「一杯の」
だらり、としている。いつもはまっすぐ伸ばされた体に詰襟を着こなし、英気を振りまいていると言っても良いような彼は、今日はとてつもなくだれている。「あちぃ」使う言葉もやる気がなさそうだ。長い銀髪を無造作に括り、というかポニーテールもどきな髪型で、服も肩に引っ掛けただけ。その言葉のとおりの顔してだれている。「暑そうですね」「・・・なんで暑くないんだよ。その格好で」声をかけた方は普通に服を着ている。しかも黒。長袖。一応スカート。普段はそれにコートを着ているんだから、薄着になってはいる。かといって髪を縛るでもなくいつもどおりに流しているので、見た目は暑そうだ。そんな姿に顔を顰めた。「私は暑いの平気なので」と、やっぱり涼しい顔で答える。常に真っ白な顔は、この温度なんて関係なさそうだ。一応。そんな涼しそうな声に、彼はさらにだれる。肩を落とし、俯く。その姿に軽くため息をつくと、無言のまま去っていった。少しだけ顔をあげてそれを見たが、またすぐに顔を落とす。そのままあー、とかうー、とかうなっていると、戻ってきたようだ。カラリ、と音をさせて、「はい」「あ?」差し出されたのは氷の入った冷たいコーヒー。そのグラスはもう、外側が濡れ始めていて、その周囲の温度を下げている。揺れる氷に驚くが、ありがたく、受け取った。「助かった」一言告げると、そのまま半分以上飲み干す。そして安堵のため息をつくとまた、カラリと音をさせてもう一度礼をする。じっとそれを見ていたが、その笑みに、ため息をついた。なくなっていた気力を、一杯の冷たいコーヒーになんとか持ち直したようだ。まだだれているけれども。まだ袖には腕を通さないけれども。背筋が多少伸びた。多少。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ またもや小話♪ というわけで今回もナレーターが付いております☆ ってか そろそろ名前明かしたいんだけど!! めっさ言いにくいんだけど!! でも作者ネーミングセンスないからどうしようもないんだよね!! ※注 自分ナレーターなので作者違います。 うし。 でもいまさら名前変える気ないんだろうし。 どうしようもないじゃん。 そろそろ諦めてくれんかな。 ていうかなんか本文普通だったから自分テンション上がってなくて なんかつまらん。 もう終わろ。