今日の株式見通し=円高背景に内需小型志向へ
東京市場はもみ合いか。円高基調を背景に全般主力株が手掛けづらいなか、原油価格上昇を背景に商社を中心とした資源関連株や、低位材料株への物色は続きそうだ。 また、昨日は日経ジャスダック平均の新値10本足が陽転してきており、内需小型株志向が強まる可能性はあろう。日経平均は膠着感が強いながらも、9250円処を下値サポートに底堅い動きが想定される。 20日のNY株式市場でダウ平均は52ドル安と続落。NASDAQは反落した。バンク・オブ・アメリカの増資表明が好感されたことや、米財務長官が銀行の不良資産買い取りを6週間以内に開始すると発言したことがきっかけで、一時は117ドル上昇する場面があった。 しかし、「経済は著しい下方リスクに直面」、「将来の債券購入枠の拡大を検討」などFOMC議事録の公表を受けて楽観ムードが後退。終盤は下げに転じた。 S&P500も続落となり、業種別では素材や生活必需品などが上昇した一方、金融や公益などが下落した。ドル建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ10円安の9320円。円建ての清算値は9300円となった。 20日の東京市場は続伸。GDPを無事通過したことで買い優勢となった。東証1部の値上がり銘柄数は1155と全体の67.7%に達し、NY原油が半年ぶりの高値をつけるなど商品市況高を受けて資源関連株が軒並み上昇。大手商社が商いを伴って上昇した。その一方で、国際優良株や金融株は利益確定売りが優勢で相場の上値を押さえた。 日経平均は続伸。日中値幅は87.79円と今年3番目の低水準となったが、9300円を一度も割り込むことなく終日強含む動きが続いた。今週中にも5月11日高値を超えるような動きが見られれば、来週は10000円に向けた期待が高まろう。 一方、当面の上値抵抗として注目される200日移動平均線は20日現在、9471円処を推移している。仮に同線を超えられない状態で25日移動平均線を下回ることになった場合、5月11日高値を基点とした二段目の下げに対する懸念が強まってくると思われる。 ただ、週足ベースでは13週と26週移動平均線のゴールデンクロス以降も両線の上昇は継続。目先調整が長引く可能性はあったとしても、5桁の大台乗せへの期待は継続しよう。