「もう少し」
「好きです」うららかな日差しの下、青々と茂る森の中で一部分だけ、さもや休めと言わんばかりの川原があった。その小川はうららかな日差しを受け、水面を煌かせて流れていく。足元に大きな岩があるわけでもなくかといって草花が生えるでもなく、ただ小石の敷き詰められたところに、ゆるやかな水音を聞きながら、日を浴びる。「ん?」ぽつりと呟かれた声に、眼を開ける。この場所の恩恵を全身に浴びるように寝転がり、うたたねでもしているのかと思われたが。顔をそちらに向けると、この陽気にも関わらず黒いコートを羽織ったままの姿が映る。さらり、と銀の髪に光を撥ね、身を起こす。返事を待った。「このような空気が・・・・・・好きです」ただまっすぐを見つめるその横顔は白く、穏やかだ。抱えている膝をさらに寄せ、そこに顔を置く。黒い髪が川原に落ちる。黒い髪は白い光を散らし、白にも、青にも光る。髪が流れ、顔が見えなくなってしまった。「そうか」「俺もだ」同じように対岸の木々に眼を移し、返した。その川原には、ただ川の音だけがある。その笑みは・・・真実を知らない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「進歩のないやつめ!」 説明文がうまくかけない。 頑張れ自分。