今日の相場見通し=日経昨年11月高値前に足踏み
東京市場は方向感に乏しい展開か。昨日上昇が目立った内需金融株には反動安が予想される一方、円安基調を背景に輸出関連株には買いが継続しそうだ。 日経平均は昨晩のCME225先物(円建て9285円)にサヤ寄せ、小安いスタートが予想される。ただ、押し目買いも予想され前場は底堅さが維持できそう。 後場は今晩の米雇用統計を控え警戒ムードが強まろう。金融不安への警戒感は後退しているが、直近の急上昇に対する高値警戒感もあり弱含む場面もありそうだ。 一方、日経平均の終値がSQ値を上回るか否かにも注目したい。SQ値を上回って引ければ、翌週以降の相場は堅調となり下回ると軟調になるというアノマリーがある。SQ値を上回る展開となれば、5月中の10000円台回復も現実味を帯びてくるだろう。 7日のNY株式市場でダウ平均は102ドル安と反落。ウォールマートの4月既存店売上高や、GMの1-3月期決算が予想を上回ったことを好感する場面はあったが、ストレステスト結果の発表を前に、徐々に利益確定売りが優勢の展開に。一時は154ドル安まで下落する場面があった。S&P500は1.3%下落。業種別では通信や金融、素材などの下げが目立った。一方、NASDAQは前日に発表されたシスコシステムズの決算を嫌気し2.4%下落した。 ドル建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ50円安の9320円。一方、円建ての清算値は9285円となった。 昨日の東京市場は大幅続伸。GW期間中の米国株式相場の上昇を受けてほぼ全面高の展開となった。東証1部の値上がり銘柄数は1437と全体の84.3%に達し、外部環境の好転で国際優良株が軒並み大幅高となり相場を牽引。メガバンクは商いを伴って急伸し、銀行株指数は10%超の上昇を記録した。 日経平均は年初来高値を更新。目先的には調整も予想されるが、4月28日安値を基点とした新たな上昇局面は当面継続しそうだ。 一方、日足では200日移動平均線が下落しながら9636円の水準にある。現在の相場の勢いならば、一旦同線を上回る可能性もあるが下落基調はしばらく続こう。2007年10月や2008年6月などの株価反発局面では200日移動平均線に上値を抑えられており、今回も同様にその可能性がある点には注意が必要である。