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カテゴリ:キャラこいスポジム物語
『キャラこいスポジム物語』も、とうとう最終回です。すべて実在する人物を僕なりの活字あそびで表現してきました。最後は拡大版で己を語ってTHE ENDです。 『オヤジーズ3号の暗い過去』 前回までのあらすじ のちのオヤジーズ3号こと小生は仕事に追われ、肉体も精神も崩壊寸前の危機をむかえていた。ある日、医師から『60歳の体である』と驚愕の事実を告げられた。どうする?おれ! そんな時、傷心した小生に地元では有名な熱血ママさんバレーボーラーがPTAで作っているバレーチーム入りを勧めた。それがきっかけで小生の精神は徐々に回復していった。同時に肉体改造を決意!ロッキーテーマに誘われるようにジムへとむかう。『キャラこいスポジム物語』最終回!どうなる?おれ!! ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 第17話『オヤジーズ3号の暗い過去 最終章』 出演:オヤジーズ3号 34歳、アスリートとしては引退する歳だった。しかし、この歳からでも人として成長できる、進化できることを証明したかった。だからスーツ姿には似合わないDバックにジム用品を詰めこみ、仕事帰りにジムに通った。帰宅してからでは自分に負けてしまう精神力の弱さは、誰より自分が一番わかっていたからだ。 仕事疲れ+ジム疲れ、最終電車の帰宅も苦痛ではなかった。ただ、シャワーで汗を洗い流し、さっぱり、スッキリした後に、オヤジの哀愁ただようヨレヨレYシャツと加齢臭ただよう靴下に身を包まれるほうがキツかった。 どうしても耐えられない真夏にはクールビズという言葉もないのにネクタイをはずし、石田純一じゃないのに裸足に革靴をはいて帰った。さすがに、空席のある最終電車でも座ることはためらった。 というより、ドアのガラス窓にぼやけて映る姿は、素肌にボタンをはずしたYシャツ、そしてスーツ、乾ききらない乱れた髪、そう!気分はすっかりセクシー&ワイルド特命係長!高橋克典!!みたいな。。。。 ある日のこと、ロッキー・テーマを声にならないように口ずさみ、スタローンきどりでマシン・トレーニング。ふとスタジオを見ると激しい音楽に合わせて、ジャブ・ジャブ・クロスとシャドーボクシングをする集団。『これだ!』栄光と挫折、そして復活するロッキーと小生が重なった瞬間だ。 格闘技系エクササイズ“ボディー・コンバット”との出会い、この出会いが小生のサビついた肉体と精神を洗浄していった。 さすらいコンバッターとしてコナミ系ジムを渡り歩き2年が経ったころには、Bカップの柔らか乳房が胸囲100cmのピクピク動かせる大胸筋に変化した。背中から二の腕にかけての丸みはデカイ背中とメリハリのある肩と腕に変化した。そして妊娠4カ月のお腹はひび割れた。 ジムでは、オヤジーズ1号、2号を中心としたキャラこいメンバーはいつも小生にやさしかった。用事があってジムを休むと次に会ったときには「どうしたの?こないだ」と何人にも聞かれた。自分の存在を気にしてくれていたことが嬉しかった。 コンバットの整理券が取れなかった小生に自分の券を差し出して「どうぞ!」って微笑んでくれた。コンバットができることよりその気持ちが嬉しかった。小生の肉体は心身ともにやさしい人たちとの出会いで完全に復活していった。 信頼とふれあいのスポーツ!バレーボール!!当然というか、比例するようにメキメキと向上した。そこには、翌日に寝たきり老人になるしょぼくれオヤジの姿はすでになく、肉体改造に成功した者のみが持つ自信に満ち溢れた姿、派手なガッツポーズとハイ・テンションのムードメーカー、まさにキャラこいに変貌していた。 そして、2年連続1回戦負けのチームは平成16年、17年と区大会2連覇、強い絆(きずな)で結ばれたチームワークを切り裂く敵は現れなかった。まさに向かうところ敵無しの強さ。小生はすべての勝利の瞬間、観客席の賞賛と祝福の声を背に受け、コート上で飛び跳ね、仲間と歓喜のハイタッチを交わした。 それはまるでロッキーがチャンピオンになったあのシーンのように。 完 おわりに: 5年近く前に医師から60歳と言われてた体は20代の体力測定値をたたき出すほどのアンチエイジングに成功した。小生がこのキャラこいスポジム物語で伝えたかったのは30歳を過ぎてからも心身ともども成長・進化を続けることができるということ。そしてジムには同じような思いで通う老若男女の楽しい仲間たちがいるということです。 健康的な肉体と精神を手に入れれば、仕事、趣味、学問、あそび、すべてのことにポジティブになり、良い結果を勝ち取ることができる。それを信じて、オヤジーズ3号はこれからもせっせとジムに通い続けます。 『キャラこいスポジム物語』はこれで幕をとじます。予想外に終わりを惜しむコメントをいただき嬉しかったです。でも、桜咲くころにはジムにも新会員が入ってくるでしょう。 強烈キャラが出没し、執筆意欲がメラメラと湧いてきたら、『新・キャラこい・・』、『続・キャラこい・・』、『キャラこい・・2』、『帰ってきたキャラこい・・』のどれかでまたお会いしましょう。全17話までのご愛読ありがとうございました。 著者 gotopapa お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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