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テーマ:ホームヘルパー(8)
カテゴリ:煌く資格習得への道
オフィスビルの一室に集まった生徒は
20人あまりでした。 職種柄、女性が多く進出している分野でありますので 若い女性ばかりで犇いているのでは?と危惧しましたが 九割は主婦層。 そして男性の姿もちらほら・・。 『体位姿勢交換』だの 『口腔内洗浄』だの 『食事介助』だの・・ スキンシップが多い介護の実技講習。 若い女の子相手だと、何かと問題も多そうなので この状況下は 大変ありがたいコトなのではありますが・・。 ちょっぴり哀しいのは、何故なんでしょうね? こんにちは。 ホームヘルパー修行中のまぐろです。 さてさて、ホームヘルパー2級養成講座。 待望の実技スクーリングの始まりです。 初日と言う事で、簡単なオリエンテーションの後 これから三ヶ月、一緒に学んでいく生徒達に 自己紹介の席が設けられました。 大人しく教室の隅っこで膝を抱えながら 身を隠して座ってたのに 「じゃあ、まぐろさんから」などと トップバッターに指名される自分の性分を呪います。 ぼぼぼぼ僕の なななな名前は ままままぐろです。 みみみみなさん。 よよよよろしくおねがいしままます。 改めて生徒達の顔を眺めると、皆さん多種多様です。 やはり、僕より年上の女性ばかりが大半を占めていて なんだか、場違いな所に来てしまったのかと 錯覚してしまいました。 更には、かなりお年を召した御婦人も少なからず・・。 深刻な高齢化社会日本。 その老老介護の縮図も垣間見た気がしました。 ・・・。 夜勤明けとかで、講義中はおろか 自己紹介の間も爆睡をかましていて 「こいつ何しに来たんだ?」と 不振に思わざるを得ない男性は見ないようにしておきましょう。 一頻りのオリエンテーションの後。 午前中は、家庭学習の補習授業がみっちり行われました。 久しぶりの教室の雰囲気に、ちょっとばかし磨耗していると 午後に入ってからは 僕の目の前には、重々しい籠が どん! と置かれます。 いよいよ本日のメインイベント。 バーチャルシニア体験の始まりですね。 『バーチャルシニア』 この体験学習は、高齢者の身体機能変化の疑似体験を通して 高齢者に対する理解を深め 介護される人が望んでいる配慮が出来る事を 目指すプログラム。 三十歳の僕が、高齢者に変身するには それ相応の装備が必要になります。 ・・と言う事で まぐろは『左右違った重量の足首おもり』を装備した! まぐろは『利き腕手首おもり』を装備した! まずは、平衡感覚の変化と筋力低下を体験するために 2.3kg、1.6kg、0.8kgのおもりを 両足と利き腕につけます。 このくらいの重量なら、普通の筋肉量の成人男性には あまり負荷にはなりません。 まぐろは『両腕関節サポーター』を装備した! まぐろは『聞き足膝サポーター』を装備した! 続いて平板なサポーターで、関節部分を固定し 関節の曲がりにくくなった高齢者の気持ちを体感します。 生徒が変わりばんこに使うので 長袖Tシャツの上から装備・・。 春先ですが、かなり暑いです。 これも、筋力さえあれば結構自由に動かす事が出来ました。 この辺までは、まだまだ余裕があったんですけどね。 まぐろは『耳栓』を装備した! やはり・・高齢者の方は耳が遠くなってしまうと言う事で 耳栓を耳の穴にねじ込みます。 コンビニで売ってる一般的なやつですが 効果は覿面。 周囲で、ワーキャー言いながら同じく器具を装着している 奥様連中の声が、一瞬にして限りなくミュートに・・。 まぐろは『ビニール手袋』を装備した! 一口にビニール手袋と言っても ココだけは何故か異様に凝ってます。 お医者さんが、手術の時に使うようなそれを 二枚重ねでつけます。既に指先の感覚は皆無。 さらに、人差し指と中指・薬指と小指をペアにして テープでぐるぐる巻きにして固定・・。 物凄い拘束された気分です。 もう・・お箸も握れません。 触覚の低下した高齢者さんの気持ちを体験って趣旨ですが かなりの説得力です。 まぐろは『白内障体験ゴーグル』を装備した! 目の前に、すりガラスに茶色い絵の具をぶっ掛けたような 水中眼鏡がおいてありました。 恐る恐る掛けて見ると、レンズの向こうは 茶色い闇・・。 もはやモノの輪郭しか分かりません。 高齢者に多い『白内障』を体感するのが目的なんですけど よもやこれほどとは・・。 極め付けに、「インスタントシニア体験中」と書かれた 黄色いゼッケンを お腹と背中に引っ付けると 偽高齢者・まぐろの完成。 防御力は2ぐらい上がったけど すばやさは30下がる・・。 そんな呪われたアイテムを誤って装備してしまった感じですね。 この姿を知り合いに目撃されようものなら 間違いなく嫁の貰い手がなくなるような スタイルでございます。 明度・数%の視界と、自由の利かなくなった身体で あわあわやっていると 講師の方から死刑宣告が言い渡されました。 「それでは、この格好で駅前を歩いてもらいます。」 ・・まじっすか?? ※後編に続きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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