけてしまったデジ一を触っていたらしく、帰宅後違う場所にあったので あ~ちきしょうやっぱり触ってたか、、と思い写真を再生してみると、、。やっぱり撮ってる撮ってる。消去できるデジカメでよかったよなぁ、と思いつつ1枚ずつ消して行ってると ふと目に留まった数枚が。窓から外の景色を撮ったものなんだが、道向こうの公園の木に鳥がたくさん居たとかでちゃんとズームで鳥アップ。中にはピンボケも多数あったものの、『ディスイズ マイン。ディスイズ ココチャ~ンズ。』と一枚一枚説明してくれるもも造を見ながら、近くの川でどろんこになり遊んだり虫と戯れていた6歳の権造を思い出し、こいつは6歳の権造とはお友達になってくれるんだろーかと考えた。ある年齢を境にして、こういうハイテク駆使能力というものは専門職オンリーに限られるのであろうが、境界線のはるか上方でぽっかーーんとはるか彼方の境界線の下にいる人々を見ていると、付いて行くのは大変だとジワジワ実感している。境界線より上の人間達の行動というのは悲哀に満ちている。ちょっと前に来た権造と同い年のお客さんが息子(中学生)のカット中に鞄から取り出したのは 懐かしきウォークマン。コレには権造もビックリだったんだが、さすがにヘッドフォンではなくイヤフォン装着でご機嫌にマイミュージックを聴き出した母親に息子が『ヘイ、マミー。それは恥ずかしいから外で使うなって頼んだだろう。』ドギツイ一言。オイコラ息子よ、よ~く聞け。ゴンゾウが小さい頃なんかは音楽を録音するというのは一大事業であり、テレビのスピーカーの前にラジカセのデッキにカセットテープを入れて正しく配置し、お目当ての歌手が歌いだす時には家人一同微動だにせず沈黙を守り、途中電話がなったり救急車が外を通ったりしたら床に崩れ落ちたりしたもんだ。マミーにヘイはないだろうと説教する権造の話も息子には全く通じず、『録音・record』という言葉はすでにこのジェネレーションには死語であり、ダウンロードと言わないと通じないんだよなと痛感した。作造のハイテク音痴も境界線よりはるか上部に位置するんだが、i-phoneを使い出してからは友人から譲り受けたラップトップも使用しだし、この前の○T&Tにやってもらったワイヤレスを駆使して家の中あちこち持ち歩ける便利なラップトップでなにやらゴソゴソしてるようだ。○T&Tのインストールが無事終了した日。珍しく早く帰宅した作造が、権造がリビングでメールチェックしてたりするのを見て自分のも持ち出して来てネットニュースをチェックし始めた。2人揃ってソファに座り、ネットニュースの話なんかをお互いのスクリーンを見て話す作造と権造。実際は、オイ、また築地のマグロの一番高いやつ、香港に持ってかれたらしいでぇ~。ふぅ~~ん。えげつない値段つけよるなぁ~。そうだねぇ~。お金あるからねぇ~。というたわいも無い会話であったのだが、お?絵的にはなんだかイマドキのお洒落な夫婦って感じじゃね??と思えないことも無く。この作造、○T&Tが付けていった新しいデジタル放送用のボックスに今までのDVDプレーヤーとかを繋げないといけないんだがやり方が分からない。この手の配線は大の苦手なようで、そういえばケーブル以外に衛星放送をくっ付けた時も配線が分からず夜中に友達に来てもらっていた。かと思うと水道の水漏れやトイレの故障、エアコンの不具合といった家電以外の家の中のことに関しては精通しており、パーツを買ってきては勝手にゴソゴソ見事に修理したりする。これは仕組みを分かっているからであり、やっぱりハイテクは未知に謎に満ちた分野なようだ。もうすぐ、もも造やここ造に、マミーコレがわかんないのか?ダディコレが出来ないのか?とバカにされる日がやってくるのであろうか。親の威厳にかかわることであり、せめて境界線に近付くべく努力したい。