今日の株式見通し=高値圏引けが目立つ金融株の動向に注目
東京市場は前日終値を意識したスタートから上値トライの展開か。日経平均の寄与度が大きくなる値がさ株の株価位置も比較的高く、短期的な需給は良好といえる。 一方、TOPIXは約6週間ぶりに25日移動平均線を奪回した。先駆したセクターの戻り売りが強くなるなか、出遅れ感から二番底形成が期待される大手銀行株や通信株などが今後の指数上昇のポイント。きょうは昨日高値引けが目立った金融株の動向が注目される。 国内では決算発表前で手掛かり材料不足のなか、アジア株やドル円相場の動向が気になるところ。上海総合指数は9月の戻り高値を超えてきており、ハンセン指数なども先高期待は強い。ドルも直近高値圏を維持しており、短期的なドル高方向への動きに期待したい。 20日のダウ平均は50ドル安と反落。キャタピラーやファイザーの7-9月期決算内容はまずまずの結果だったものの、9月住宅着工件数や建設許可件数などの経済指標が予想を下回ったことや、コカコーラやデュポンなどの決算内容が嫌気された。ダウ平均は売り先行から、中盤以降はモルガンスタンレーが投資判断を引き下げたボーイングが下落を主導。ただ、前日同様に1万ドルを割り込む場面では下げ渋る展開となった。 NASDAQやS&P500なども反落。業種別では公益や素材、一般消費財などの下げが目立った。ドル建てCME225先物は昨日の大証日中終値に比べ5円高の10335円、円建て清算値は15円安の10315円となった。 昨日の東京市場は日経平均、TOPIXともに上昇。買い一巡後は戻り待ちの売りも多く狭いレンジでのもみあいに終始した。東証1部の値上がり銘柄数は1078と全体の63.8%に達し、国際優良株や資源関連株、内需関連株など幅広い銘柄に買いが入り、特に直近売り込まれた金融株の上昇が目立った。 日経平均はマドを開けて上昇した後はレンジの狭い動きとなり、一日の日中値幅は50円に留まった。8月31日を基点とする上値抵抗線10350円を一旦意識した格好となったが、きょうは8月26日を基点とする上値抵抗線(本質的な上値抵抗線)10450円処まで上昇できるかどうかが注目される。 上値メドは、雲上限10454円処、9月24日高値10566円、8月31日高値10767円など。下値メドは、日足基準線10097円、日足転換線10051円(21日見込み値)~日足雲下限9908円などがある。変化しやすい日柄は、10月21日、11月2日、16日などが考えられる。